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公開番号2024150032
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-23
出願番号2023063251
出願日2023-04-10
発明の名称ノック式筆記具
出願人株式会社パイロットコーポレーション
代理人
主分類B43K 24/08 20060101AFI20241016BHJP(筆記用または製図用の器具;机上付属具)
要約【課題】ノック体の押圧過程で発生するノック音を低減させることができるノック式筆記具を提供する。
【解決手段】
出没機構が、複数のカム歯31及びカム溝32と、カム歯31またはカム溝32に交互に係合可能な複数の突条41を有する回転部材4と、突条41の後端に当接する、山部511と谷部512とが円周方向に沿って交互に配置された山谷部51を有するノック体5と、軸筒2内に収容され且つ筆記体7を後方に付勢する弾発体6と、を備える。山谷部51の各々の谷部512の底部512aが凹曲面状に形成される。
【選択図】 図3
特許請求の範囲【請求項1】
軸筒内に筆記体を前後方向に移動可能に収容し、前記筆記体のペン先を前記軸筒の前端孔から出没可能に構成したノック式筆記具であって、
前記軸筒の側壁または前記軸筒の後端にノック体が設けられ、ペン先没入状態から前記ノック体を前方に押圧操作することにより前記ペン先を前記軸筒の前端孔から突出状態にし、前記ペン先突出状態から前記ノック体を前方に押圧操作することにより前記ペン先を没入状態にする出没機構を備え、
前記出没機構が、
前記軸筒内面に形成され、円周方向に沿って交互に配置された前後方向に延びる複数のカム歯及びカム溝と、
前記軸筒内部に回転可能に配置され且つ前記カム歯または前記カム溝に交互に係合可能な複数の突条を有する、前記筆記体の後端を支持する回転部材と、
前記突条の後端に当接する、山部と谷部とが円周方向に沿って交互に配置された山谷部を有する前記ノック体と、
前記軸筒内に収容され且つ前記筆記体を後方に付勢する弾発体と、を備え、
前記山谷部の各々の谷部の底部が凹曲面状に形成されることを特徴とするノック式筆記具。
続きを表示(約 57 文字)【請求項2】
前記山谷部の各々の山部の頂部が凸曲面状に形成される請求項1に記載のノック式筆記具。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ノック式筆記具に関する。詳細には、軸筒内に筆記体を前後方向に移動可能に収容し、前記筆記体のペン先を軸筒の前端孔から出没可能に構成したノック式筆記具に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1には、軸筒内のカム溝と、カム溝に係合可能な突起を有するとともに先端に凹凸部を有する固定カムと、固定カムの凹凸部に噛み合う噛合部及びカム溝に係合されるカム突起を有する回転カムと、固定カムを押圧するためのノック体とで構成された出没機構を備えたノック式筆記具であって、カム溝が、ペン先突出過程でカム突起が摺接する第一カム斜面と、ペン先突出状態でカム突起が当接する、第一カム斜面の側方に連設された当接面と、ペン先没入過程でカム突起が摺接する第二カム斜面と、を備え、第一カム斜面とカム突起が当接する当接面との連設部に、第一カム斜面に摺動するカム突起の速度を減速させる抵抗部(具体的には円弧)を設けた構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-10827号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、この種の出没機構において、ノック体のノック操作時、ノック音が4回発生する。詳細には、前記4つノック音は、ペン先没入状態からペン先を突出させるノック体の押圧過程で発生する第1ノック音と、第1ノック音の発生後にノック体の押圧を解除してペン先突出完了時に発生する第2ノック音と、ペン先突出状態からペン先を没入させるノック体の押圧過程で発生する第3ノック音と、第3ノック音の発生後にノック体の押圧を解除してペン先没入完了時に発生する第4ノック音と、からなる。
【0005】
前記特許文献1の構成は、ノック体の押圧過程で、カム突起(本発明の突条に相当)が凹凸部(本発明の山谷部に相当)の頂部と頂部の間の底部に衝突する際に発生するノック音(第1ノック音、第3ノック音)については、低減させることが困難であった。
【0006】
また、前記特許文献1の構成は、ノック体の押圧解除後のうち、ペン先突出完了時に発生するノック音(第2ノック音)についてのみ、低減しようとするものであり、ペン先没入完了時に発生するノック音(即ち、ペン先没入完了時にカム突起がカム溝の側壁に衝突する際に発生する第4ノック音)については、低減させることが困難であった。
【0007】
本願発明は、前記従来の問題点を解決するものであって、本願発明は、ノック体の押圧過程で発生するノック音(第1ノック音、及び第3ノック音)を低減させることができるノック式筆記具を提供しようとするものである。また、本願発明は、ノック体の押圧過程で発生するノック音(第1ノック音、及び第3ノック音)を低減させることができ、しかも、ペン先突出完了時に発生するノック音(第2ノック音)、及びペン先没入完了時に発生するノック音(第4ノック音)を低減させることができるノック式筆記具を提供しようとするものである。
【0008】
本願発明で、「前」とはペン先側を指し、「後」とはその反対側を指す。本発明で「ペン先没入状態」とは、ペン先が軸筒内に没入された状態を言う。本発明で「ペン先突出状態」とは、ペン先が軸筒前端孔より外部に突出した状態を言う。本発明で「ペン先突出過程」とは、ペン先没入状態からペン先突出状態に移行する過程を言う。本発明で「ペン先没入過程」とは、ペン先突出状態からペン先没入状態に移行する過程を言う。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願の第1の発明は、
軸筒2内に筆記体7を前後方向に移動可能に収容し、前記筆記体7のペン先71を前記軸筒2の前端孔2cから出没可能に構成したノック式筆記具であって、
前記軸筒2の側壁または前記軸筒2の後端にノック体5が設けられ、ペン先没入状態から前記ノック体5を前方に押圧操作することにより前記ペン先71を前記軸筒2の前端孔2cから突出状態にし、前記ペン先突出状態から前記ノック体5を前方に押圧操作することにより前記ペン先71を没入状態にする出没機構を備え、
前記出没機構が、
前記軸筒2内面に形成され、円周方向に沿って交互に配置された前後方向に延びる複数のカム歯21及びカム溝32と、
前記軸筒2内部に回転可能に配置され且つ前記カム歯21または前記カム溝32に交互に係合可能な複数の突条41を有する、前記筆記体7の後端を支持する回転部材4と、
前記突条41の後端に当接する、山部511と谷部512とが円周方向に沿って交互に配置された山谷部51を有する前記ノック体5と、
前記軸筒2内に収容され且つ前記筆記体7を後方に付勢する弾発体6と、を備え、
前記山谷部51の各々の谷部512の底部512aが凹曲面状に形成されることを要件とする。
【0010】
前記第1の発明のノック式筆記具1は、前記構成により、ノック体5の押圧過程で発生するノック音(第1ノック音、及び第3ノック音)を低減させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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