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公開番号2025036474
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-14
出願番号2024226140,2019209337
出願日2024-12-23,2019-11-20
発明の名称デンプン汚れ固着防止剤
出願人花王株式会社
代理人個人,個人
主分類C11D 3/20 20060101AFI20250306BHJP(動物性または植物性油,脂肪,脂肪性物質またはろう;それに由来する脂肪酸;洗浄剤;ろうそく)
要約【課題】乾燥などによるデンプン汚れの固着を防止して、デンプン汚れが付着した食器などの対象物を放置しても除去しやすくするデンプン汚れ固着防止剤を提供する。
【解決手段】(a)炭素数2以上8以下のカルボン酸及びその塩から選ばれる1種以上の化合物を有効成分として含有し、更に(b)界面活性剤を含有する、デンプン汚れ固着防止剤(ただし、特定の組成物1、組成物2、組成物3、組成物4、組成物5及び組成物6を除く。)。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(a)炭素数2以上8以下のカルボン酸及びその塩から選ばれる1種以上の化合物〔以下、(a)成分という〕を有効成分として含有し、更に界面活性剤〔以下、(b)成分という〕を含有する、デンプン汚れ固着防止剤(ただし、以下の組成物1、組成物2、組成物3、組成物4、組成物5及び組成物6を除く。)。
組成物1:下記の(イ)および(ロ)を(イ):(ロ)=3:1~20:1の質量比で配合してなる非イオン界面活性剤(A1)と、アルカノールアミン(B1)と、酵素(C1)と、キシレンスルホン酸塩およびクメンスルホン酸塩の少なくとも一方からなる可溶化剤(D1)と、カルシウム添加剤と、クエン酸と、水とを含有し、硬質表面用液体洗浄剤組成物全体に対し、上記非イオン界面活性剤(A1)が1~10質量%、アルカノールアミン(B1)が10~30質量%、酵素(C1)が0.1~5質量%含有され、硬質表面用液体洗浄剤組成物の25℃におけるpHが8.0~10.0の範囲に設定されていることを特徴とする硬質表面用液体洗浄剤組成物。
(イ)ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンアルキルエーテル。
(ロ)トリメチロールプロパンのエチレンオキサイド・プロピレンオキサイド付加物およびグリセリンのエチレンオキサイド・プロピレンオキサイド付加物の少なくとも一方。
組成物2:下記の(A2)~(D2)成分を、組成物全体に対して下記の割合で含有するとともに、下記の(E2)~(G2)成分を含有し、組成物の25℃におけるpH(JIS-Z-8802:1984「pH測定方法」)が、6.0~8.0に設定されていることを特徴とする自動食器洗浄機用中性液体洗浄剤組成物。
(A2)非イオン界面活性剤、1~15質量%
(B2)有機酸およびその水溶性塩から選ばれる少なくとも1種の有機酸類、2.5~15質量%
(C2)酵素、0.5~5質量%
(D2)水溶性溶剤、10~40質量%
(E2)可溶化剤
(F2)カルシウム添加剤
(G2)水
組成物3:界面活性剤(A3)と、銅、マンガン、ニッケル、コバルト、鉄及び亜鉛から選択される少なくとも1種(B3)と、前記(B3)成分と錯体を形成するアミノカルボン酸型金属イオン封鎖剤(C3)と、ビグアニド系ポリマー(D3)とを含有する、食器洗い機用洗浄剤組成物。
組成物4:(A4)アルキルエトキシレートサルフェート、(B4)アルキルエトキシレート(平均EO付加モル数5~25)及び/又は芳香族スルホン酸塩を1質量%以上、(C4)界面活性剤を合計20~60質量%、クエン酸ナトリウムを含有し、(D4)25℃におけるpHが5~7で、粘度が200mPa・s以下、イオン交換水で2倍に希釈したときの2倍希釈液の粘度が希釈前の液体の粘度以下であり、5倍に希釈したときの5倍希釈液の粘度が希釈前の液体の粘度の40%以下となる液体洗浄剤組成物。
組成物5:(A5)スルホコハク酸ジ-2-エチルヘキシルナトリウム、(B5)ジメチルドデシルアミンオキシド、(C5)2-エチルへキシルグリセリルエーテル、(D5)ブチルジグリコール、(E5)パラトルエンスルホン酸1水和物、(F5)クエン酸を含有する硬質表面用液体洗浄剤組成物。
組成物6:(A6)スルホコハク酸ジ-2-エチルヘキシルナトリウム、(B6)2-エチルへキシルグリセリルエーテル、(C6)ラウリルヒドロキシスルホベタイン、(D6)ブチルジグリコール、(E6)パラトルエンスルホン酸1水和物、(F6)クエン酸を含有する硬質表面用液体洗浄剤組成物。
続きを表示(約 930 文字)【請求項2】
(a)成分が、炭素数2以上8以下のモノカルボン酸、炭素数2以上8以下のジカルボン酸、炭素数4以上8以下のトリカルボン酸、及びこれらの塩から選ばれる1種以上の化合物である、請求項1に記載のデンプン汚れ固着防止剤。
【請求項3】
(a)成分が、リンゴ酸、乳酸、フマル酸、コハク酸、グリコール酸、プロピオン酸、クエン酸、及びこれらの塩から選ばれる1種以上の化合物である、請求項1又は2に記載のデンプン汚れ固着防止剤。
