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公開番号
2024138171
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-07
出願番号
2024123537,2023031977
出願日
2024-07-30,2019-07-26
発明の名称
1,1,2-トリクロロ-2-フルオロエテン(TCFE)の用途
出願人
関東電化工業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C11D
7/50 20060101AFI20240927BHJP(動物性または植物性油,脂肪,脂肪性物質またはろう;それに由来する脂肪酸;洗浄剤;ろうそく)
要約
【課題】 本発明の目的は、1,1,2-トリクロロ-2-フルオロエテン(TCFE)を効率良く製造できる新規な製造方法を提供することである。本発明の他の目的は、TCFEの新規な用途を提供することである。
【解決手段】 1,1,2-トリクロロ-2-フルオロエテン(TCFE)の製造方法であって、(a)ペンタクロロエタンを0~80℃の温度でフッ素化してモノフルオロペンタクロロエタンを生成し、そして(b)(a)で得られたモノフルオロペンタクロロエタンを亜鉛と反応させてTCFEを生成する工程を含む方法、及び、溶剤または洗浄剤としてのTCFEを含む組成物の使用。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
洗浄剤としての1,1,2-トリクロロ-2-フルオロエテン(TCFE)を含む組成物の使用。
続きを表示(約 190 文字)
【請求項2】
フラックスまたは加工油を洗浄するための洗浄剤としての請求項1に記載のTCFEを含む組成物の使用。
【請求項3】
基材に1,1,2-トリクロロ-2-フルオロエテン(TCFE)を含む組成物を接触させる工程を含む、基材から汚染物質を除去する方法。
【請求項4】
前記汚染物質がフラックスまたは加工油である、請求項3に記載の方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、1,1,2-トリクロロ-2-フルオロエテン(以下、TCFE又は「トリクロロモノフルオロエテン」という)の新規な製造方法及び新規な用途に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
TCFEは既知物質(CAS No.359-29-5)であるが、これまでに明確な用途は見出されていない。TCFEの有用性が見出されていないために、TCFEの効率的な合成法も開発されてこなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、TCFEを効率良く製造できる新規な製造方法を提供することである。本発明の他の目的は、TCFEの新規な用途を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は以下のものを提供する。
[1]
1,1,2-トリクロロ-2-フルオロエテン(TCFE)の製造方法であって、
(a)ペンタクロロエタンを0~80℃の温度でフッ素化してモノフルオロペンタクロロエタンを生成し、そして
(b)(a)で得られたモノフルオロペンタクロロエタンを亜鉛と反応させてTCFEを生成する
工程を含む方法。
[2]
(a)のフッ素化が1~100体積%のF
2
ガス濃度のF
2
ガスと不活性ガスとの混合物を使用して行われる、[1]に記載の方法。
[3]
(a)のフッ素化が溶媒中で行われる、[1]または[2]に記載の方法。
[4]
(b)の反応が-50~120℃の温度で行われる、[1]~[3]のいずれかに記載の方法。
[5]
(b)の反応が溶媒中で行われる、[1]~[4]のいずれかに記載の方法。
[6]
(a)で使用するペンタクロロエタンが、トリクロロエテン(TCE)を塩素化することによって得られる、[1]~[5]のいずれかに記載の方法。
[7]
溶剤または洗浄剤としての1,1,2-トリクロロ-2-フルオロエテン(TCFE)を含む組成物の使用。
[8]
フラックスまたは加工油を洗浄するための洗浄剤としての[7]に記載のTCFEを含む組成物の使用。
[9]
基材にTCFEを含む組成物を接触させる工程を含む、基材から汚染物質を除去する方法。
[10]
