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公開番号2024149397
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-18
出願番号2024037153
出願日2024-03-11
発明の名称水系分散剤および分散組成物
出願人大塚化学株式会社
代理人個人,個人
主分類C09K 23/52 20220101AFI20241010BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】固体粒子の分散性が高く、かつ、撹拌時の泡立ちを抑制できる水系分散剤を提供する。
【解決手段】水系分散剤は、水性分散媒体に固体粒子を分散させるために用いられる水系分散剤であって、式(1)で表される基を有する構造単位(a-1)と、酸性基を有する構造単位(a-2)と、含窒素ヘテロ環基を有する構造単位(b-1)とを有する共重合体からなり、前記構造単位(b-1)の含有率が10質量%以上であり、質量比((a-1)/(a-2))が0.1~10、前記共重合体の酸価が20mgKOH/g~200mgKOH/gであることを特徴とする。
*-(R12O)m1-R11 (1)
[式(1)において、R11は水素原子またはアルキル基を表す。R12はアルキレン基を表す。m1は2~30の整数を示す。なお、複数存在するR12は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。*は結合手を表す。]
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
水性分散媒体に固体粒子を分散させるために用いられる水系分散剤であって、
式(1)で表される基を有する構造単位(a-1)と、酸性基を有する構造単位(a-2)と、含窒素ヘテロ環基を有する構造単位(b-1)とを有する共重合体からなり、
前記構造単位(b-1)の含有率が、共重合体100質量%において、10質量%以上であり、
前記共重合体中の構造単位(a-1)と構造単位(a-2)との質量比((a-1)/(a-2))が、0.1~10であり、
前記共重合体の酸価が20mgKOH/g~200mgKOH/gであることを特徴とする水系分散剤。
*-(R
12
O)
m1
-R
11
(1)
[式(1)において、R
11
は水素原子または炭素数が1~3のアルキル基を表す。R
12
は炭素数が1~3のアルキレン基を表す。m1は2~30の整数を示す。なお、複数存在するR
12
は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。*は結合手を表す。]
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記構造単位(a-1)が、式(2)で表される構造単位である、請求項1に記載の水系分散剤。
TIFF
2024149397000020.tif
37
161
[式(2)において、R
21
は水素原子または炭素数が1~3のアルキル基を表す。R
22
は炭素数が1~3のアルキレン基を表す。R
23
は水素原子またはメチル基を表す。m2は2~30の整数を示す。なお、複数存在するR
22
は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。]
【請求項3】
前記構造単位(a-2)が、式(3)で表される構造単位である、請求項1に記載の水系分散剤。
TIFF
2024149397000021.tif
46
161
[式(3)において、R
31
は単結合または2価の有機基を表す。R
32
は水素原子またはメチル基を表す。Y
3
は酸性基を表す。]
【請求項4】
前記構造単位(b-1)が、式(4)で表される構造単位である、請求項1に記載の水系分散剤。
TIFF
2024149397000022.tif
63
161
[式(4)において、R
41
、R
42
、R
43
およびR
44
は、同一又は異なって、水素原子または置換基を有していてもよい炭素数1~10のアルキル基を示す。m4は0~4の整数を示す。n4は1~3の整数を示す。]
【請求項5】
前記共重合体がAブロックとBブロックとを有するブロック共重合体であり、
前記Aブロックが、構造単位(a-1)と構造単位(a-2)を含有し、
前記Bブロックが、構造単位(b-1)を含有する、請求項1~4のいずれか1項に記載の水系分散剤。
【請求項6】
前記構造単位(a-2)の含有率が、前記Aブロック100質量%中において3質量%~50質量%である、請求項5に記載の水系分散剤。
【請求項7】
前記構造単位(b-1)の含有率が、前記Bブロック100質量%中において70質量%~100質量%である、請求項5に記載の水系分散剤。
【請求項8】
前記共重合体中のAブロックとBブロックとの質量比(Aブロック/Bブロック)が、20/80~95/5である、請求項5に記載の水系分散剤。
【請求項9】
前記共重合体の重量平均分子量(Mw)が、3,000~50,000である、請求項1~4のいずれか1項に記載の水系分散剤。
【請求項10】
前記共重合体が、リビング重合により得られたものであり、
前記共重合体の分子量分布(Mw/Mn)が、2.5以下である請求項1~4のいずれか1項に記載の水系分散剤。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水系分散剤および分散組成物に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
分散媒体に固体粒子を分散する技術は、自動車用塗料、電池電極製造用スラリー、インクジェット記録用インク等の製品で広く利用されている。前記分散媒体には、塗工後に揮発しやすく作業性が優れることから有機溶媒が用いられてきたが、地球温暖化、大気汚染等の環境負荷が問題となっていた。このような問題を解決すべく揮発性有機化合物(VOC)の低減が求められている。そのため、水を主要な分散媒体とする水性インク、水性塗料等の開発が進められている。
【0003】
そして、例えば、特許文献1、2には、水性分散媒体に顔料を分散させる際に使用される分散剤が記載されている(特許文献1(段落0020~0050)、特許文献2(段落0016~0089)参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2015-93917号公報
国際公開第2022/209958号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
水を含む分散媒体に固体粒子を分散させる際に分散剤を使用すると、泡立ちが大きくなる傾向がある。泡立ちが大きくなると、気泡が固体粒子の濡れを邪魔してしまい、仕込み性および分散性が悪化する傾向がある。また、分散機による撹拌のエネルギーが、気泡の微細化に消費されてしまい、固体粒子の分散が進まなくなるといった問題が生じる。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、固体粒子の分散性が高く、かつ、撹拌時の泡立ちを抑制できる水系分散剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決することができた本発明の水系分散剤は、水性分散媒体に固体粒子を分散させるために用いられる水系分散剤であって、式(1)で表される基を有する構造単位(a-1)と、酸性基を有する構造単位(a-2)と、含窒素ヘテロ環基を有する構造単位(b-1)とを有する共重合体からなり、前記構造単位(b-1)の含有率が、共重合体100質量%において10質量%以上であり、前記共重合体中の構造単位(a-1)と構造単位(a-2)との質量比((a-1)/(a-2))が0.1~10であり、前記共重合体の酸価が20mgKOH/g~200mgKOH/gであることを特徴とする。
【0008】
*-(R
12
O)
m1
-R
11
(1)
[式(1)において、R
11
は水素原子または炭素数が1~3のアルキル基を表す。R
12
は炭素数が1~3のアルキレン基を表す。m1は2~30の整数を示す。なお、複数存在するR
12
は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。*は結合手を表す。]
【発明の効果】
【0009】
本発明の水系分散剤は、水性分散媒体への固体粒子の分散性に優れており、かつ、撹拌時の泡立ちを抑制できる。よって、固体粒子を効率よく分散させることができ、分散組成物の生産性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
分散剤水溶液の撹拌直後の容器外観を示す図面代用写真である。
分散剤水溶液の撹拌から静置1時間後の容器外観を示す図面代用写真である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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