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公開番号2024155932
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-31
出願番号2024133946,2024017025
出願日2024-08-09,2020-06-04
発明の名称アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂及びアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂の硬化物の溶解剤、並びにそれを用いたコーティング剤及び接着剤
出願人株式会社カネコ化学
代理人弁理士法人 津国
主分類C11D 7/30 20060101AFI20241024BHJP(動物性または植物性油,脂肪,脂肪性物質またはろう;それに由来する脂肪酸;洗浄剤;ろうそく)
要約【課題】安全性に優れ、かつ、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂及びアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS樹脂)の硬化物に対して高い溶解力を有する、樹脂溶解剤を提供すること。
【解決手段】本発明は、(A)(E)-1-クロロ-2,3,3-トリフルオロプロペン及び(Z)-1-クロロ-2,3,3-トリフルオロプロペンからなる群より選択される1種以上と、(B)更なる成分とを含む、樹脂の硬化物の溶解剤であって、前記樹脂は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂及びアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂から選ばれる1種以上であり、前記(B)更なる成分は、(B-1)ハロゲン系炭化水素(但し、(B-2)を除く)、(B-2)ハイドロフルオロオレフィン(但し、(A)を除く)、(B-4)ハイドロフルオロエーテル、(B-5)炭化水素(但し、(B-1)を除く)、(B-6)エーテル(但し、(B-4)を除く)、(B-7)アルコール及び(B-8)エステルからなる群より選択される1種以上であり、前記樹脂の硬化物を溶解させるときの前記溶解剤の温度は、5℃~40℃である、樹脂の硬化物の溶解剤(但し、ハイドロフルオロカーボンを含む溶解剤を除く)、並びに、前記溶解剤を用いた接着剤及びコーティング剤に関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)(E)-1-クロロ-2,3,3-トリフルオロプロペン及び(Z)-1-クロロ-2,3,3-トリフルオロプロペンからなる群より選択される1種以上と、(B)更なる成分とを含む、樹脂の硬化物の溶解剤であって、
前記樹脂は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂及びアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂から選ばれる1種以上であり、
前記(B)更なる成分は、(B-1)ハロゲン系炭化水素(但し、(B-2)を除く)、(B-2)ハイドロフルオロオレフィン(但し、(A)を除く)、(B-4)ハイドロフルオロエーテル、(B-5)炭化水素(但し、(B-1)を除く)、(B-6)エーテル(但し、(B-4)を除く)、(B-7)アルコール及び(B-8)エステルからなる群より選択される1種以上であり、
前記樹脂の硬化物を溶解させるときの前記溶解剤の温度は、5℃~40℃である、
樹脂の硬化物の溶解剤(但し、ハイドロフルオロカーボンを含む溶解剤を除く)。
続きを表示(約 790 文字)【請求項2】
(B)成分が、(B-1)成分及び(B-4)成分からなる群より選択される1種以上であり、(B-1)成分は、(b-1)ハイドロモノブロモカーボン及びハイドロモノクロロカーボンからなる群より選択される1種以上であり、(A)成分及び(B)成分の合計100質量部に対して、(B)成分の含有量が、0質量部超80質量部以下である、請求項1に記載の溶解剤。
【請求項3】
(B)成分が、(B-2)成分及び(B-6)成分からなる群より選択される1種以上であり、(A)成分及び(B)成分の合計100質量部に対して、(B)成分の含有量が、0質量部超90質量部以下である、請求項1に記載の溶解剤。
【請求項4】
(B)成分が、(B-7)成分であり、(A)成分及び(B)成分の合計100質量部に対して、(B)成分の含有量が、0質量部超70質量部以下である、請求項1に記載の溶解剤。
【請求項5】
(B)成分が(B-5)成分及び(B-8)成分からなる群より選択される1種以上であり、(A)成分及び(B)成分の合計100質量部に対して、(B)成分の含有量が、0質量部超60質量部以下である、請求項1に記載の溶解剤。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載の溶解剤を用いた、樹脂の硬化物の接着剤であって、前記樹脂は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂及びアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂から選ばれる1種以上である、樹脂の硬化物の接着剤。
【請求項7】
請求項1~5のいずれか一項に記載の溶解剤に、樹脂の硬化物が溶解した、樹脂のコーティング剤であって、前記樹脂は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂及びアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂から選ばれる1種以上である、樹脂のコーティング剤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂及びアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂の硬化物の溶解剤、並びにそれを用いたコーティング剤及び接着剤に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
ジクロロメタン及びトリクロロエチレンは、樹脂の硬化物の溶解力が高いことから、樹脂の硬化物を溶解するための溶剤(樹脂溶解剤)として用いられている。また、市販品のアクリル板の接着剤としてジクロロメタンが販売されている。しかし、ジクロロメタン及びトリクロロエチレンは、発癌性を有するため、労働安全衛生法の特定化学物質障害予防規則(特化則)に該当する。このため、安全性の懸念の少ない代替え溶剤の開発が行われている。このような溶剤として、特許文献1には、1-ブロモプロパン(ノルマルプロピルブロマイド)を含むプラスチック溶解用溶剤組成物が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2003-306700号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載された1-ブロモプロパンのみでは、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂及び/又はアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂の硬化物に対する溶解力が充分であるとはいえなかった。また、アクリル樹脂の硬化物の溶解剤について、提案されている溶剤において、安全性の懸念や溶解力の問題があった。
