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公開番号2024153390
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-29
出願番号2023067260
出願日2023-04-17
発明の名称物品搬送設備
出願人株式会社ダイフク
代理人弁理士法人R&C
主分類G05D 1/43 20240101AFI20241022BHJP(制御;調整)
要約【課題】複数の候補ルートから適切なルートを選択でき、物品の搬送効率を高め易い物品搬送設備を提供する。
【解決手段】移動可能経路2は、主経路3と、主経路3に比べて単位距離当たりのステーション8及び経路交差部9の数の少なくとも一方が少ないバイパス経路4と、を備え、制御装置は、物品搬送車1の移動距離が長くなるに従って大きくなる距離コストと、移動可能経路2の構造に応じて物品搬送車1の移動速度が低くなるに従って大きくなる構造コストと、を含む経路コストを用いて、対象車1Tを出発地点P1から目的地点P2まで移動させることが可能な複数の候補ルートRの中から、経路コストが最も低いルートを選択するルート選択処理を実行し、ルート選択処理において、予め定められた判定条件を満たす場合には、バイパス経路4を通る候補ルートRの経路コストを、判定条件を満たさない場合に比べて低くするように調整するコスト調整処理を実行する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
規定の移動可能経路に沿って移動して物品を搬送する複数の物品搬送車と、前記物品搬送車を制御する制御装置と、を備えた物品搬送設備であって、
前記移動可能経路は、前記物品搬送車の停止位置となるステーション、及び経路が交差する経路交差部のそれぞれが複数設定された主経路と、前記主経路に比べて単位距離当たりの前記ステーションの数及び単位距離当たりの前記経路交差部の数の少なくとも一方が少ないバイパス経路と、を備え、
前記バイパス経路は、前記主経路に設定された複数の接続部のそれぞれにおいて前記主経路と接続され、
前記制御装置は、
前記物品搬送車の移動距離が長くなるに従って大きくなる距離コストと、前記移動可能経路の構造に応じて前記物品搬送車の移動速度が低くなるに従って大きくなる構造コストと、を含む経路コストを用いて、複数の前記物品搬送車の1つである対象車を前記移動可能経路上の出発地点から目的地点まで移動させることが可能な複数の候補ルートの中から、前記経路コストが最も低い前記候補ルートを選択するルート選択処理を実行し、
前記ルート選択処理において、予め定められた判定条件を満たす場合には、前記バイパス経路を通る前記候補ルートの前記経路コストを、前記判定条件を満たさない場合に比べて低くするように調整するコスト調整処理を実行する、物品搬送設備。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
前記判定条件は、前記出発地点から前記目的地点までの前記物品搬送車の移動距離の指標である移動距離指標が、予め定められた第1閾値以上であるという条件を含む、請求項1に記載の物品搬送設備。
【請求項3】
前記移動距離指標は、前記主経路のみを通るルートであって前記経路コストが最も低い前記候補ルートに沿う前記物品搬送車の移動距離である、請求項2に記載の物品搬送設備。
【請求項4】
前記判定条件は、前記バイパス経路にある前記物品搬送車の台数が、予め定められた第2閾値以下であるという条件を含む、請求項1に記載の物品搬送設備。
【請求項5】
前記判定条件は、前記出発地点が属するエリアと前記目的地点が属するエリアとの組み合わせが、予め設定された組み合わせであるという条件を含む、請求項1に記載の物品搬送設備。
【請求項6】
前記判定条件は、前記主経路のみを通るルートであって前記経路コストが最も低い前記候補ルートの少なくとも一部に前記物品搬送車の渋滞が生じている、又は、当該候補ルートにある前記物品搬送車の台数が予め定められた第3閾値以上である、という条件を含む、請求項1に記載の物品搬送設備。
【請求項7】
前記バイパス経路は、前記主経路が設定された高さである第1高さとは異なる第2高さに設置された別層経路と、前記第1高さと前記第2高さとの間で前記物品搬送車を昇降させる昇降装置と、を含み、
前記構造コストは、前記昇降装置により昇降されることによる前記物品搬送車の移動速度の低下を反映したコストを含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の物品搬送設備。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、規定の移動可能経路に沿って移動して物品を搬送する複数の物品搬送車と、当該物品搬送車を制御する制御装置と、を備えた物品搬送設備に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
