TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025020010
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-07
出願番号2024108969
出願日2024-07-05
発明の名称液体洗浄剤組成物及び洗浄方法
出願人松本油脂製薬株式会社
代理人
主分類C11D 1/90 20060101AFI20250131BHJP(動物性または植物性油,脂肪,脂肪性物質またはろう;それに由来する脂肪酸;洗浄剤;ろうそく)
要約【課題】低温および高温での保存安定性に優れる液体洗浄剤組成物及び液体洗浄剤組成物を用いた洗浄方法を提供する。
【解決手段】次亜塩素酸アルカリ金属塩(A)、下記一般式(1)で示されるベタイン(B)及びアルカリ金属の水酸化物(C)を含み、下記条件1、下記条件2及び下記条件3から選ばれる少なくとも1つを満たす、液体洗浄剤組成物。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025020010000009.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">34</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">92</com:WidthMeasure> </com:Image>
条件1:(前記R1の炭素数が12~14であるベタインの合計重量)/(前記R1の炭素数が12~16であるベタインの合計重量)=0.2~0.8
条件2:(前記R1の炭素数が10~12であるベタインの合計重量)/(前記R1の炭素数が14~22であるベタインの合計重量)=1.01~1.80
条件3:泡付着性試験における泡の移動距離が73mm以下
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
次亜塩素酸アルカリ金属塩(A)、下記一般式(1)で示されるベタイン(B)及びアルカリ金属の水酸化物(C)を含み、下記条件1、下記条件2及び下記条件3から選ばれる少なくとも1つを満たす、液体洗浄剤組成物。
TIFF
2025020010000008.tif
34
92
(式(1)中R

は炭素数10~22のアルキル基又はアルケニル基である。)
条件1:
(前記R

の炭素数が12~14であるベタインの合計重量)/(前記R

の炭素数が12~16であるベタインの合計重量)=0.2~0.8
条件2:
(前記R

の炭素数が10~12であるベタインの合計重量)/(前記R

の炭素数が14~22であるベタインの合計重量)=1.01~1.80
条件3:泡付着性試験における泡の移動距離が73mm以下
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記ベタイン(B)の含有量が0.5~20重量%である、請求項1に記載の液体洗浄剤組成物。
【請求項3】
前記次亜塩素酸アルカリ金属塩(A)の含有量が0.5~10重量%である、請求項1又は2に記載の液体洗浄剤組成物。
【請求項4】
前記条件1が、(前記R