【0005】
本発明は、安全性に優れ、かつ、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂及びアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂の硬化物に対して高い溶解力を有する、樹脂溶解剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下の構成を有する。
[1](A)(E)-1-クロロ-2,3,3-トリフルオロプロペン及び(Z)-1-クロロ-2,3,3-トリフルオロプロペンからなる群より選択される1種以上を含む、樹脂の硬化物の溶解剤であって、前記樹脂は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂及びアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂から選ばれる1種以上である、樹脂の硬化物の溶解剤。
[2]更に、(B-1)ハロゲン系炭化水素(但し、(B-2)及び(B-3)を除く)、(B-2)ハイドロフルオロオレフィン、(B-3)ハイドロフルオロカーボン、(B-4)ハイドロフルオロエーテル、(B-5)炭化水素(但し、(B-1)を除く)、(B-6)エーテル(但し、(B-4)を除く)、(B-7)アルコール及び(B-8)エステルからなる群より選択される1種以上の(B)更なる成分を含む、[1]の溶解剤。
[3](B)成分が、(B-1)成分及び(B-4)成分からなる群より選択される1種以上であり、(B-1)成分は、(b-1)ハイドロモノブロモカーボン及びハイドロモノクロロカーボンからなる群より選択される1種以上であり、(A)成分及び(B)成分の合計100質量部に対して、(B)成分の含有量が、0質量部超80質量部以下である、[2]の溶解剤。
[4](B)成分が、(B-2)成分及び(B-6)成分からなる群より選択される1種以上であり、(A)成分及び(B)成分の合計100質量部に対して、(B)成分の含有量が、0質量部超90質量部以下である、[2]の溶解剤。
[5](B)成分が、(B-3)成分及び(B-7)成分からなる群より選択される1種以上であり、(A)成分及び(B)成分の合計100質量部に対して、(B)成分の含有量が、0質量部超70質量部以下である、[2]の溶解剤。
[6](B)成分が(B-5)成分及び(B-8)成分からなる群より選択される1種以上であり、(A)成分及び(B)成分の合計100質量部に対して、(B)成分の含有量が、0質量部超60質量部以下である、[2]の溶解剤。
[7](A)成分の含有量が99質量%超100質量%未満である、[1]又は[2]の溶解剤。
[8][1]~[7]のいずれかの溶解剤を用いた、樹脂の硬化物の接着剤であって、前記樹脂は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂及びアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂から選ばれる1種以上である、樹脂の硬化物の接着剤。
[9][1]~[7]のいずれかの溶解剤に、樹脂の硬化物が溶解した、樹脂のコーティング剤であって、前記樹脂は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂及びアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂から選ばれる1種以上である、樹脂のコーティング剤。
【発明の効果】
【0007】
本発明により、安全性に優れ、かつ、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂及び/又はアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂の硬化物に対して高い溶解力を有する、樹脂溶解剤が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[用語の定義]
「(A)(E)-1-クロロ-2,3,3-トリフルオロプロペン及び(Z)-1-クロロ-2,3,3-トリフルオロプロペンからなる群より選択される1種以上」を「(A)成分」という場合がある。「(B)更なる成分」等の他の成分についても同様である。
数値範囲に関して「~」は、その両端の値を含むことを意味する。即ち、「10~90質量部」は、「10質量部以上90質量部以下」を意味する。また、「以下」は「同じ又は未満」を意味し、「以上」は「同じ又は超える」を意味する。
【0009】
[溶解剤]
溶解剤は、(A)(E)-1-クロロ-2,3,3-トリフルオロプロペン及び(Z)-1-クロロ-2,3,3-トリフルオロプロペンからなる群より選択される1種以上を含む溶剤組成物であって、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂及びアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS樹脂)から選ばれる1種以上である樹脂の硬化物を溶解するための溶剤組成物である。
【0010】
<(A)(E)-1-クロロ-2,3,3-トリフルオロプロペン及び(Z)-1-クロロ-2,3,3-トリフルオロプロペンからなる群より選択される1種以上>
(A)(E)-1-クロロ-2,3,3-トリフルオロプロペン及び(Z)-1-クロロ-2,3,3-トリフルオロプロペンからなる群より選択される1種以上は、溶解剤の主剤である。
(A)成分は、溶剤組成物の主剤である。(A)成分は、いずれか一方の異性体でも両方の異性体の混合物であってもよい。(A)成分が(E)異性体及び(Z)異性体の混合物である場合、(A)成分は、例えば、(Z)-1-クロロ-2,3,3-トリフルオロ-1-プロペンを80質量%以上含んでいてもよい。即ち、(A)成分は、(Z)-1-クロロ-2,3,3-トリフルオロ-1-プロペンを80質量%以上100質量%未満及び(E)-1-クロロ-2,3,3-トリフルオロ-1-プロペンを0質量%超20質量%以下とからなっていてもよい。(A)成分の市販品として、AMOLEA(登録商標) AS-300(AGC株式会社製)((E)-1-クロロ-2,3,3-トリフルオロプロペン(HCFO-1233yd(E))、(Z)-1-クロロ-2,3,3-トリフルオロプロペン(HCFO-1233yd(Z))及び安定剤の混合物)等が挙げられる。
(【0011】以降は省略されています)

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