このような物品搬送設備の一例が、下記の特許文献1に開示されている。特許文献1の物品搬送設備では、制御装置が、物品搬送車を移動可能経路上の出発地点から目的地点まで移動させるためのルートを設定するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-080411号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の物品搬送設備では、物品搬送車の出発地点から目的地点までのルートの候補となる候補ルートが複数存在する場合も有り得る。このような場合、複数の候補ルートのうち、経路の長さ及び経路の構造等に応じて設定されたコストが最も低い候補ルートを選択する手法が知られている。
【0005】
しかしながら、そのような手法では、複数の物品搬送車が移動する移動可能経路の状況によっては、選択されなかった候補ルートの方が、物品搬送車が目的地点に到達するまでの時間が短くなることが考えられる。このように、画一的な基準でルートを設定すると、複数の候補ルートから適切なルートを選択できず、物品搬送設備の全体での物品の搬送効率が悪化する場合があった。
【0006】
そこで、複数の候補ルートから適切なルートを選択でき、物品の搬送効率を高め易い物品搬送設備の実現が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記に鑑みた、物品搬送設備の特徴構成は、
規定の移動可能経路に沿って移動して物品を搬送する複数の物品搬送車と、前記物品搬送車を制御する制御装置と、を備えた物品搬送設備であって、
前記移動可能経路は、前記物品搬送車の停止位置となるステーション、及び経路が交差する経路交差部のそれぞれが複数設定された主経路と、前記主経路に比べて単位距離当たりの前記ステーションの数及び単位距離当たりの前記経路交差部の数の少なくとも一方が少ないバイパス経路と、を備え、
前記バイパス経路は、前記主経路に設定された複数の接続部のそれぞれにおいて前記主経路と接続され、
前記制御装置は、
前記物品搬送車の移動距離が長くなるに従って大きくなる距離コストと、前記移動可能経路の構造に応じて前記物品搬送車の移動速度が低くなるに従って大きくなる構造コストと、を含む経路コストを用いて、複数の前記物品搬送車の1つである対象車を前記移動可能経路上の出発地点から目的地点まで移動させることが可能な複数の候補ルートの中から、前記経路コストが最も低い前記候補ルートを選択するルート選択処理を実行し、
前記ルート選択処理において、予め定められた判定条件を満たす場合には、前記バイパス経路を通る前記候補ルートの前記経路コストを、前記判定条件を満たさない場合に比べて低くするように調整するコスト調整処理を実行する点にある。
【0008】
この特徴構成によれば、予め定められた判定条件を満たす場合には、対象車を出発地点から目的地点まで移動させるためのルートとして、バイパス経路を通る候補ルートが選択され易くなる。これにより、主経路を通る物品搬送車の台数が多くなり易い場合等に、バイパス経路を通る物品搬送車の台数を増加させ、主経路とバイパス経路とで物品搬送車の台数の分散を図り易くなる。このように、本構成によれば、複数の候補ルートから適切なルートを選択でき、物品搬送設備の全体での物品の搬送効率を高め易くなる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施形態に係る物品搬送設備の全体構成を示す模式図
実施形態に係る物品搬送設備の制御ブロック図
複数の候補ルートの一例を示す図
経路コストの一例を示す図
ルート選択処理の一例を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下では、実施形態に係る物品搬送設備100について、図面を参照して説明する。図1に示すように、物品搬送設備100は、規定の移動可能経路2に沿って移動して物品を搬送する複数の物品搬送車1を備えている。本実施形態では、移動可能経路2は、天井から吊り下げられたレールにより構成されている。つまり、本実施形態では、物品搬送車1は、天井搬送車である。物品搬送車1は、例えば、半導体基板を収容するFOUP(Front Opening Unified Pod)を物品として搬送する。
(【0011】以降は省略されています)

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