TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2024152039
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-25
出願番号
2023065944
出願日
2023-04-13
発明の名称
防火塗料、防火塗布物及び防火塗布方法
出願人
翔飛工業株式会社
代理人
個人
主分類
C09D
133/00 20060101AFI20241018BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【解決手段】防火塗料は、全防火塗料に対して50重量%~70重量%の範囲内の濃度で、瓦、煉瓦、陶磁器、タイルのいずれかを粉砕することで得られ、平均粒子径が5.0mm以下である粉砕物と、全防火塗料に対して30重量%~50重量%の範囲内の濃度である1液型水系アクリル樹脂エマルジョンと、を含有する。防火塗料は、建材の表面に形成された、2液型水系アクリル樹脂エマルジョンによる下塗塗膜の表面に塗布される。又、防火塗布物と、防火塗布方法とは、防火塗料を用いる。塗布対象への接着力に優れ、且つ、防火性及び遮熱性を有し、美観性を向上させることが可能となる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
全防火塗料に対して50重量%~70重量%の範囲内の濃度で、瓦、煉瓦、陶磁器、タイルのいずれかを粉砕することで得られ、平均粒子径が5.0mm以下である粉砕物と、
全防火塗料に対して30重量%~50重量%の範囲内の濃度である1液型水系アクリル樹脂エマルジョンと、
を含有し、
建材の表面に形成された、水系アクリル樹脂エマルジョンと密着付与剤とを混合させた2液型水系アクリル樹脂エマルジョンによる下塗塗膜の表面に塗布される、
防火塗料。
続きを表示(約 680 文字)
【請求項2】
前記防火塗料の膜厚は、0.5mm~5.0mmの範囲内である、
請求項1に記載の防火塗料。
【請求項3】
建材の表面に形成された、水系アクリル樹脂エマルジョンと密着付与剤とを混合させた2液型水系アクリル樹脂エマルジョンによる下塗塗膜と、
前記下塗塗膜の表面に塗布される防火塗料と、
を備え、
前記防火塗料は、
全防火塗料に対して50重量%~70重量%の範囲内の濃度で、瓦、煉瓦、陶磁器、タイルのいずれかを粉砕することで得られ、平均粒子径が5.0mm以下である粉砕物と、
全防火塗料に対して30重量%~50重量%の範囲内の濃度である1液型水系アクリル樹脂エマルジョンと、
を含有する、
防火塗布物。
【請求項4】
建材の表面に、水系アクリル樹脂エマルジョンと密着付与剤とを混合させた2液型水系アクリル樹脂エマルジョンを塗布することで、当該表面に下塗塗膜を形成する第一の形成工程と、
前記下塗塗膜の表面に、防火塗料を塗布することで、当該表面に防火塗料塗膜を形成する第二の形成工程と、
を備え、
前記防火塗料は、
全防火塗料に対して50重量%~70重量%の範囲内の濃度で、瓦、煉瓦、陶磁器、タイルのいずれかを粉砕することで得られ、平均粒子径が5.0mm以下である粉砕物と、
全防火塗料に対して30重量%~50重量%の範囲内の濃度である1液型水系アクリル樹脂エマルジョンと、
を含有する、
防火塗布方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、防火塗料、防火塗布物及び防火塗布方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
屋根瓦の葺き替えや住宅の取り壊しの際に、大量の廃瓦が出てくる。従来、この廃瓦は、瓦礫として最終処理場で埋め立てられていたが、近年、廃瓦を破砕して道路の舗装材の骨材として用いることで、廃棄物を少なくして資源の再利用を図っている。
【0003】
ここで、産業廃棄物として廃棄されていた廃瓦の微粉末(粒径3mm以下)と、同じく今まで産業廃棄物であった色違いの弾性アクリルエマルジョン廃塗料とを混合して外壁用の塗料として再利用する技術が存在する。特開2008-106202号公報(特許文献1)には、粒径3mm以下の廃瓦の破砕微粉末と弾性アクリルエマルジョン廃塗料との混合物からなる外壁用塗料が開示されている。この外壁用塗料は、廃瓦の破砕微粉末20~50重量%と弾性アクリルエマルジョン廃塗料50~80重量%との混合物である。これにより、屋根の葺き替え現場や家屋の取り壊し現場で多量に排出される瓦、特に舗装材として利用するために破砕したときに出る廃瓦の微粉末を有効に再利用することが出来ると共に、弾性アクリルエマルジョン廃塗料の再利用も図れるとしている。又、瓦は1200度前後で焼成されているため、粉末になった状態でも堅牢さを維持し、アクリルエマルジョン塗料に混合しても粘りが発生せず、粘土質が遊離することもない。塗装作業も簡単であるとしている。更に、瓦は多孔質のため、この塗料は、熱伝導率が小さく、断熱効果があり、破砕時に生ずる廃瓦の微粉末の角が弾性アクリルエマルジョン廃塗料で被覆されるため、塗装面が粗面であっても柔らかな触感を呈し、擦られた肌や物を傷つけることがないとしている。そして、瓦特有の色彩が弾性アクリルエマルジョン廃塗料の色彩と融合して、塗布された壁面に美しい外観を付与出来るとしている。
【0004】
