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公開番号2024146632
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023059656
出願日2023-03-31
発明の名称固体二次電池及びその製造方法
出願人本田技研工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H01M 10/0585 20100101AFI20241004BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】充放電を繰り返しても正極層と負極層とが短絡しにくい固体二次電池及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】電極積層体と、前記電極積層体を収容する外装体と、を備え、前記電極積層体は、正極層と、負極層と、前記正極層と前記負極層との間に配置された固体電解質層と、前記負極層と前記固体電解質層との間に設けられた中間層と、を有し、前記正極層は、正極集電体と正極活物質層を含み、前記正極活物質層の上面視の面積をSp、前記固体電解質層の上面視の面積をSs、前記中間層の上面視の面積をSm、前記負極層の上面視の面積をSnとしたときに、Sp<Sn≦Sm≦Ssの関係を満足する、固体二次電池。
【選択図】図4

特許請求の範囲【請求項1】
電極積層体と、前記電極積層体を収容する外装体と、を備え、
前記電極積層体は、正極層と、負極層と、前記正極層と前記負極層との間に配置された固体電解質層と、前記負極層と前記固体電解質層との間に設けられた中間層と、を有し、
前記正極層は、正極集電体と正極活物質層を含み、
前記正極活物質層の上面視の面積をSp、前記固体電解質層の上面視の面積をSs、前記中間層の上面視の面積をSm、前記負極層の上面視の面積をSnとしたときに、Sp<Sn≦Sm≦Ssの関係を満足する、固体二次電池。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記電極積層体を上面視したときの上面に平行な1つの方向を第1方向とし、前記正極活物質層の前記第1方向における中央部から端部までの距離をXp、前記固体電解質層の前記第1方向における中央部から端部までの距離をXs、前記中間層の前記第1方向における中央部から端部までの距離をXm、前記負極層の前記第1方向における中央部から端部までの距離をXnとしたときに、Xp<Xn≦Xm≦Xsの関係を満足し、
前記電極積層体を上面視したときの上面に平行でかつ前記第1方向と直交する方向を第2方向とし、前記正極活物質層の前記第2方向における中央部から端部までの距離をYp、前記固体電解質層の前記第2方向における中央部から端部までの距離をYs、前記中間層の前記第2方向における中央部から端部までの距離をYm、前記負極層の前記第2方向における中央部から端部までの距離をYnとしたときに、Yp<Yn≦Ym≦Ysの関係を満足する、請求項1に記載の固体二次電池。
【請求項3】
前記正極活物質層の外周が絶縁枠で囲まれている、請求項1に記載の固体二次電池。
【請求項4】
前記電極積層体を上面視したときの上面に平行な1つの方向を第1方向とし、前記絶縁枠の前記第1方向における中央部から端部までの距離をXi、前記正極活物質層の前記第1方向における中央部から端部までの距離をXp、前記固体電解質層の前記第1方向における中央部から端部までの距離をXs、前記中間層の前記第1方向における中央部から端部までの距離をXm、前記負極層の前記第1方向における中央部から端部までの距離をXnとしたときに、Xp<Xn≦Xm≦Xs<Xiの関係を満足し、
前記電極積層体を上面視したときの上面に平行でかつ前記第1方向と直交する方向を第2方向とし、前記絶縁枠の前記第2方向における中央部から端部までの距離をYi前記正極活物質層の前記第2方向における中央部から端部までの距離をYp、前記固体電解質層の前記第2方向における中央部から端部までの距離をYs、前記中間層の前記第2方向における中央部から端部までの距離をYm、前記負極層の前記第2方向における中央部から端部までの距離をYnとしたときに、Yp<Yn≦Ym≦Ys<Yiの関係を満足する、請求項3に記載の固体二次電池。
【請求項5】
前記電極積層体の積層方向における前記中間層の厚さが5μm以下である、請求項1に記載の固体二次電池。
【請求項6】
前記中間層は、金属ナノ粒子と無定形炭素とを含む、請求項1に記載の固体二次電池。
【請求項7】
放電状態における前記負極層の厚さに対する前記正極層の厚さの比が1.9以上である、請求項1に記載の固体二次電池。
【請求項8】
前記電極積層体の積層方向に、前記電極積層体に対して拘束力を付与する拘束部材を備え、
前記拘束部材の上面視の面積をSrとしたときに、Sn≦Srの関係を満足する、請求項1に記載の固体二次電池。
【請求項9】
