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公開番号
2024153325
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-29
出願番号
2023067142
出願日
2023-04-17
発明の名称
エポキシ樹脂組成物
出願人
旭化成株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C08G
59/40 20060101AFI20241022BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】粉体(固形)の硬化剤を用いた場合においても、優れた狭ギャップ注入性を示し、ボイドの発生を抑制できるエポキシ樹脂組成物を提供する。
【解決手段】エポキシ樹脂と、硬化剤粒子と、少なくとも1種以上のフィラー粒子と、
を、含むエポキシ樹脂組成物であって、
前記硬化剤粒子の篩下積算分率99%の粒径D99を(A)とし、
前記フィラー粒子の篩下積算分率99%の粒径D99を(B)としたとき、
下記式(1)及び式(2)を満たす、
エポキシ樹脂組成物。
(A)<10.0μm ・・・(1)
0.3≦(A)/(B)≦5.0 ・・・(2)
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
エポキシ樹脂と、
硬化剤粒子と、
少なくとも1種以上のフィラー粒子と、
を、含むエポキシ樹脂組成物であって、
前記硬化剤粒子の篩下積算分率99%の粒径D99を(A)とし、
前記フィラー粒子の篩下積算分率99%の粒径D99を(B)としたとき、
下記式(1)及び式(2)を満たす、
エポキシ樹脂組成物。
(A)<10.0μm ・・・(1)
0.3≦(A)/(B)≦5.0 ・・・(2)
続きを表示(約 810 文字)
【請求項2】
前記硬化剤粒子の篩下積算分率50%の粒径D50を(C)としたとき、
下記式(3)を満たす、
請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
(A)/(C)≦5.0 ・・・(3)
【請求項3】
前記フィラー粒子の篩下積算分率50%の粒径D50を(D)としたとき、
下記式(4)を満たす、
請求項2に記載のエポキシ樹脂組成物。
0.5≦(C)/(D)≦3.5 ・・・(4)
【請求項4】
前記硬化剤粒子の粒度分布測定における最大ピークの半値幅が3.5μm以下である、
請求項1又は2に記載のエポキシ樹脂組成物。
【請求項5】
前記フィラー粒子の含有量が、エポキシ樹脂組成物全体に対して5.0質量%以上98.0質量%以下である、
請求項1又は2に記載のエポキシ樹脂組成物。
【請求項6】
前記硬化剤粒子の含有量が、前記エポキシ樹脂と前記硬化剤粒子の合計量に対して1.0質量%以上50.0質量%以下である、
請求項1又は2に記載のエポキシ樹脂組成物。
【請求項7】
前記エポキシ樹脂組成物の60℃一定条件におけるレオメーター測定において、
測定開始1分後の粘度を(E)とし、
測定開始60分後の粘度を(F)としたとき、
下記式(5)を満たす、
請求項1又は2に記載のエポキシ樹脂組成物。
1.0≦(F)/(E)≦2.0 ・・・(5)
【請求項8】
前記硬化剤粒子が、マイクロカプセル型硬化剤粒子である、
請求項1又は2に記載のエポキシ樹脂組成物。
【請求項9】
前記フィラー粒子の表面が、カップリング剤で処理されている、
請求項1又は2に記載のエポキシ樹脂組成物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、エポキシ樹脂組成物に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、電子デバイス機器に対する要求は、小型化、軽量化、高機能化と多岐にわたり、半導体チップの実装技術においても電極パッドとパッドピッチとのファインピッチ化による一層の微細化、小型化、高密度化が進んでいる。
半導体チップの実装時には、実装基板とチップとの間に半田バンプによる空隙が生じるため、この空隙を封止する目的でアンダーフィルと呼ばれるエポキシ樹脂組成物が注入されるが、ファインピッチ化の進行に伴い、より狭いギャップ間に浸透するアンダーフィルが求められている。
また、アンダーフィルの浸透性は、エポキシ樹脂組成物の粘度と相関する傾向にあり、長期保管においてエポキシ樹脂組成物の粘度上昇が生じると、ファインピッチ浸透性が低下することが知られている。
よって、アンダーフィルには、一定期間保管してもエポキシ樹脂組成物の粘度がほとんど変化しない特性であるポットライフ特性が要求されている。