又、特開2010-156169号公報(特許文献2)には、粒径0.5~2ミリの瓦材の砕砂53~58重量%と、アクリル系樹脂塗料と、サクビ系樹脂塗料と、不飽和ポリエステル系樹脂塗料と、エポキシ系樹脂塗料のなかから選ばれる一つ又は複数の樹脂塗料20~25重量%と、ポリビニルアルコールを主剤とする増粘剤3~6重量%と、炭酸カルシウム4~7重量%と、シリコン1~2重量%と、セメント3~6重量%と、水7~9重量%を混合した屋根補修材料が開示されている。これにより、ポリビニルアルコールを主剤とする増粘剤又はメチルセルローズを主剤とする増粘剤を加えるようにしたことより、屋根補修材料の粘り性が向上し、屋根補修材料の分離を防止できるとしている。又、炭酸カルシウムを加えるようにしたことより、屋根補修材料の硬化性が向上するとしている。更に、繋ぎの目的でビニール製の微細繊維を混合するので、塗布された塗布層の安定的な定着性が確保され、剥離や脱落の起こりにくい塗布層が得られるとしている。そして、屋根補修材料の塗布施工性が向上して、簡単に塗布作業を行えるようになり、完成した塗布層の表面は美しく強固なものとなり、その色彩も黒色又は赤色とすることは当然のこと、それ以外の中間色も、黒色又は赤色の補修材料を適宜混合割合で混合することで自由に得ることができるとしている。又、従来の屋根補修材料では達成することが困難であった、2~3ミリ厚の厚塗りが可能となり、その結果、塗布層面の遮熱性や色持ち、さらには耐久性に優れるという効果を発揮するとしている。
【0005】
又、特開2023-5171号公報(特許文献3)には、遮熱剤と、ポリウレアまたはその原料とを含む遮熱塗料組成物が開示されている。この遮熱剤は、中空セラミック粒子及び白色顔料からなる群から選択される少なくとも1種であり、耐火剤が白色の耐火材である。これにより、耐用年数の長い遮熱塗膜を形成することが出来るとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2008-106202号公報
特開2010-156169号公報
特開2023-5171号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一般的に、廃瓦等の粉砕物を用いた塗料は、防火性や遮熱性が不十分という課題があり、現在でも、粉砕物の配合比率やバインダーの種類の選定、塗布形態等が鋭意研究されている。特に、防火性が不十分な塗料の場合、建材の表面に塗布したとしても、建材の防火性向上につながらないことから、使用を断念するユーザも多く、市場に出回り難いという課題がある。
【0008】
ここで、特許文献1に記載の技術では、廃瓦の破砕微粉末と弾性アクリルエマルジョン廃塗料との混合物からなる外壁用塗料を外壁に塗布して、外壁の断熱性を向上させているものの、防火性が向上しているか不明である。特に、外壁用塗料単体での塗膜では、外壁への接着力が不十分で、時間と共に塗膜が剥がれ落ちるという可能性が高い。
【0009】
又、特許文献2に記載の技術では、屋根補修材料に増粘剤を添加することで、粘り性を向上させて、屋根補修材料と屋根との分離を防止しているものの、粘り性だけでは、屋根との接着力に限界があり、又、防火性や断熱性が向上しているか不明である。
【0010】
又、特許文献3に記載の技術では、遮熱剤とポリウレアとを組み合わせることで、耐用年数の長い遮熱塗膜を形成しているが、防火性と遮熱性は、異なる性質であり、この技術で防火性が向上しているか不明であり、又、遮熱塗料単体での塗膜では、塗布対象への接着力が不十分である可能性が高い。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
翔飛工業株式会社
防火塗料、防火塗布物及び防火塗布方法
3か月前
翔飛工業株式会社
テラゾー構造物及びテラゾー構造物の製造方法
9日前
ベック株式会社
被覆材
2か月前
ベック株式会社
被覆材
2か月前
ベック株式会社
塗装方法
13日前
ベック株式会社
塗装方法
13日前
ベック株式会社
水性被覆材
1か月前
ベック株式会社
水性下塗材
1か月前
個人
コンパクトなビニールテープ。
17日前
個人
おから由来の天然氷結晶制御剤
1か月前
荒川化学工業株式会社
研磨剤用組成物
2か月前
日本特殊塗料株式会社
塗り床材組成物
3か月前
個人
ポリウレア樹脂の不燃化方法
2か月前
株式会社キクノ
流動化処理土
1か月前
東亞合成株式会社
粘着シート
16日前
コニシ株式会社
巻物の張設接着方法
2か月前
株式会社大阪ソーダ
撥水撥油性表面処理剤
24日前
個人
カカオハスク由来の天然氷結晶制御剤
13日前
住友ベークライト株式会社
粉体塗料
1か月前
トヨタ自動車株式会社
冷却液組成物
3か月前
三菱鉛筆株式会社
筆記板用水性インク組成物
1か月前
住友精化株式会社
接着剤組成物
3か月前
住友精化株式会社
接着剤組成物
3か月前
住友精化株式会社
接着剤組成物
3か月前
三菱鉛筆株式会社
筆記板用水性インク組成物
1か月前
デンカ株式会社
蛍光体粉末の製造方法
1か月前
株式会社トクヤマ
蓄熱材料およびその製造方法
24日前
ダイキン工業株式会社
表面処理剤
2か月前
積水化学工業株式会社
粘着テープ
3か月前
積水化学工業株式会社
粘着テープ
2か月前
ダイキン工業株式会社
撥剤
17日前
アイカ工業株式会社
光硬化性発泡粘着剤組成物
3か月前
星光PMC株式会社
水性二液硬化型樹脂組成物
13日前
株式会社呉竹
絵具
1か月前
関西ペイント株式会社
塗膜形成方法及び塗装物品
2か月前
日東電工株式会社
粘着シート
9日前
続きを見る
他の特許を見る