の炭素数が12~14であるベタインの合計重量)/(前記R

の炭素数が12~16であるベタインの合計重量)=0.4~0.7である、請求項1又は2に記載の液体洗浄剤組成物。
【請求項5】
前記条件2が、(前記R

の炭素数が10~12であるベタインの合計重量)/(前記R

の炭素数が14~22であるベタインの合計重量)=1.20~1.60である、請求項1又は2に記載の液体洗浄剤組成物。
【請求項6】
前記ベタイン(B)が少なくとも3種のベタインを含む、請求項1又は2に記載の液体洗浄剤組成物。
【請求項7】
アニオン性界面活性剤(D)をさらに含有し、前記アニオン性界面活性剤(D)に対する前記ベタイン(B)の重量比(B/D)が1~50である、請求項1又は2に記載の液体洗浄剤組成物。
【請求項8】
前記アニオン性界面活性剤(D)がスルホン酸型アニオン性界面活性剤(D1)及びカルボン酸型アニオン性界面活性剤(D2)から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項7に記載の液体洗浄剤組成物。
【請求項9】
-5℃で白濁しない、請求項1又は2に記載の液体洗浄剤組成物。
【請求項10】
50℃で沈殿物を生成しない、請求項1又は2に記載の液体洗浄剤組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、低温および高温での保存安定性に優れる液体洗浄剤組成物、及び液体洗浄剤組成物を用いた洗浄方法に関するものである。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
食品加工工場等に使用される洗浄剤は、食品の安全性と品質を確保するために非常に重要である。食品加工工場では、様々な工程で使用される機械や設備、容器、パイプラインなどが洗浄される必要があり、これらの表面や装置は、食品の残留物、油脂、微生物、異物などが付着している可能性がある。したがって、適切な洗浄剤を使用することによってこれらの汚れや微生物の除去が行われ、食品の安全性を確保することが可能となる。
このため食品加工工場用途の洗浄剤には、界面活性剤に加え除菌効果を有する酸化剤などの成分の配合が必要である。さらに、洗浄剤には起泡性が求められる。洗浄剤は起泡性を有することで被洗浄面に長時間付着でき、洗浄性や除菌効果を高めることが可能となる。
また、従来の洗浄剤では泡切れ性に劣る場合があった。素早い泡切れ性を実現することができれば、多量の排水による環境への負荷を軽減することができ、洗浄時間の短縮による労働環境の改善も期待できる。
このような理由から、食品加工工場向けの洗浄剤には、活性剤成分として両性イオン界面活性剤が採用されてきたが、一部のアミンオキシド型界面活性剤は人や生態系への有害性が懸念され、環境中に継続して広く存在すると認められる物質としてPRTR制度の対象物質に指定された。
【0003】
特許文献1では、ラウリルジメチルアミンオキシドと次亜塩素酸アルカリ金属塩を併用することによってカビに対して優れた漂白洗浄効果を有することが提案されている。しかし、ラウリルジメチルアミンオキシドは起泡性が十分ではないため洗浄力に劣ることが懸念される。
【0004】
また、特許文献2では、アミドプロピルベタイン型界面活性剤やイミダゾリウム型界面活性剤を配合する洗浄剤が提案されている。しかし、アミドプロピルベタイン型界面活性剤やイミダゾリウム型界面活性剤は塩基性条件下で次亜塩素酸アルカリ金属塩と反応して分解される懸念があるため、次亜塩素酸アルカリ金属塩を含む洗浄剤では起泡性が得られない可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2016-69566号公報
特開2021-98826号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これまでの両性イオン界面活性剤を含有した液体洗浄剤は、特に寒冷地に置かれた場合や流通保存中に-5℃以下の低温や50℃以上の高温で長時間置かれることで、洗浄成分の析出や沈殿が発生する場合があり、低温および高温で長期間保存しても安定性に優れた液体洗浄剤組成物の開発が望まれていた。
そこで、本発明は、低温および高温での保存安定性に優れる液体洗浄剤組成物及び液体洗浄剤組成物を用いた洗浄方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、鋭意検討した結果、次亜塩素酸アルカリ金属塩(A)、ベタイン(B)及びアルカリ金属の水酸化物(C)を含み、かつ特定の条件を満たす液体洗浄剤組成物であると、低温および高温で長期間保存しても安定性に優れることを見出した。
【0008】
すなわち、本発明の液体洗浄剤組成物は、以下の<1>~<11>の態様を含むものである。
<1>
次亜塩素酸アルカリ金属塩(A)、下記一般式(1)で示されるベタイン(B)及びアルカリ金属の水酸化物(C)を含み、下記条件1、下記条件2及び下記条件3から選ばれる少なくとも1つを満たす、液体洗浄剤組成物。
TIFF
2025020010000001.tif
34
92
(式(1)中R

は炭素数10~22のアルキル基又はアルケニル基である。)
条件1:
(前記R

の炭素数が12~14であるベタインの合計重量)/(前記R

の炭素数が12~16であるベタインの合計重量)=0.2~0.8
条件2:
(前記R

の炭素数が10~12であるベタインの合計重量)/(前記R

の炭素数が14~22であるベタインの合計重量)=1.01~1.80
条件3:泡付着性試験における泡の移動距離が73mm以下
<2>
前記ベタイン(B)の含有量が0.5~20重量%である、<1>に記載の液体洗浄剤組成物。
<3>
前記次亜塩素酸アルカリ金属塩(A)の含有量が0.5~10重量%である、<1>又は<2>に記載の液体洗浄剤組成物。
<4>
前記条件1が、(前記R

