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公開番号
2024139618
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-09
出願番号
2023050647
出願日
2023-03-27
発明の名称
繊維製品用洗浄剤キット、繊維製品用洗浄剤組成物、及び繊維製品の洗浄方法
出願人
日清オイリオグループ株式会社
,
セッツ株式会社
代理人
主分類
C11D
3/33 20060101AFI20241002BHJP(動物性または植物性油,脂肪,脂肪性物質またはろう;それに由来する脂肪酸;洗浄剤;ろうそく)
要約
【課題】高温下での洗浄において、繊維製品に付着した油汚れに対して優れた洗浄効果を有する繊維製品用洗浄剤を提供する。
【解決手段】特定のキレート剤(A)を含む第1剤と、界面活性剤(B)を含む第2剤と、を含み、用時に、前記第1剤及び前記第2剤を混合して繊維製品用洗浄剤を調製するための繊維製品用洗浄剤キットであって、前記繊維製品用洗浄剤は、水中で繊維製品を洗浄するために用いられ、
前記界面活性剤(B)は、ノニオン界面活性剤(B1)及びアニオン界面活性剤(B2)を含み、
前記繊維製品用洗浄剤キットにおいて、前記キレート剤(A)と前記界面活性剤(B)の合計割合を100質量部とした場合に、前記キレート剤(A)の割合が50~90質量部、前記界面活性剤(B)の割合が10~50質量部である、繊維製品用洗浄剤キットとする。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
キレート剤(A)を含む第1剤と、界面活性剤(B)を含む第2剤とを含み、用時に、前記第1剤及び前記第2剤を混合して繊維製品用洗浄剤を調製するための繊維製品用洗浄剤キットであって、
前記繊維製品用洗浄剤キットにより調製された繊維製品用洗浄剤は、水中で繊維製品を洗浄するために用いられ、
前記キレート剤(A)は、メチルグリシン二酢酸(MGDA)、L-グルタミン酸二酢酸(GLDA)、3-ヒドロキシ-2,2’-イミノジコハク酸(HIDS)、S,S-エチレンジアミンジコハク酸(EDDS)、イミノジコハク酸(IDS)、L-アスパラギン酸-N,N-二酢酸四ナトリウム塩(ASDA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、2ホスホノブタン-1,2,4トリカルボン酸(PBTC)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種を含み、
前記界面活性剤(B)は、ノニオン界面活性剤(B1)及びアニオン界面活性剤(B2)を含み、
前記繊維製品用洗浄剤キットにおいて、前記キレート剤(A)と前記界面活性剤(B)の合計割合を100質量部とした場合に、前記キレート剤(A)の割合が50~90質量部、前記界面活性剤(B)の割合が10~50質量部である、繊維製品用洗浄剤キット。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
前記ノニオン界面活性剤(B1)が、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド、及びアルキルグリコシドからなる群から選択される1種または2種以上である、請求項1に記載の繊維製品用洗浄剤キット。
【請求項3】
前記アニオン界面活性剤(B2)が、脂肪酸カリウム、脂肪酸ナトリウム、アルキル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、及びα-オレフィンスルホン酸ナトリウムからなる群から選択される1種または2種以上である、請求項1に記載の繊維製品用洗浄剤キット。
【請求項4】
前記繊維製品用洗浄剤が、40℃以上の温度の水中で繊維製品を洗浄するために用いられる、請求項1に記載の繊維製品用洗浄剤キット。
【請求項5】
前記繊維製品が、天然繊維を含む、請求項1に記載の繊維製品用洗浄剤キット。
【請求項6】
前記天然繊維が、綿を含む、請求項5に記載の繊維製品用洗浄剤キット。
【請求項7】
キレート剤(A)と界面活性剤(B)を含む繊維製品用洗浄剤であって、
前記繊維製品用洗浄剤は、水中で繊維製品を洗浄するために用いられ、
前記キレート剤(A)は、メチルグリシン二酢酸(MGDA)、L-グルタミン酸二酢酸(GLDA)、3-ヒドロキシ-2,2’-イミノジコハク酸(HIDS)、S,S-エチレンジアミンジコハク酸(EDDS)、イミノジコハク酸(IDS)、L-アスパラギン酸-N,N-二酢酸四ナトリウム塩(ASDA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、2ホスホノブタン-1,2,4トリカルボン酸(PBTC)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種を含み、