正極集電体と正極活物質層とを含む正極層を用意する工程と、
前記正極層の正極活物質層の表面に、固体電解質層を形成する工程と、
前記固体電解質層の正極活物質層側とは反対側の表面に、中間層を形成する工程と、
前記中間層の前記固体電解質層側とは反対側の表面に、負極層を形成する工程と、を含む固体二次電池の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、固体二次電池及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、より多くの人々が手ごろで信頼でき、持続可能かつ先進的なエネルギーへのアクセスを確保できるようにするため、エネルギーの効率化に貢献する二次電池に関する研究開発が行われている。二次電池の中でも固体電解質を用いた固体二次電池は、固体電解質が不燃性であるために安全性が向上する点や、より高いエネルギー密度を有する点において優れており、特に注目を集めている。
【0003】
固体二次電池においては、充放電を繰り返すことで固体電解質層と負極層との間に電荷移動媒体として用いられるリチウムイオン等の金属イオンが析出する場合がある。上記金属の析出によって界面の接合性が低下すること等により固体二次電池の性能が低下するおそれがある。この課題に対して、負極集電体を被覆するリチウム金属が析出可能な層を設けて、リチウム金属を被覆層の表面に略均一に析出させることにより、デッドリチウムを発生し難くする技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-129159号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、固体二次電池では、サイクル特性の向上が課題である。しかしながら、固体電解質層と負極集電体との間に金属が析出可能な層(中間層)を設けた際に、寸法や構造設計、プロセス条件が不適切な場合には、充放電を繰り返すことにより、固体電解質層や中間層の端部に電荷移動媒体である金属イオンが析出しやすくなる場合がある。固体電解質層や中間層の端部に金属イオンが析出すると、析出した金属が蓄積することによって、正極層と負極層とが短絡する場合や、局所的に副反応が生じ抵抗上昇する場合があり、サイクル特性が低下するおそれがある。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、充放電を繰り返しても正極層と負極層とが短絡しにくい固体二次電池及びその製造方法を提供することを目的としたものである。そして、延いてはエネルギーの効率化に寄与するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、正極活物質層、固体電解質層、中間層及び負極層の上面視の面積を所定の関係を満足するように調整することによって、上記の課題を解決することが可能となることを見出し、本発明を完成するに至った。したがって、本発明は、次のものを提供する。
【0008】
(1)電極積層体と、前記電極積層体を収容する外装体と、を備え、前記電極積層体は、正極層と、負極層と、前記正極層と前記負極層との間に配置された固体電解質層と、前記負極層と前記固体電解質層との間に設けられた中間層と、を有し、前記正極層は、正極集電体と正極活物質層を含み、前記正極活物質層の上面視の面積をSp、前記固体電解質層の上面視の面積をSs、前記中間層の上面視の面積をSm、前記負極層の上面視の面積をSnとしたときに、Sp<Sn≦Sm≦Ssの関係を満足する、固体二次電池。
【0009】
(1)の固体二次電池によれば、正極活物質層、固体電解質層、中間層及び負極層の上面視の面積が上記の関係を満足するので、充放電を繰り返しても固体電解質及び中間層の端部に金属が蓄積しにくくなる。このため、正極層と負極層とが短絡しにくくなり、サイクル特性が向上する。
【0010】
(2)前記電極積層体を上面視したときの上面に平行な1つの方向を第1方向とし、前記正極活物質層の前記第1方向における中央部から端部までの距離をXp、前記固体電解質層の前記第1方向における中央部から端部までの距離をXs、前記中間層の前記第1方向における中央部から端部までの距離をXm、前記負極層の前記第1方向における中央部から端部までの距離をXnとしたときに、Xp<Xn≦Xm≦Xsの関係を満足し、前記電極積層体を上面視したときの上面に平行でかつ前記第1方向と直交する方向を第2方向とし、前記正極活物質層の前記第2方向における中央部から端部までの距離をYp、前記固体電解質層の前記第2方向における中央部から端部までの距離をYs、前記中間層の前記第2方向における中央部から端部までの距離をYm、前記負極層の前記第2方向における中央部から端部までの距離をYnとしたときに、Yp<Yn≦Ym≦Ysの関係を満足する、(1)に記載の固体二次電池。
(【0011】以降は省略されています)

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