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公開番号
2024155225
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-31
出願番号
2023069732
出願日
2023-04-21
発明の名称
蒸気タービン翼及び蒸気タービン
出願人
三菱重工業株式会社
代理人
SSIP弁理士法人
主分類
F01D
9/02 20060101AFI20241024BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約
【課題】蒸気タービン翼の翼面から離脱した水滴によるエロージョン及び制動損失を抑制する。
【解決手段】本開示の少なくとも一実施形態に係る蒸気タービン翼は、翼形部、を備え、蒸気タービンに用いられる蒸気タービン翼である。翼形部は、背側翼面における上流側の第1領域と、背側翼面において第1領域の後縁側で隣り合い、第1領域よりも親水性が低い第2領域と、を有する。第1領域と第2領域との境界位置は、前縁から最大キャンバ位置に対応する背側翼面上の第1位置までの範囲内に存在する。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
翼形部、を備え、蒸気タービンに用いられる蒸気タービン翼であって、
前記翼形部は、
背側翼面における上流側の第1領域と、
前記背側翼面において前記第1領域の後縁側で隣り合い、前記第1領域よりも親水性が低い第2領域と、
を有し、
前記第1領域と前記第2領域との境界位置は、前縁から最大キャンバ位置に対応する前記背側翼面上の第1位置までの範囲内に存在する、
蒸気タービン翼。
続きを表示(約 830 文字)
【請求項2】
前記境界位置は、前記翼形部の最大翼厚位置に対応する前記背側翼面上の第2位置から前記翼形部のコード長の10%の長さの分だけ前縁側に向かってコード方向に離れた位置と、前記第2位置から前記コード長の10%の長さの分だけ前記後縁側に向かって前記コード方向に離れた位置との間に存在する、
請求項1に記載の蒸気タービン翼。
【請求項3】
前記蒸気タービン翼は、タービン静翼であり、
前記境界位置は、前記背側翼面における接線であって前記蒸気タービンのロータの軸方向に延在する仮想直線と前記背側翼面との接点よりも前記後縁側に存在する、
請求項1又は2に記載の蒸気タービン翼。
【請求項4】
前記第2領域は、前記第1領域よりも前記親水性を低下させるための施工が施されている、
請求項1又は2に記載の蒸気タービン翼。
【請求項5】
前記親水性を低下させるための施工は、撥水性被膜の形成である、
請求項4に記載の蒸気タービン翼。
【請求項6】
前記背側翼面において前記第2領域の前記後縁側で隣り合い、前記第2領域よりも前記親水性が高い第3領域、
を備える、
請求項1又は2に記載の蒸気タービン翼。
【請求項7】
前記第1領域は、前記第2領域よりも前記親水性を向上させるための施工が施されている、
請求項1又は2に記載の蒸気タービン翼。
【請求項8】
前記親水性を向上させるための施工は、親水性被膜の形成である、
請求項7に記載の蒸気タービン翼。
【請求項9】
前記翼形部は、腹側翼面における液相の水を回収するためのスリットが形成されている、
請求項1又は2に記載の蒸気タービン翼。
【請求項10】
請求項1又は2に記載の蒸気タービン翼を備える蒸気タービン。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、蒸気タービン翼及び蒸気タービンに関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
蒸気タービン内を通過する蒸気は、上流側から下流側に向かうにつれてエネルギーを失い、温度と圧力が低下する。そのため、蒸気タービンの下流段では、蒸気の一部が凝縮して微細な水滴として気流中に存在しており、その水滴の一部はタービン静翼の表面に付着して翼面上ですぐに成長して液膜となる。この液膜がさらに成長して厚みが増すと、その一部が蒸気流によってちぎれて粗大液滴の状態で飛散する。飛散した液滴がタービン動翼に衝突すると、タービン動翼の回転が阻害されて制動損失が生じたり、エロージョンを発生させたりすることがある。
【0003】
そのため、例えば中空状の静翼の翼面に、静翼内部の内部空間と静翼の外部とを連通する微細なスリットを形成し、このスリットを介して、静翼の表面に付着した水分(液相)を圧力差によって内部空間に吸い込むことで、水滴の飛散を抑制することも行われている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-181773号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
静翼の腹側と背側の両面にスリットを設ける場合、スリット位置の圧力が背側と腹側で等しくないと、腹側のスリットから静翼の内部空間に吸引された水滴が背側のスリットから噴出するという事象が発生する。このため、スリットは静翼の腹側のみに施工される場合が多い。
静翼の背側にスリットが施工されていない場合、背側の翼面にて成長した液膜(水膜)は静翼の後縁まで到達し、そこから離脱した水滴は動翼に衝突し、エロージョン及び制動損失を発生させてしまう。
【0006】
本開示の少なくとも一実施形態は、上述の事情に鑑みて、蒸気タービン翼の翼面から離脱した水滴によるエロージョン及び制動損失を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本開示の少なくとも一実施形態に係る蒸気タービン翼は、
翼形部、を備え、蒸気タービンに用いられる蒸気タービン翼であって、
前記翼形部は、
背側翼面における上流側の第1領域と、
前記背側翼面において前記第1領域の後縁側で隣り合い、前記第1領域よりも親水性が低い第2領域と、
を有し、
前記第1領域と前記第2領域との境界位置は、前縁から最大キャンバ位置に対応する前記背側翼面上の第1位置までの範囲内に存在する。
【0008】
(2)本開示の少なくとも一実施形態に係る蒸気タービンは、上記(1)の構成の蒸気タービン翼を備える。
【発明の効果】
【0009】
本開示の少なくとも一実施形態によれば、蒸気タービン翼の翼面から離脱した水滴によるエロージョン及び制動損失を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示の一実施形態に係る蒸気タービンの軸方向に沿った概略断面図である。
周方向に間隔を空けて配置された複数の静翼について周方向に展開した図であり、翼高さ方向から見た各静翼の翼形部の断面の外形形状を示している。
翼高さ方向から見た翼形部の断面の外形形状を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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