特許ウォッチ

公開番号2024149043
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-18
出願番号2023062705
出願日2023-04-07
発明の名称保護層形成装置及び保護層形成装置の運転方法
出願人三菱重工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B05B 16/80 20180101AFI20241010BHJP(霧化または噴霧一般;液体または他の流動性材料の表面への適用一般)
要約【課題】保護層形成装置全体を小型化することを目的とする。
【解決手段】保護層形成装置100は、FRPによって形成された風車翼本体5aの翼長方向における先端部でかつ前縁部の施工範囲に保護層を形成する。保護層形成装置100は、風車翼本体5aの施工範囲の翼長方向における一部を囲うブース140と、ブース140の内部に設けられ、施工材料を施工範囲に吹き付けて保護層を形成する吹付部と、吹付部をブース140に対して相対移動させるとともに風車翼本体5aの施工範囲に対して吹付を行う所定位置まで移動させる多関節ロボットと、ブース140を風車翼本体5aの翼長方向に移動させるブース移動機構と、を備える。
【選択図】図9
特許請求の範囲【請求項１】
ＦＲＰによって形成された風車翼本体の翼長方向における先端部でかつ前縁部の施工範囲に保護層を形成する保護層形成装置であって、
前記風車翼本体の前記施工範囲の翼長方向における一部を囲うブースと、
前記ブースの内部に設けられ、施工材料を前記施工範囲に吹き付けて保護層を形成する吹付部と、
前記吹付部を前記ブースに対して相対移動させるとともに前記風車翼本体の前記施工範囲に対して吹付を行う所定位置まで移動させる吹付部移動機構と、
前記ブースを前記風車翼本体の翼長方向に移動させるブース移動機構と、を備える保護層形成装置。
続きを表示（約 680 文字）【請求項２】
前記ブースに設けられ、前記風車翼本体に設けられた検出対象の位置を検出するセンサと、
前記センサが検出する前記検出対象の位置に基づいて、前記風車翼本体に対する前記吹付部の相対位置が所定位置となるように前記吹付部移動機構を制御する第１制御部と、を備える請求項１に記載の保護層形成装置。
【請求項３】
前記ブースに設けられ、前記風車翼本体に設けられた検出対象の位置を検出するセンサと、
前記センサが検出する前記検出対象の位置に基づいて、前記風車翼本体に対する前記ブースの相対位置が所定の位置となるように、前記ブース移動機構を制御する第２制御部と、を備える請求項１に記載の保護層形成装置。
【請求項４】
前記ブース内の粉塵を捕集する集塵装置を備える請求項１に記載の保護層形成装置。
【請求項５】
ＦＲＰによって形成された風車翼本体の翼長方向における先端部でかつ前縁部の施工範囲に保護層を形成する保護層形成装置の運転方法であって、
前記保護層形成装置は、前記風車翼本体の前記施工範囲の翼長方向における一部を囲うブースと、前記ブースの内部に設けられ、施工材料を前記施工範囲に吹き付けて保護層を形成する吹付部と、を備え、
前記吹付部を前記ブースに対して相対移動させるとともに前記風車翼本体の前記施工範囲に対して吹付を行う所定位置まで移動させる吹付部移動工程と、
前記ブースを前記風車翼本体の翼長方向に移動させるブース移動工程と、を備える保護層形成装置の運転方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、保護層形成装置及び保護層形成装置の運転方法に関するものである。
続きを表示（約 1,800 文字）【背景技術】
【０００２】
風車ロータの回転に伴い、風車翼が空気中の異物（例えば雨滴や塵埃等）と衝突して浸食されることにより、風車翼の前縁側にエロージョンが発生する。このエロージョンから風車翼を保護するために、風車翼の前縁部に耐エロージョン用の保護層を形成することが知られている（特許文献１参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０２２－１７５８３０号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
風車翼に保護層を形成する際に、粉塵（例えば、粉末状の施工材料）が飛散する。このため、粉塵の飛散を抑制するために、保護層を形成する対象である風車翼をブースで囲うことが考えられる。しかしながら、ブースで風車翼を囲うことで保護層形成装置全体が大型化するという問題が生じる可能性があった。
【０００５】
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、保護層形成装置全体を小型化することできる保護層形成装置及び保護層形成装置の運転方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
上記課題を解決するために、本開示の保護層形成装置及び保護層形成装置の運転方法は以下の手段を採用する。
本開示の一態様に係る保護層形成装置は、ＦＲＰによって形成された風車翼本体の翼長方向における先端部でかつ前縁部の施工範囲に保護層を形成する保護層形成装置であって、前記風車翼本体の前記施工範囲の翼長方向における一部を囲うブースと、前記ブースの内部に設けられ、施工材料を前記施工範囲に吹き付けて保護層を形成する吹付部と、前記吹付部を前記ブースに対して相対移動させるとともに前記風車翼本体の前記施工範囲に対して溶射を行う所定位置まで移動させる吹付部移動機構と、前記ブースを前記風車翼本体の翼長方向に移動させるブース移動機構と、を備える。
【０００７】
本開示の一態様に係る保護層形成装置の運転方法は、ＦＲＰによって形成された風車翼本体の翼長方向における先端部でかつ前縁部の施工範囲に保護層を形成する保護層形成装置の運転方法であって、前記保護層形成装置は、前記風車翼本体の前記施工範囲の翼長方向における一部を囲うブースと、前記ブースの内部に設けられ、施工材料を前記施工範囲に吹き付けて保護層を形成する吹付部と、を備え、前記吹付部を前記ブースに対して相対移動させるとともに前記風車翼本体の前記施工範囲に対して溶射を行う所定位置まで移動させる吹付部移動工程と、前記ブースを前記風車翼本体の翼長方向に移動させるブース移動工程と、を備える。
【発明の効果】
【０００８】
本開示によれば、保護層形成装置全体を小型化することできる。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
本開示の一実施形態に係る風車翼を用いた風力発電装置を示した概略構成図である。
風車翼を示した平面図である。
図２の風車翼の正面図である。
図２及び図３に示した風車翼の横断面図である。
保護層の形成時の風車翼の設置状態を示した正面図である。
図５の支持位置における横断面図である。
風車翼の先端に形成された保護層の施工範囲を示した部分拡大正面図である。
保護層の形成の順序を示した部分拡大正面図である。
本実施形態の保護層形成装置を示した模式的な斜視図である。
本実施形態の保護層形成装置と翼厚方向における保護層の形成方向を示した部分拡大横断面図である。
本実施形態の保護層形成装置のブースに設けられた開口を示した図である。
本実施形態の風車翼及び保護層形成装置を示した模式的な斜視図である。
本実施形態の保護層形成装置の制御構成を示すブロック図である。
本実施形態の保護層形成装置の制御方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
以下に、本開示に係る一実施形態について、図面を参照して説明する。
図１に示すように、風力発電装置１は、設置面Ｂ上に立設されるタワー３と、タワー３の上端に設置されるナセル６と、略水平な軸線周りに回転可能にしてナセル６に設けられたローターヘッド４とを有している。
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許