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公開番号2024149644
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-18
出願番号2024126163,2021501316
出願日2024-08-01,2019-07-19
発明の名称芳香の抽出
出願人カールスバーグ サプライ カンパニー エージー
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C11B 9/00 20060101AFI20241010BHJP(動物性または植物性油,脂肪,脂肪性物質またはろう;それに由来する脂肪酸;洗浄剤;ろうそく)
要約【課題】芳香抽出効率および/または芳香抽出選択性の改善は、芳香を含む製品のより柔軟でより費用効率の高い製造、ならびに貯蔵寿命が延長された製品を提供するので、芳香抽出を改善する必要がある。
【解決手段】本発明は、-植物またはその一部と液体の混合物を含む水和タンクであって、正のガス流圧力を含むように構成された水和タンク、-植物またはその一部を剪断するように構成された剪断ユニット、-流体力学的キャビテーションユニット、および、-少なくとも1つの循環ユニット、を含む芳香抽出ユニットに関し、ここで、水和タンク、剪断ユニット、キャビテーションユニットは流体連通下にあり、少なくとも1つの循環ユニットは、混合物をタンクから剪断ユニットへ、さらにキャビテーションユニットへ、そしてキャビテーションユニットからタンクおよび/または剪断ユニットへ循環して戻すように構成されている。
特許請求の範囲【請求項1】
ホップ芳香抽出物であって、25μg/L以上のミルセン、190μg/L以上のリナロール、および42μm/L以下のβ-シトロネロールを含み、ミルセン:リモネンの比が50:1を超え、および/または前記リナロール:リモネンの比が150:1を超える、ホップ芳香抽出物。
続きを表示(約 830 文字)【請求項2】
50μg/L以上のミルセン、および200μgL/L以上のリナロール、および15μg/L以下のβ-シトロネロールを含む、請求項1に記載のホップ芳香抽出物。
【請求項3】
芳香抽出ユニット(1)を用いて、請求項1に記載のホップ芳香抽出物を製造する方法であって、
a)植物またはその一部と液体の混合物、および正のガス流圧力を含む水和タンク(2)を提供するステップ、
b)前記混合物を剪断ユニット(3)に通し、それにより前記植物またはその一部の少なくとも50体積%を1~100μmの粒子直径に剪断し、植物スラリーを形成するステップ、
c)前記植物スラリーを前記キャビテーションユニット(4)に通し、それによって植物の芳香が抽出され、それにより前記ホップ芳香抽出物が製造されるステップ
を含む方法であって、
前記芳香抽出ユニット(1)は、
・植物またはその一部と液体の混合物を含むのに適した水和タンク(2)であって、正のガス流圧力を含むように構成された水和タンク(2)、
・前記植物またはその一部を剪断するように構成された剪断ユニット(3)、
・流体力学的キャビテーションユニット(4)、および
・少なくとも1つの循環ユニット(5、5a、5b)を備え、
前記水和タンク、剪断ユニット、キャビテーションユニットは流体連通下にあり、前記少なくとも1つの循環ユニットは、混合物を前記タンクから前記剪断ユニットに、さらに前記キャビテーションユニットに、そして前記キャビテーションユニットから前記タンクおよび/または剪断ユニットに循環して戻すように構成され、前記剪断ユニットは前記キャビテーションユニットから分離し、前記植物またはその一部の少なくとも50体積%を1~100μmの粒子直径に剪断するように構成される、
ホップ芳香抽出物を製造する方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、芳香抽出ユニット、前記芳香抽出物を含む製品を製造するためのシステム、芳香抽出物を製造するための方法、前記芳香抽出物を含む飲料製品を製造する方法に関する。特に、本発明は、ホップ芳香抽出ユニット、ビール製品を製造するためのシステム、ならびにホップ芳香抽出物を製造する方法およびビール製品を製造する方法、ならびにホップ抽出物およびビール製品に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
医薬品、香水、食品および飲料の消耗品などの市販製品向けの活性化合物は、植物原料から抽出することができる。例えば、ホップ由来の抽出物は、ビール製品の主な芳香またはフレーバーを構成し得る。ホップ由来の抽出物質は、苦い芳香(例えばタンニン)と、より味わい深い芳香(例えばフムレン、ミルセン、およびリナロール)の両方を含み得る。
【0003】
抽出プロセスの効率と選択性は、抽出パラメータに依存する。したがって、特定の抽出パラメータは、特定の化合物、例えば芳香化合物のより高い選択性を促し得る。また、抽出パラメータは、より高い抽出効率または利用を促し得る。すなわち、植物原料に元々存在していた物質のより多くの量が抽出されるようになる。
【0004】
伝統的なビールの製造には、麦汁とホップの混合物の煮沸が含まれる。したがって、ホップ化合物、主に苦味が、煮沸プロセス中に麦汁に抽出される。煮沸後、煮沸された麦汁を発酵タンクに移し、酵母を加えて発酵させ、その後、酵母を取り出してから、ビールをラガーリングタンクまたは熟成タンク内で貯蔵し、さらなる使用、例えばろ過および/または瓶詰めまたは樽詰めに備える。ビールに良好なホップ芳香を加えるために、ホップオイルをプロセス中に、例えば発酵またはラガーリングの間に後で添加することができる。ホップオイルを使用する代わりに、「ドライホッピング」として知られる方法でホップ芳香を得ることもできる。伝統的に、ドライホッピングプロセスは、開始時または麦汁発酵中に発酵タンク内の麦汁にプレスされたホップペレットの形態のホップを添加することを含む。ホップペレットは、通常、乾燥、粉砕、および圧縮されたホップまたはその一部、通常はホップの葉と球果からなる。芳香は発酵している麦汁に直接抽出されるので、抽出時の温度は発酵温度に制限される。発酵温度は通常、酵母の状態を最適化するために選択される。これらの環境は、抽出される物質の量と比率の制御を困難にする。
【0005】
米国特許第2,830,904号[1]は、ラガーリングタンク内のビールに添加することができる別個のホップ抽出物を製造するための方法を開示している。ホップは、超音波処理中の酸化を防ぐために中立圧力で、または
圧力下
で、超音波キャビテーション、約95°F(35