【請求項4】
(b)成分として、(bx)デンプン膨潤率が150%以上300%以下である界面活性剤〔以下、(bx)成分という〕を含有する、請求項1~3の何れか1項に記載のデンプン汚れ固着防止剤。
【請求項5】
(b)成分中の(bx)成分の割合が60質量%以上100質量%以下である、請求項4に記載のデンプン汚れ固着防止剤。
【請求項6】
(b)成分が、両性界面活性剤、アミンオキシド型界面活性剤、非イオン界面活性剤、及び陰イオン界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤である、請求項1~5の何れか1項に記載のデンプン汚れ固着防止剤。
【請求項7】
請求項1~6の何れか1項に記載のデンプン汚れ固着防止剤及び水を含有する処理液を、デンプン汚れが付着した対象物に接触させた後、当該対象物を所定時間放置してからデンプン汚れを除去する、デンプン汚れの除去方法であって、
デンプン汚れの固着を防止して、デンプン汚れが付着した対象物を放置しても除去しやすくする、
デンプン汚れの除去方法。
【請求項8】
前記所定時間が10分以上である、請求項7に記載のデンプン汚れの除去方法。
【請求項9】
前記処理液が、前記デンプン汚れ固着防止剤の(a)成分を0.1質量%以上10質量%以下含有する、請求項7又は8に記載のデンプン汚れの除去方法。
【請求項10】
前記処理液を噴霧して前記対象物に接触させる、請求項7~9の何れか1項に記載のデンプン汚れの除去方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、デンプン汚れ固着防止剤、及びデンプン汚れの除去方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
近年、家族中心の生活スタイルから個人中心の生活スタイルに変化しつつあり、家庭で家族そろって食事する機会が減少する傾向にある。このため食事毎に食器を洗浄するより、例えば一日分の汚れた食器をシンクなどに溜めておき、時間があるときに食器洗いをするなどの生活習慣が広まっている。ところがこの場合汚れが乾燥などにより強固に食器などに付着する現象が起こり、洗浄するために強い機械力を必要とするため非常に大きな労力が必要とされる。そのため、汚れが強固に付着した表面を簡単に除去できる技術が強く求められる。
【0003】
特許文献1には、乳酸などの有機酸を含有する硬質表面洗浄剤の技術が開示されている。また、特許文献2には、ジカルボン酸を含有する浸漬用洗浄剤組成物の技術が開示されている。特許文献3には、酒石酸やリンゴ酸などの2塩基酸を含有する食器用洗浄剤組成物の技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2018-522116号公報
特開2004-196901号公報
特開2006-188648号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の洗浄剤や前処理剤は、汚れが付着してから比較的短時間のうちに洗浄を行うことで汚れの除去を行うものであったり、処理浴での浸漬を行うものであったりするが、対象物を処理浴に浸漬させずに、より長時間放置するような場合は汚れが乾燥することで対象物に強固に付着し、非常に除去しにくくなる。本発明者らは、汚れが強固に固着して落とし難くなる原因の1つとして、汚れが含むデンプンの影響が大きいことを見出した。しかし、従来の洗浄剤や前処理剤は、デンプンの固着防止についての十分な検討はされていない。
【0006】
本発明は、乾燥などによるデンプン汚れの固着を防止して、デンプン汚れが付着した食器などの対象物を放置しても除去しやすくするデンプン汚れ固着防止剤、及びデンプン汚れの除去方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、(a)炭素数2以上8以下のカルボン酸及びその塩から選ばれる1種以上の化合物〔以下、(a)成分という〕を有効成分として含有する、デンプン汚れ固着防止剤に関する。
【0008】
また、本発明は、前記本発明のデンプン汚れ固着防止剤及び水を含有する処理液を、デンプン汚れが付着した対象物に接触させた後、当該対象物を所定時間放置してからデンプン汚れを除去する、デンプン汚れの除去方法に関する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、乾燥などによるデンプン汚れの固着を防止して、デンプン汚れが付着した食器などの対象物を放置しても除去しやすくするデンプン汚れ固着防止剤、及びデンプン汚れの除去方法が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0010】
〔デンプン汚れ固着防止剤〕
<(a)成分>
本発明のデンプン汚れ固着防止剤は、有効成分として、(a)成分である、炭素数2以上8以下のカルボン酸及びその塩から選ばれる1種以上の化合物を含有する。
(【0011】以降は省略されています)

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