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公開番号
2024143853
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-11
出願番号
2023056766
出願日
2023-03-30
発明の名称
ハニカム構造体、電気加熱型担体及び排ガス浄化装置
出願人
日本碍子株式会社
代理人
アクシス国際弁理士法人
主分類
F01N
3/24 20060101AFI20241003BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約
【課題】発熱分布の均一性が改善されたハニカム構造体を提供する。
【解決手段】セラミックス製のハニカム構造部と、外周壁の外表面に設けられてセルの延びる方向に帯状に延び、ハニカム構造部の中心軸を挟んで対向するように設けられた一対の電極層とを備え、セラミックスが少なくとも珪素と炭化珪素を含み、以下の(1)及び(2)の一方又は両方の条件を満たすハニカム構造体。
(1)セラミックス中の珪素含有量が21~30質量%であり、珪素はP及びBを含み、珪素中のP濃度からB濃度を差し引いた値(P-B量)が20質量ppm以上である。
(2)セラミックス中の炭化珪素含有量が50質量%以上であり、炭化珪素はAl及びNを含み、炭化珪素中のAl濃度からN濃度を差し引いた値(Al-N量)が130質量ppm以上450質量ppm以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
外周壁と、前記外周壁の内側に配設され、第一端面から第二端面まで流体の流路を形成する複数のセルを区画する隔壁とを有するセラミックス製のハニカム構造部と、
前記外周壁の外表面に設けられて前記セルの延びる方向に帯状に延び、前記ハニカム構造部の中心軸を挟んで対向するように設けられた一対の電極層と、
を備え、
前記セラミックスが少なくとも珪素と炭化珪素を含み、以下の(1)及び(2)の一方又は両方の条件を満たすハニカム構造体。
(1)前記セラミックス中の珪素含有量が21~30質量%であり、前記珪素はP及びBを含み、前記珪素中のP濃度からB濃度を差し引いた値(P-B量)が20質量ppm以上である。
(2)前記セラミックス中の炭化珪素含有量が50質量%以上であり、前記炭化珪素はAl及びNを含み、前記炭化珪素中のAl濃度からN濃度を差し引いた値(Al-N量)が130質量ppm以上450質量ppm以下である。
続きを表示(約 880 文字)
【請求項2】
前記(1)及び(2)の両方の条件を満たす請求項1に記載のハニカム構造体。
【請求項3】
前記セラミックスが以下の(3)及び(4)の一方又は両方の条件を満たす請求項1又は2に記載のハニカム構造体。
(3)前記セラミックス中の珪素含有量が21~30質量%であり、前記珪素はP及びBを含み、前記珪素中のP濃度からB濃度を差し引いた値(P-B量)が20質量ppm以上である。
(4)前記セラミックス中の炭化珪素含有量が50質量%以上であり、前記炭化珪素はAl及びNを含み、前記炭化珪素中のAl濃度からN濃度を差し引いた値(Al-N量)が300質量ppm以上450質量ppm以下である。
【請求項4】
前記(3)及び(4)の両方の条件を満たす請求項3に記載のハニカム構造体。
【請求項5】
前記セラミックス中の珪素と炭化珪素の合計含有量が80~95質量%である請求項1又は2に記載のハニカム構造体。
【請求項6】
前記セラミックスが更に酸化珪素を5~20質量%含有する請求項1又は2に記載のハニカム構造体。
【請求項7】
前記ハニカム構造部の隔壁の気孔率が30%以上である請求項1又は2に記載のハニカム構造体。
【請求項8】
前記ハニカム構造部の50℃での体積抵抗率(ρ
v50
)に対する500℃での体積抵抗率(ρ
v500
)の比(ρ
v500
/ρ
v50
)が0.30~0.80であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のハニカム構造体。
【請求項9】
請求項1又は2に記載のハニカム構造体と、
前記一対の電極層のそれぞれの外表面に接合された金属端子と、
を備える電気加熱型担体。
【請求項10】
請求項9に記載の電気加熱型担体と、
前記電気加熱型担体を収容する金属管と、