に相当)またはそれ未満の温度、およびCO

に曝されると、水中または麦汁に抽出される。
【発明の概要】
【0006】
芳香抽出効率および/または芳香抽出選択性の改善は、芳香を含む製品のより柔軟でより費用効率の高い製造、ならびに貯蔵寿命が延長された製品を提供するので、芳香抽出を改善する必要がある。
【0007】
例えば、芳香抽出効率が向上すると、所与の植物材料の量に対してより多くの量の芳香が抽出される。それに対応して、芳香抽出選択性が向上すると、所与の植物材料の量に対して、より多くの量の選択された、または所望の芳香成分が抽出される。したがって、抽出効率および/または選択性の改善は、暗黙のうちに、より高い原材料の利用、より少ない材料廃棄物、したがってより費用効率の高い生産を意味する。また、芳香は貯蔵中に分解する傾向があるため、所与の製品内の芳香または選択された芳香の量が増えると、製品の貯蔵寿命が長くなる。
【0008】
さらに、芳香抽出の改善により、生産のアップスケーリングを含めて、生産の柔軟性が向上し得る。例えば、芳香抽出効率および/または選択性が向上した場合、バッチ抽出プロセスと比較して、連続抽出プロセスを使用する場合、同様の抽出が得られ得る。連続抽出プロセスは、通常、バッチプロセスと比較して、より速く、より簡単で、より多くのボリュームに簡単にアップスケールされる。
【0009】
以下に記載される本開示の実施形態は、あらゆる芳香抽出に拡げることができる。芳香抽出の例には、ビール生産のためのホップ抽出、およびアルコールおよびノンアルコールドリンクおよび飲料のための他の植物またはその一部、例えば植物の葉、ブレード、蕾、茎、根、および果実、例えばオレンジピール、緑茶、生姜からの芳香抽出が含まれる。ビール生産のためのホップ抽出には、ラガー、エール、ポーター、およびノンアルコールビールを含む任意のビール製品がさらに含まれ得る。
【0010】
以下では、ホップ抽出に基づいて実施形態を例示する。特にホップ抽出については、ホップ抽出プロセスの制御を改善すること、ならびに抽出効率および選択性を改善することが必要である。特に、抽出効率を向上させる必要がある。抽出プロセスのさらなる改善により、ビール生産の柔軟性が向上し、特有のより高い材料使用率、およびより少ない材料廃棄物、ならびにビール製品のより長い貯蔵寿命により、よりコスト効率に優れた生産方法が提供される可能性がある。
(【0011】以降は省略されています)

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