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公開番号2024148132
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-17
出願番号2023121961
出願日2023-07-26
発明の名称素材の表面処理方法、および素材の製造方法
出願人三菱重工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類A61L 2/02 20060101AFI20241009BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】病原体が付着する可能性のある環境において用いられる素材に対し、病原体の付着前に不活化能を付与することができる素材の表面処理方法を提供する。
【解決手段】素材の表面処理方法は、素材を選定するステップと、選定された前記素材に対応する照射条件を設定するステップと、設定した前記照射条件で前記素材にプラズマ照射を行うステップと、を有し、前記照射条件を設定するステップは、仮の照射条件で前記素材の供試体にプラズマ照射を行うステップと、プラズマ照射後の前記供試体の接触角を計測するステップと、前記接触角が目標値以上である場合に、前記仮の照射条件を変更するステップと、前記接触角が目標値未満である場合に、前記仮の照射条件を前記素材の照射条件として設定するステップと、を有する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
病原体が付着する可能性のある環境において用いられる素材に対し、前記病原体の付着前に不活化能を付与する表面処理方法であって、
素材を選定するステップと、
選定された前記素材に対応する照射条件を設定するステップと、
設定した前記照射条件で前記素材にプラズマ照射を行うステップと、
を有し、
前記照射条件を設定するステップは、
仮の照射条件で前記素材の供試体にプラズマ照射を行うステップと、
プラズマ照射後の前記供試体の接触角を計測するステップと、
前記接触角が目標値以上である場合に、前記仮の照射条件を変更するステップと、
前記接触角が目標値未満である場合に、前記仮の照射条件を前記素材の照射条件として設定するステップと、
を有する、素材の表面処理方法。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
前記照射条件を設定するステップは、
プラズマ照射後の前記供試体にプラズマジェットの走査痕がある場合、または、表面に光沢がある場合に、前記仮の照射条件を変更するステップをさらに有する、
請求項1に記載の素材の表面処理方法。
【請求項3】
前記照射条件を設定するステップは、
過去に前記素材について前記照射条件を設定済みである場合に、当該照射条件を読み出して前記素材の照射条件として設定する、
請求項1に記載の素材の表面処理方法。
【請求項4】
前記照射条件は、プラズマ照射の処理回数と、前記素材とプラズマを照射するノズルとの間の距離と、前記ノズルの移動速度と、ヒーターのオンまたはオフと、を含む、
請求項1から3のいずれか一項に記載の素材の表面処理方法。
【請求項5】
病原体が付着する可能性のある環境において用いられる素材の製造方法であって、
素材を選定するステップと、
選定された前記素材に対応する照射条件を設定するステップと、
設定した前記照射条件で前記素材にプラズマ照射を行うステップと、
を有し、
前記照射条件を設定するステップは、
仮の照射条件で前記素材の供試体にプラズマ照射を行うステップと、
プラズマ照射後の前記供試体の接触角を計測するステップと、
前記接触角が目標値以上である場合に、前記仮の照射条件を変更するステップと、
前記接触角が目標値未満である場合に、前記仮の照射条件を前記素材の照射条件として設定するステップと、
を有する素材の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、素材の表面処理方法、および素材の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
たとえば特許文献1には、周囲から取り込んだ空気にプラズマを照射することにより、空気中のウイルスや微生物などの病原体の不活化や殺菌を行うプラズマ発生ユニットについて記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-190473号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術は、空気中に病原体が混入したあと、または、空調機器のリモコンや電車の手すりのような人の手が触れるものに病原体が付着したあとに、これら病原体に直接プラズマ照射を行うことで、不活化や殺菌を行うものである。病原体が付着する度にプラズマ照射を繰り返し行う必要があるので、不活化や殺菌に要する労力は非常に大きなものとなる。
【0005】
本開示の目的は、病原体が付着する可能性のある環境において用いられる素材に対し、病原体の付着前に不活化能を付与することができる素材の表面処理方法、および素材の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様によれば、素材の表面処理方法は、病原体が付着する可能性のある環境において用いられる素材に対し、前記病原体の付着前に不活化能を付与する表面処理方法であって、素材を選定するステップと、選定された前記素材に対応する照射条件を設定するステップと、設定した前記照射条件で前記素材にプラズマ照射を行うステップと、を有し、前記照射条件を設定するステップは、仮の照射条件で前記素材の供試体にプラズマ照射を行うステップと、プラズマ照射後の前記供試体の接触角を計測するステップと、前記接触角が目標値以上である場合に、前記仮の照射条件を変更するステップと、前記接触角が目標値未満である場合に、前記仮の照射条件を前記素材の照射条件として設定するステップと、を有する。
【0007】
本開示の一態様によれば、素材の製造方法は、病原体が付着する可能性のある環境において用いられる素材の製造方法であって、素材を選定するステップと、選定された前記素材に対応する照射条件を設定するステップと、設定した前記照射条件で前記素材にプラズマ照射を行うステップと、を有し、前記照射条件を設定するステップは、仮の照射条件で前記素材の供試体にプラズマ照射を行うステップと、プラズマ照射後の前記供試体の接触角を計測するステップと、前記接触角が目標値以上である場合に、前記仮の照射条件を変更するステップと、前記接触角が目標値未満である場合に、前記仮の照射条件を前記素材の照射条件として設定するステップと、を有する。
【発明の効果】
【0008】
上記態様によれば、病原体が付着する可能性のある環境において用いられる素材に対し、病原体の付着前に不活化能を付与することができる。これにより、この素材に付着した病原体を自動的に不活化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
第1の実施形態に係る素材の表面処理方法および製造方法の概略を示す図である。
第1の実施形態に係る製造前処理工程の手順を示すフローチャートである。
第1の実施形態に係る設定試験工程の手順を示すフローチャートである。
第1の実施形態に係る設定試験工程を説明するための第1の図である。
第1の実施形態に係る設定試験工程を説明するための第2の図である。
第1の実施形態に係る設定試験工程を説明するための第3の図である。
第1の実施形態に係る製造後処理工程の手順を示すフローチャートである。
第1の実施形態に係る表面処理を施した素材の不活化能の実験結果を示す第1の図である。
第1の実施形態に係る表面処理を施した素材の不活化能の実験結果を示す第2の図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<第1の実施形態>
以下、図面を参照しながら実施形態について詳しく説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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