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公開番号2025047867
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-03
出願番号2023156622
出願日2023-09-22
発明の名称地盤注入工法
出願人強化土エンジニヤリング株式会社
代理人個人,個人
主分類C09K 17/02 20060101AFI20250327BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】懸濁粒子が浸透し得ない地盤においても固結効果が得られ、一体化した地盤改良や止水性の実現を可能とする、浸透固結性および環境保全性に優れた懸濁型の地盤固結材および地盤注入工法を提供することを目的とする。
【解決手段】スラグまたはフライアッシュからなる懸濁粒子と、水ガラスとを有効成分とする懸濁型の地盤固結材であって、ブリーディング液がゲル化し、かつ、ブリーディング液の浸透したサンドゲルが自立する地盤固結材である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
スラグまたはフライアッシュからなる懸濁粒子と、水ガラスとを有効成分とする懸濁型の地盤固結材であって、
ブリーディング液がゲル化し、かつ、該ブリーディング液の浸透したサンドゲルが自立することを特徴とする地盤固結材。
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
前記サンドゲルが、一軸圧縮強度試験で用いられる供試体サイズで自立する請求項1記載の地盤固結材。
【請求項3】
前記サンドゲルの一軸圧縮強度が2.0kN/m

以上である請求項2記載の地盤固結材。
【請求項4】
さらに、多価金属化合物を含む請求項2記載の地盤固結材。
【請求項5】
前記水ガラスのモル比が1.0以上である請求項2記載の地盤固結材。
【請求項6】
前記多価金属化合物が、Ca、Mg若しくはAlの水酸化物、酸化物若しくは塩のうちのいずれか1種または複数種、および/または、石膏である請求項4記載の地盤固結材。
【請求項7】
ブレーン値が4000~15000cm

/gの微粒子スラグと、モル比が1.0~5.0の範囲にある水ガラスとを有効成分とする請求項3記載の地盤固結材。
【請求項8】
以下の組成の範囲を満たすことにより、前記懸濁粒子が浸透しきれなかった部分に前記ブリーディング液が浸透し、ゲル化して地盤を固結する請求項7記載の地盤固結材。
前記微粒子スラグの、
(1)ブレーン値が4000~15000cm

/gであり、
(2)配合量が50~150kg/400リットルであり、
前記水ガラスの、
(1)モル比が1.0~5.0であり、
(2)配合量が10~150リットル/400リットルである。
【請求項9】
さらに、アルカリ剤を含み、該アルカリ剤が以下の条件を満足する請求項8記載の地盤固結材。
(1)ブレーン値:4000~13000cm

/g。
(2)配合量:1~50kg/400L。
【請求項10】
前記ブリーディング液が、SiO

濃度0.5w/v%以上でゲル化する請求項1記載の地盤固結材。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、スラグまたはフライアッシュを有効成分とし、かつ、浸透固結性および環境保全性を有する高強度の懸濁型地盤固結材および地盤注入工法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【0002】
スラグ系懸濁グラウトを用いた地盤改良工法は、懸濁粒子を主成分としているため細かい土粒子間に浸透し得ないという問題があった。このため、懸濁粒子が浸透し得ない細粒土の混在する地盤においては固結効果が得られず、一体化した地盤改良や止水性の実現が困難であった。本発明は、この問題を解決するために懸濁液のブリーディング液のゲル化を利用した地盤注入工法であって、懸濁液の浸透が期待できない地盤の改良を可能にしたものである。
また、本発明は、安定した固結効果を付与することで、高圧噴射工法に用いることができる地盤固結材および地盤注入工法に関する。さらに、本発明は、地盤中に微粒子スラグを主成分とする微粒子注入材を用いた低炭素グラウト注入工法による地盤改良技術である。
【0003】
本発明の地盤固結材の主材となる高炉スラグの生産時のCO

排出量は、セメントに比べて10分の1程度であり、セメント系懸濁型の注入材に比べ、CO

削減効果が期待できる。また、本発明は、産業副成品を素材として用いることにより経済的に実施することができ、環境負荷を低減した地盤注入工法であって、近年の地球温暖化防止のための国家的課題となっているカーボンニュートラルにも貢献する技術である。
【背景技術】
【0004】
従来より、高強度地盤改良工法は、セメント系注入液の高圧噴射攪拌工法によって、地盤に高強度固結体を形成する工法が用いられている。
この工法は、地盤に大径の固結体を形成する点において優れているが、その原理は、地盤に存在する土を高圧噴射によってセメントで攪拌混合し、土粒子をセメント固結体と置き換えることにあり、その結果、多量の排土を生ずる。その処理のため、大きな費用とCO

削減が課題となり、カーボンニュートラルの観点から見て環境上の問題がある。
【0005】
従来より、微粒子化したセメントあるいはスラグ系グラウトを地盤に注入して高強度を得る地盤改良工法が提案されている。しかし、これらの懸濁型グラウトは、砂地盤を主体とする地盤中では、以下の問題がある。
(1)目詰まりを起こしやすい。そのため、細粒土が混在した地盤や粒径の異なる土層からなる地盤では、懸濁粒子の浸透が不十分になり、固結や止水性が不十分となる。
(2)微粒子化すればするほど電気的に再凝集してしまい、実質的には粒径が大きくなる。その結果、浸透性が注入管周りに限定されたり、脈状注入となる。
(3)ブリーディングによって地盤中で懸濁粒子と配合水が分離されて、一体化した固結体が形成されにくい。
(4)ブリーディングが生ずるために、注入量に対する固結体の固結率が小さい。
(5)高圧噴射に用いる場合、噴射力の作用によって注入材が分散して、固結効果が不十分になる可能性がある。
【0006】
また、微粒子化懸濁液に分散剤を加えても、地盤中に高圧噴射混合する過程で懸濁粒子が配合水と分離してしまい、やはり大きく均質な固結体の形成は困難である。
【0007】
さらに、従来より、セメントと水ガラスとを混合した懸濁型グラウトなどが知られている。しかし、このような懸濁型グラウトは、ゲル化時間が1分か10分程度でそれ以上ゲル化を長くすることが困難であり、かつ、耐久性が得られず、やはり懸濁物が地盤中で分離し目詰まりを起こし、或いは脈状に圧入されて、その浸透固結領域は注入管周りに限定されるか、目詰まりし、大きく均質な固結体を形成することは困難であった。
【0008】
以下に、懸濁型グラウトに関する先行技術について説明する。
従来より、水ガラスとセメントとを混合した懸濁型グラウトはLWとして知られているが、ゲルタイムが1分程度で、粘性が高く強度が低い。また、水ガラスと酸とを混合して得られる酸性シリカゾルと、セメントや消石灰を含有してなるグラウトも知られている。このグラウトはゲル化時間が短く、かつ、フロック状の沈澱を生じやすいため、浸透性に劣るものである。
【0009】
さらに、上記酸性シリカゾルとスラグとを含有してなるグラウトも知られている。この場合、スラグは酸性シリカゾルに対して中和剤として作用してゲル化時間を促進するが、強度的にはほとんど寄与しない。
【0010】
このため、低モル比水ガラスとスラグセメントとを混合したグラウトも開発されているが、強度は高いものの、ゲルタイムが10分程度で粘性が高く、土砂注入には浸透性が悪いという問題があった。その理由は、低モル比水ガラスはセメントと混合すると粘度が大幅に上昇し、ゲルタイムが短くなる点、および、セメントのカルシウム分が水ガラスと反応して消費され、スラグとの反応が十分行われない点にある。
(【0011】以降は省略されています)

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