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公開番号2024140959
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023052350
出願日2023-03-28
発明の名称洗浄剤
出願人三浦工業株式会社
代理人個人
主分類C11D 1/86 20060101AFI20241003BHJP(動物性または植物性油,脂肪,脂肪性物質またはろう;それに由来する脂肪酸;洗浄剤;ろうそく)
要約【課題】被洗浄物に付着した汚れ、特に、熱変性タンパク質を効果的に除去可能な洗浄剤を実現する。
【解決手段】洗浄剤は、界面活性剤および溶剤としての水を含む水溶液であって、当該水溶液のpHを中性からアルカリ性領域に制御するためのpH調整剤をさらに含む第1剤と、ジスルフィド結合を還元可能な水溶性の還元剤を含む第2剤とを含む。この洗浄剤の使用時は、第1剤と第2剤とを混合して洗浄液を調製し、この洗浄液に医療器具やリネン類等の被洗浄物を浸漬する。この際、洗浄液は適宜希釈されてもよい。また、被洗浄物が浸漬された洗浄液は加熱されてもよいし、洗浄液に浸漬された被洗浄物に対して超音波を適用してもよい。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
界面活性剤および溶剤としての水を含む水溶液であって、当該水溶液のpHを中性からアルカリ性領域に制御するためのpH調整剤をさらに含む第1剤と、
ジスルフィド結合を還元可能な水溶性の還元剤を含む第2剤と、
を含む洗浄剤。
続きを表示(約 260 文字)【請求項2】
前記界面活性剤が陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤および非イオン性界面活性剤のうちの少なくとも一つである、請求項1に記載の洗浄剤。
【請求項3】
界面活性剤および溶剤としての水を含む水溶液であって、当該水溶液のpHを中性からアルカリ性領域に制御するためのpH調整剤をさらに含む第1剤と、ジスルフィド結合を還元可能な水溶性の還元剤を含む第2剤とを混合し、洗浄液を調製する工程1と、
被洗浄物を前記洗浄液に浸漬する工程2と、
を含む洗浄方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、洗浄剤、特に、界面活性剤を用いた洗浄剤に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
多種多様な医療器材は、感染防止や器材の性能低下による医療事故の防止等の医療安全の観点から一度しか使用してはならないものであって使用後に廃棄される単回使用医療器材(SUD/Single Use Devices)のほか、電気メスなどの当初から再利用が予定されたものや例外的に再製造が認められた単回使用医療器材(再製造単回使用医療器材)が存在する。再利用を予定された医療器材は、再利用時に十分な洗浄処理が求められ、再製造単回使用医療器材は再製造に当たり各部品の十分な洗浄処理が求められるが、廃棄対象の医療器材についても公衆衛生や環境衛生の観点から洗浄が求められることが想定される。
【0003】
医療器材の洗浄は、界面活性剤等を含む洗浄液に浸漬したり、ブラシやヘラなどの器具や超音波等の物理的作用を適用したりすることで汚れを浮き上がらせて除去する方法が一般的に採用されている。しかし、医療器材は、人体に対して用いるものであることから、血液等に由来のタンパク質による汚れが入念な洗浄後においても残留しやすい。そこで、医療器材の洗浄では、タンパク質の残留抑制が特に求められており、洗浄後の医療器材にタンパク質が残留する場合は繰り返しの洗浄が必要となる。例えば、非特許文献1は、残留タンパク質の評価方法を規定し、洗浄後の医療器材の残留タンパク質が基準値未満になるよう求めている。
【0004】
医療器材に付着したタンパク質を除去するための洗浄剤として、例えば、0.2Mの水酸化ナトリウム水溶液(例えば、非特許文献1)や1%ドデシル硫酸ナトリウム水溶液[pH11](例えば、非特許文献2)が用いられる。しかし、これらの洗浄剤は、熱変性したタンパク質の除去が困難である。例えば、電気メスは、人体に高周波電流を流して熱を発生させ、その熱により適用部位を切開するものであることから熱変性したタンパク質が膠着しやすいものであるが、膠着した熱変性タンパク質は上述の洗浄剤によっても除去されにくい。また、医療器材は、洗浄、消毒および乾燥の工程においてタンパク質の変性温度以上に加熱処理されると、洗浄により除去されずに残留したタンパク質が熱変性して膠着しやすい。
【0005】
残留タンパク質の熱変性による膠着は、医療器材に限らず、病院や宿泊施設などで使用されるシーツやタオル等のリネン類や衣類においても生じやすい。これらは高い衛生状態を求められることから高温洗浄や熱水消毒されることが多いところ、このような過程で微細な繊維間等において除去しきれずに残留したタンパク質が熱変性して膠着し、これが衛生状態を損なう原因となる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
洗浄評価判定ガイドライン、一般社団法人日本医療機器学会、2012年8月15日初版
医療現場における滅菌保証のガイドライン、一般社団法人日本医療機器学会、2021年10月15日初版
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、医療器材やリネン類等の被洗浄物に付着した汚れ、特に、熱変性タンパク質を効果的に除去可能な洗浄剤を実現しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、洗浄剤に関するものである。この洗浄剤は、界面活性剤および溶剤としての水を含む水溶液であって、当該水溶液のpHを中性からアルカリ性領域に制御するためのpH調整剤をさらに含む第1剤と、ジスルフィド結合を還元可能な水溶性の還元剤を含む第2剤とを含む。
【0009】
ここで用いられる界面活性剤は、通常、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤および非イオン性界面活性剤のうちの少なくとも一つである。
【0010】
他の観点に係る本発明は、洗浄方法に関するものである。この洗浄方法は、界面活性剤および溶剤としての水を含む水溶液であって、当該水溶液のpHを中性からアルカリ性領域に制御するためのpH調整剤をさらに含む第1剤と、ジスルフィド結合を還元可能な水溶性の還元剤を含む第2剤とを混合し、洗浄液を調製する工程1と、被洗浄物を工程1において調製した洗浄液に浸漬する工程2とを含む。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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