【0003】
特許文献1には、フィラーを含有するエポキシ樹脂組成物において、前記フィラーの平均粒径及び粒度分布が特定の範囲を満たすものとすることにより、良好な流動性を有し、注入性が良好なものとしたエポキシ樹脂組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2021/07977号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように、アンダーフィルには優れたポットライフ特性が求められている。
通常、アンダーフィルに用いられているエポキシ樹脂組成物には硬化剤成分が含有されているが、粉体(固形)の硬化剤は、液状硬化剤と比較してエポキシ樹脂と硬化剤成分の接触頻度が低下するため、ポットライフ特性の観点では有利な場合が多い。
【0006】
しかしながら、粉体(固形)硬化剤を用いたエポキシ樹脂組成物は、狭ギャップにおける浸透距離が低下し、封止後には未実装部分(ボイド)が発生する、という問題点を有している。
すなわち、従来の粉体(固形)硬化剤を用いたエポキシ樹脂組成物よりなるアンダーフィルは、狭ギャップ注入性、ボイド発生の観点で改善の余地を有する、という問題点を有している。
【0007】
そこで本発明においては、上述の状況を鑑みて、粉体(固形)の硬化剤を用いた場合においても、優れた狭ギャップ注入性を示し、ボイドの発生を抑制できるエポキシ樹脂組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上述した課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、エポキシ樹脂と、硬化剤粒子と、フィラー粒子とを含有するエポキシ樹脂組成物において、硬化剤粒子の粒径と、フィラー粒子との粒径が、所定の関係を有するものに特定することによって、上述した従来技術の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の通りである。
【0009】
〔1〕
エポキシ樹脂と、
硬化剤粒子と、
少なくとも1種以上のフィラー粒子と、
を、含むエポキシ樹脂組成物であって、
前記硬化剤粒子の篩下積算分率99%の粒径D99を(A)とし、
前記フィラー粒子の篩下積算分率99%の粒径D99を(B)としたとき、
下記式(1)及び式(2)を満たす、
エポキシ樹脂組成物。
(A)<10.0μm ・・・(1)
0.3≦(A)/(B)≦5.0 ・・・(2)
〔2〕
前記硬化剤粒子の篩下積算分率50%の粒径D50を(C)としたとき、
下記式(3)を満たす、前記〔1〕に記載のエポキシ樹脂組成物。
(A)/(C)≦5.0 ・・・(3)
〔3〕
前記フィラー粒子の篩下積算分率50%の粒径D50を(D)としたとき、
下記式(4)を満たす、前記〔2〕に記載のエポキシ樹脂組成物。
0.5≦(C)/(D)≦3.5 ・・・(4)
〔4〕
前記硬化剤粒子の粒度分布測定における最大ピークの半値幅が3.5μm以下である、
前記〔1〕乃至〔3〕のいずれか一に記載のエポキシ樹脂組成物。
〔5〕
前記フィラー粒子の含有量が、エポキシ樹脂組成物全体に対して5.0質量%以上98.0質量%以下である、前記〔1〕乃至〔4〕のいずれか一に記載のエポキシ樹脂組成物。
〔6〕
前記硬化剤粒子の含有量が、前記エポキシ樹脂と前記硬化剤粒子の合計量に対して1.0質量%以上50.0質量%以下である、前記〔1〕乃至〔5〕のいずれか一に記載のエポキシ樹脂組成物。
〔7〕
前記エポキシ樹脂組成物の60℃一定条件におけるレオメーター測定において、
測定開始1分後の粘度を(E)とし、
測定開始60分後の粘度を(F)としたとき、
下記式(5)を満たす、
前記〔1〕乃至〔6〕のいずれか一に記載のエポキシ樹脂組成物。
1.0≦(F)/(E)≦2.0 ・・・(5)
〔8〕
前記硬化剤粒子が、マイクロカプセル型硬化剤粒子である、
前記〔1〕乃至〔7〕のいずれか一に記載のエポキシ樹脂組成物。
〔9〕
前記フィラー粒子の表面が、カップリング剤で処理されている、
前記〔1〕乃至〔8〕のいずれか一に記載のエポキシ樹脂組成物。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、粉体(固形)の硬化剤を用いた場合においても、優れた狭ギャップ注入性を示し、ボイドの発生を抑制できるエポキシ樹脂組成物が提供できる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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