前記汚染物質がフラックスまたは加工油である、[9]に記載の方法。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、ペンタクロロエタンからモノフルオロペンタクロロエタンを経てTCFEを効率良く製造できる新規な製造方法が提供される。本発明によれば、ペンタクロロエタンをフッ素化してモノフルオロペンタクロロエタンを得る工程がほぼ100%の転化率で95%以上の選択率で行うことができ、また、モノフルオロペンタクロロエタンからTCFEを得る工程も99%を超える転化率と選択率で行うことができる。従って、従来より知られているトリクロロエテン(TCE)を塩素化することによってペンタクロロエタンを高収率で得る方法を組み合わせることにより、入手が容易なTCEから目的物のTCFEを90%以上の収率で得ることができる。各工程は99%以上の転化率で95%以上の選択率なので生成物を単離精製してから次工程に使用する必要がなく、極めて作業効率がよい。本発明によればまた、TCFEの新規な用途、特に、溶剤または洗浄剤としての用途が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0006】
[作用]
従来、ペンタクロロエタンをフッ素化してモノフルオロペンタクロロエタンを得る工程は、反応効率が悪く、反応温度を90℃程度の高温で行うものと考えられていた。しかし、本発明者らは、予想外にも、上記工程を20℃程度の低温で行うことによって副反応が起こらず、収率(転化率及び選択率)が改善し、モノフルオロペンタクロロエタンを高収率で得られることがわかった。本発明では、反応条件を検討しモノフルオロペンタクロロエタンからTCFEを得る工程も高収率で行うことに成功した。よって、本発明によれば、入手が容易なTCEからペンタクロロエタン及びモノフルオロペンタクロロエタンを経てTCFEを90%以上の収率で得ることができる。
【0007】
本発明によれば、予想外にも、TCFEが溶剤、洗浄剤などの用途に有用であることが見出されている。TCFEの沸点は71℃なので容易に乾燥でき、TCFEは洗浄剤に適していることも分かった。
【0008】
[TCFEの製造方法]
本発明は、1,1,2-トリクロロ-2-フルオロエテン(TCFE)の製造方法であって、
(a)ペンタクロロエタンを0~80℃の温度でフッ素化してモノフルオロペンタクロロエタンを生成し、そして
(b)(a)で得られたモノフルオロペンタクロロエタンを亜鉛と反応させてTCFEを生成する
工程を含む方法に関する。本発明の特徴は、工程(a)のフッ素化反応を0~80℃、特に、10~30℃で行い、工程(b)の脱塩素化反応を亜鉛を使用して行うことが特徴である。このような反応条件を採用したことにより、工程(a)の収率と工程(b)の収率がいずれも99%以上の転化率で95%以上の選択率で行うことができるので、各工程の間に生成物の精製や単離を行うことなく、反応液を次工程の原料として使用することができる。
【0009】
工程(a)のフッ素化は、1~100体積%、特に20~50体積%のF
2
ガス濃度のF
2
ガスと不活性ガスとの混合物を使用して行うことができる。この場合の不活性ガスとしては、窒素(N
2
)ガス、He、Ne、Ar、Xeなどの希ガス、などが挙げられる。
【0010】
工程(a)及び工程(b)は、フッ素化剤や亜鉛と反応しない溶媒、例えば、四塩化炭素、パーフルオロカーボン(PFC)、ヒドロフルオロカーボン(HFC)、ヒドロクロ
ロフルオロカーボン(HCFC)、クロロフルオロカーボン(CFC)、パーフルオロエーテル(PFE)、ヒドロフルオロエーテル(HFE)、メタノール、エタノール、2-メトキシエタノール、ジグライム、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリルなどの有機溶媒を使用して液相反応として行うことができる。工程(a)の生成物(モノフルオロペンタクロロエタン)の融点は101℃なので、有機溶媒を使用しない場合には、工程(a)の反応温度では生成物は固体として反応容器内に存在することになる。また、工程(b)を101℃を下回る温度で行う場合は、有機溶媒を使用して工程(b)の原料を溶液の形で使用することが望ましい。特に、2-メトキシエタノールは沸点が124℃なので、室温では容易に蒸発しない反面、減圧蒸留、常圧蒸留のいずれによっても生成物との分離が可能である。
(【0011】以降は省略されています)
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