を備える排ガス浄化装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明はハニカム構造体に関する。また、本発明はハニカム構造体を備える電気加熱型担体に関する。また、本発明は電気加熱型担体を備える排ガス浄化装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、コージェライトや炭化珪素を材料とするハニカム構造体に触媒を担持したものが、自動車エンジンから排出された排ガス中の有害物質の処理に用いられている。ハニカム構造体に担持した触媒によって排ガスを処理する場合、触媒を所定の温度まで昇温する必要があるが、エンジン始動時には、触媒温度が低いため、排ガスが十分に浄化されないという問題が従来生じていた。そこで、導電性セラミックス製のハニカム構造体に電極を配設し、通電によりハニカム構造体自体を発熱させることで、ハニカム構造体に担持された触媒をエンジン始動前又はエンジン始動時に活性温度まで昇温する電気加熱触媒(EHC)と呼ばれるシステムが開発されてきた。
【0003】
EHCは一般に、外周壁、及び、外周壁の内側に配設され、第一端面から第二端面まで流路を形成する複数のセルを区画形成する隔壁を有する導電性のハニカム構造部と、ハニカム構造部の外周壁に配設された一対の電極層とを備える。EHCを、例えば、自動車等に搭載して使用する場合、自動車等の電気系統に使用される電源が共通で使用される。このため、EHCに過剰の電流が流れると、電源回路が損傷するおそれがある。EHC用の電源には様々な電圧が使用されるため、使用される電圧ごとにEHC用ハニカム構造体の抵抗を調整して、過剰の電流が流れないように制御することが重要となる。
【0004】
特許文献1には、隔壁及び外周壁が、骨材としての炭化珪素粒子、及び炭化珪素粒子を結合させる結合材としての珪素を含有し、400℃における体積電気抵抗が1~40Ωcmであるハニカム構造体が記載されている。特許文献1には、炭化珪素粒子の平均粒子径を3~40μmとすることにより、ハニカム構造体の400℃における体積電気抵抗を1~40Ωcmにすることができると記載されている。当該ハニカム構造体は、400℃における体積電気抵抗が1~40Ωcmであるため、電圧の高い電源を用いて電流を流しても、過剰に電流が流れず、ヒーターとして好適に用いることができることも記載されている。
【0005】
しかしながら、例えば、搭載する自動車の種類等によって、EHC用の電源には非常に広範囲の電圧が使用される。特に、EHC用の電源に、60V以下、例えば48Vといった低い電圧が使用される場合、過剰電流の発生を抑制するのに適切な体積抵抗率は、0.1Ωcm付近である。このように、広範囲の電圧が使用される近年のEHCにおいて、低電圧下で使用された場合であっても過剰電流の発生を良好に抑制する技術の研究・開発が望まれている。
【0006】
そこで、特許文献2、3では、EHCを構成する珪素中に含まれるドーパント量の範囲について規定している。特許文献2、3では、ハニカム構造体の隔壁及び外周壁を構成するセラミックス中の珪素中のドーパントの濃度が、1×10
16
~5×10
20
個/cm
3
であることが記載されている。
【0007】
また、EHCにおいては発熱分布の均一性も課題となっている。通常、ハニカム構造部は電極層より電気抵抗率が高いため、電極層に接続される端子からの電流は当該電極層において広げられてからハニカム構造部に流れる傾向がある。このため、ハニカム構造部を通過する距離が短くなる電極層の端部付近に多くの電流が流れ、ハニカム構造部の発熱分布が偏り触媒の加熱にばらつきが生じるという問題があった。発熱分布が悪いとEHCの一部が極端に発熱するため、クラックの発生が増加する傾向があった。
【0008】
そこで、特許文献4では、ハニカム構造部の一対の電極部付近にある端部領域と、端部領域を除いた中央領域の電気抵抗率の分布を制御することが提案されている。具体的には、端部領域を構成する材料の平均電気抵抗率を、中央領域を構成する材料の平均電気抵抗率より低くすることで、ハニカム構造体の発熱分布の均一性を改善させることが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特許第5735428号公報
特開2020-204300号公報
特開2022-142543号公報
特開2019-173662号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献2、3で提案されているように、ハニカム構造体の隔壁及び外周壁を構成するセラミックス中の珪素中のドーパントの濃度を制御することは、ハニカム構造体の体積抵抗率を調節する上で有用である。また、特許文献4で提案されているように、ハニカム構造部内で電気抵抗率の分布を制御することも発熱分布の均一性の向上に有用である。しかしながら、ドーパントを含有するハニカム構造体では、これまでとは異なる手法により発熱分布の均一性を改善させる余地が残されている。
(【0011】以降は省略されています)
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