前記界面活性剤(B)は、ノニオン界面活性剤(B1)及びアニオン界面活性剤(B2)を含み、
前記繊維製品用洗浄剤において、前記キレート剤(A)と前記界面活性剤(B)の合計割合を100質量部とした場合に、前記キレート剤(A)の割合が50~90質量部、前記界面活性剤(B)の割合が10~50質量部である、繊維製品用洗浄剤。
【請求項8】
前記ノニオン界面活性剤(B1)が、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド、及びアルキルグリコシドからなる群から選択される1種または2種以上である、請求項7に記載の繊維製品用洗浄剤。
【請求項9】
前記アニオン界面活性剤(B2)が、脂肪酸カリウム、脂肪酸ナトリウム、アルキル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、及びα-オレフィンスルホン酸ナトリウムからなる群から選択される1種または2種以上である、請求項7に記載の繊維製品用洗浄剤。
【請求項10】
前記繊維製品用洗浄剤は、40℃以上の温度の水中で繊維製品を洗浄するために用いられる、請求項7に記載の繊維製品用洗浄剤。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維製品用洗浄剤キット、繊維製品用洗浄剤組成物、及び繊維製品の洗浄方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
洗濯には大きく分けて、家庭用洗濯機を使用したり手洗いするなどの一般家庭での洗濯と、工場や専用設備で洗浄される業務用の洗濯(クリーニングなど)とがある。両者の違いとして、浴比や機械力、洗浄温度などが挙げられる。例えば、一般家庭では、常温で洗浄されるのに対して、業務用では高温(30℃以上、さらには40℃以上)での洗浄が一般的である。
【0003】
近年では、合成繊維が普及し、衣類、工場の作業着、病院のユニフォーム、ホテルや飲食店のテーブルクロス、シーツなど様々なものに使用されるようになった。ポリエステルなどの合成繊維は、疎水性であるため、疎水性の汚れと親和性が高く、油などの汚れが落ちにくいことが知られている。
【0004】
また、洗浄で落ちた汚れが布に再付着してしまう問題もあり、折角洗浄しても、再び汚れてしまうことがある。一度の洗浄では再付着が大きく目立たなくても、洗浄を繰り返すことで、くろずみや黄ばみ等として確認されるようになっていく。そのため、汚れの再汚染防止性は重要であると考えられる。そして再付着は、洗浄剤の洗浄性能が高まるほど、布から洗浄液中に分散される汚れ量が多くなるため、再汚染防止性を発揮することが難しくなる。
【0005】
従来、繊維製品の洗浄剤として、様々なものが利用されている。例えば、特許文献1には家庭用の洗濯条件において、布地からの汚れ落ちを促進する洗浄剤が記載されている。
【0006】
業務用の洗濯で洗浄されるものは、ホテルや飲食店で使用されるテーブルクロスや工場の作業着など油汚れが、家庭での繊維製品(被洗物)に比べて多い傾向にある。そして、そのような汚れを落とすためには、より洗浄効果を発揮させる洗浄剤、及び、洗浄方法が用いる必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特表2014-518923号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前記の通り、繊維製品に強固に付着した油汚れは非常に落ちにくく、飲食店やホテルのテーブルクロス、工場の作業着など油汚れの付着が多い繊維に使用される洗浄剤には、家庭用洗浄剤に比して、優れた洗浄能力が求められる。
【0009】
このような状況下、本発明は、繊維製品に付着した油汚れに対して優れた洗浄効果を有する繊維製品用洗浄剤を提供することを主な目的とする。本発明は、当該繊維製品用洗浄剤を調製するためのキット、当該繊維製品用洗浄剤を用いた繊維製品の洗浄方法を提供することも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記のような課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、特定のキレート剤(A)と特定の界面活性剤(B)の組合せを特定の比率で含む繊維製品用洗浄剤を用いて、水中で繊維製品を洗浄することにより、従来はビルダーとして用いられるキレート剤を多量に用いること、さらに特定の界面活性剤を併用することによって繊維製品に付着した油汚れが非常に効果的に洗浄されることを見出した。本発明は、このような知見に基づいて、さらに検討を重ねることにより完成したものである。
(【0011】以降は省略されています)
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