の炭素数が12~14であるベタインの合計重量)/(前記R

の炭素数が12~16であるベタインの合計重量)=0.4~0.7である、<1>~<3>のいずれかに記載の液体洗浄剤組成物。
<5>
前記条件2が、(前記R

の炭素数が10~12であるベタインの合計重量)/(前記R

の炭素数が14~22であるベタインの合計重量)=1.20~1.60である、<1>~<4>のいずれかに記載の液体洗浄剤組成物。
<6>
前記ベタイン(B)が少なくとも3種のベタインを含む、<1>~<5>のいずれかに記載の液体洗浄剤組成物。
<7>
アニオン性界面活性剤(D)をさらに含有し、前記アニオン性界面活性剤(D)に対する前記ベタイン(B)の重量比(B/D)が1~50である、<1>~<6>のいずれかに記載の液体洗浄剤組成物。
<8>
前記アニオン性界面活性剤(D)がスルホン酸型アニオン性界面活性剤(D1)及びカルボン酸型アニオン性界面活性剤(D2)から選ばれる少なくとも1種を含む、<7>に記載の液体洗浄剤組成物。
<9>
-5℃で白濁しない、<1>~<8>のいずれかに記載の液体洗浄剤組成物。
<10>
50℃で沈殿物を生成しない、<1>~<9>のいずれかに記載の液体洗浄剤組成物。
<11>
<1>~<10>のいずれかに記載の液体洗浄剤組成物、並びにこれらの希釈液から選ばれる少なくとも1種を被洗浄体に付着させたのちに除去する工程を含む、洗浄方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明の液体洗浄剤組成物は、低温および高温で長期間保存しても安定性に優れる。
本発明の洗浄方法は低温および高温で長期間保存しても安定性に優れる液体洗浄剤組成物を使用するため作業効率に優れる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、液体洗浄剤組成物(以下、単に洗浄剤組成物ということがある)の各成分について説明する。
〔次亜塩素酸アルカリ金属塩(A)〕
本発明の洗浄剤組成物は次亜塩素酸アルカリ金属塩(A)を含む。
次亜塩素酸アルカリ金属塩(A)としては、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム、次亜塩素酸リチウム等が挙げられ、入手しやすさの点で次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウムが好ましい。
本発明の洗浄剤組成物に占める次亜塩素酸アルカリ金属塩(A)の割合は、起泡性の点で0.5~10重量%であると好ましい。該割合の上限は、8重量%がより好ましく、5重量%がさらに好ましく、3重量%が特に好ましく、2重量%が最も好ましい。一方、該割合の下限は、0.8重量%がより好ましく、1重量%がさらに好ましく、1.2重量%が特に好ましく、1.5重量%が最も好ましい。また、例えば0.8~8重量%がより好ましく、1.2~3重量%がさらに好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

個人
洗浄剤
22日前
三洋化成工業株式会社
消泡剤
25日前
花王株式会社
殺菌方法
18日前
花王株式会社
水性組成物
22日前
株式会社プロスタッフ
自動車外装用洗浄剤
1か月前
花王株式会社
発泡洗浄剤組成物
2か月前
小川香料株式会社
香料組成物
1か月前
花王株式会社
硬質表面用洗浄剤組成物
11日前
松本油脂製薬株式会社
液体洗浄剤組成物及び洗浄方法
4日前
花王株式会社
バイオフィルム殺菌剤組成物
22日前
花王株式会社
バイオフィルム除去剤組成物
25日前
花王株式会社
バイオフィルム殺菌剤組成物
25日前
花王株式会社
バイオフィルム除去剤組成物
22日前
ステム・ファーマ株式会社
洗浄剤含有シート
22日前
クリーンケミカル株式会社
変性蛋白質可溶化液
5日前
株式会社大阪製薬
口腔器具洗浄用エアゾール製品
25日前
伊藤忠食糧株式会社
米飯様香料組成物、フィルム
18日前
ライオン株式会社
食器洗い機用洗剤組成物
2か月前
ライオン株式会社
食器洗い機用洗浄剤組成物
2か月前
エステー株式会社
水垢洗浄剤
25日前
ライオン株式会社
食器洗い機用洗浄剤組成物
2か月前
ライオン株式会社
食器洗い機用洗浄剤組成物
2か月前
ライオン株式会社
食器洗い機用液体洗浄剤組成物
2か月前
森永乳業株式会社
アロエ抽出物の製造方法
20日前
日華化学株式会社
剥離剤組成物
27日前
株式会社レゾナック
洗浄組成物の製造方法
5日前
株式会社レゾナック
分解洗浄組成物の製造方法
26日前
横浜油脂工業株式会社
高度不飽和脂肪酸含有乳化製剤
12日前
花王株式会社
フラックス残渣除去用洗浄剤組成物
22日前
ライオン株式会社
液体洗浄剤組成物及びスクイズ容器入り洗浄剤物品
2か月前
パネフリ工業株式会社
農業用ハウス洗浄剤とその製造方法
26日前
無臭元工業株式会社
組成物及びスプレー装置
11日前
花王株式会社
デンプン汚れの除去方法
2か月前
花王株式会社
デンプン汚れ固着防止剤
2か月前
株式会社ADEKA
油汚れ用アルカリ性洗浄剤組成物
18日前
花王株式会社
マイクロカプセル含有アニオン性界面活性剤組成物の製造方法
22日前
続きを見る