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公開番号2024149040
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-18
出願番号2023062702
出願日2023-04-07
発明の名称風車翼の前縁保護層施工方法及び前縁保護層施工装置
出願人三菱重工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類F03D 1/06 20060101AFI20241010BHJP(液体用機械または機関;風力原動機,ばね原動機,重力原動機;他類に属さない機械動力または反動推進力を発生するもの)
要約【課題】施工過程の中で保護層の層厚さ(各パス層の層厚さ)をリアルタイムに把握・管理することができる風車翼の前縁保護層施工方法及び前縁保護層施工装置を提供する。
【解決手段】FRPによって形成された風車翼本体5aの前縁に施工され複数のパス層からなる保護層30を施工する前縁保護層施工方法であって、nを自然数としたとき、n回目の施工で形成された第nパス層が施工されたパス層施工済領域Raと、第nパス層が未施工かつパス層施工済領域Raと隣り合うパス層未施工領域Rbと、の段差を測定する。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
FRPによって形成された風車翼本体の前縁に複数のパス層からなる保護層を施工する前縁保護層施工方法であって、
nを自然数としたとき、
n回目の施工で形成された第nパス層が施工されたパス層施工済領域と、前記第nパス層が未施工かつ前記パス層施工済領域と隣り合うパス層未施工領域と、の段差を測定する
前縁保護層施工方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記パス層未施工領域は、前記パス層が形成されていない領域であり、
前記第nパス層が施工された前記パス層施工済領域と前記パス層未施工領域との段差をn回目の施工が終了した段階での前記保護層の層厚さとして測定して、
n回目の施工が終了した段階での前記保護層の層厚さとn-1回目の施工が終了した段階での前記保護層の層厚さに基づいて、前記第nパス層の層厚さを算出する
請求項1に記載の前縁保護層施工方法。
【請求項3】
前記パス層未施工領域は、第n-1パス層が形成された領域であり、
前記第nパス層が施工された前記パス層施工済領域と前記パス層未施工領域との段差を前記第nパス層の層厚さとして測定して、
第1パス層から前記第nパス層までの各層厚さに基づいて、n回目の施工が終了した段階での前記保護層の層厚さを算出する
請求項1に記載の前縁保護層施工方法。
【請求項4】
前記保護層の層厚さが基準層厚値未満となっている領域を、追加的な施工を要する再施工領域として特定する
請求項1に記載の前縁保護層施工方法。
【請求項5】
前記第nパス層の温度を測定して、
測定した温度が基準温度値以上の場合、温度が測定された後の前記第nパス層に対する冷却の能力を上げる
請求項1に記載の前縁保護層施工方法。
【請求項6】
FRPによって形成された風車翼本体の前縁に保護層を施工する前縁保護層施工装置であって、
施工材料を含んだフレームを噴射する吹付ガンと、
段差の高さを測定する変位計と、
を備え、
nを自然数としたとき、
前記変位計は、n回目の溶射で形成された第nパス層が施工されたパス層施工済領域と、前記第nパス層が未施工かつ前記パス層施工済領域と隣り合うパス層未施工領域と、の段差を測定する
前縁保護層施工装置。
【請求項7】
前記第nパス層の温度を測定する温度計と、
前記温度計で温度が測定された後の前記第nパス層を冷却する冷却部と、
制御部と、
を備え、
前記制御部は、測定した温度が基準温度値以上の場合、前記冷却部による冷却の能力を上げる
請求項6に記載の前縁保護層施工装置。
【請求項8】
前記温度計は、温度測定範囲が前記吹付ガンから噴射される前記フレームのフレーム範囲と重複しないように配置されている
請求項7に記載の前縁保護層施工装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、風車翼の前縁保護層施工方法及び前縁保護層施工装置に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
風車ロータの回転に伴い、風車翼が空気中の異物(例えば雨滴や塵埃等)と衝突して浸食されることにより、風車翼の前縁を含む領域にエロージョンが発生する。
このエロージョンから風車翼を保護するために、風車翼の当該領域に耐エロージョン用の保護層を形成することが知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-175830号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
保護層は、積層された複数のパス層から形成されるものであるが、形成後において施工領域の全領域に亘って均一な層厚さであることが好ましい。そのため、保護層の層厚さ(各パス層の層厚さ)をリアルタイムに把握・管理することが望まれる。
【0005】
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、施工過程の中で保護層の層厚さ(各パス層の層厚さ)をリアルタイムに把握・管理することができる風車翼の前縁保護層施工方法及び前縁保護層施工装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示の風車翼の前縁保護層施工方法及び前縁保護層施工装置は、以下の手段を採用する。
本開示の一態様に係る風車翼の前縁保護層施工方法は、FRPによって形成された風車翼本体の前縁に複数のパス層からなる保護層を施工する前縁保護層施工方法であって、nを自然数としたとき、n回目の溶射で形成された第nパス層が施工されたパス層施工済領域と、前記第nパス層が未施工かつ前記パス層施工済領域と隣り合うパス層未施工領域と、の段差を測定する。
【0007】
また、本開示の一態様に係る前縁保護層施工装置は、FRPによって形成された風車翼本体の前縁に保護層を施工する前縁保護層施工装置であって、施工材料を含んだフレームを噴射する吹付ガンと、段差の高さを測定する変位計と、を備え、nを自然数としたとき、前記変位計は、n回目の溶射で形成された第nパス層が施工されたパス層施工済領域と、前記第nパス層が未施工かつ前記パス層施工済領域と隣り合うパス層未施工領域と、の段差を測定する。
【発明の効果】
【0008】
施工過程の中で保護層の層厚さ(各パス層の層厚さ)をリアルタイムに把握・管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示の第1実施形態に係る保護層が形成された風車翼を用いた風力発電装置の概略構成図である。
本開示の第1実施形態に係る保護層が形成された風車翼の平面図である。
本開示の第1実施形態に係る保護層が形成された風車翼の先端を示した部分拡大平面図である。
本開示の第1実施形態に係る前縁保護層施工装置の側面図である。
図4に示す前縁保護層施工装置の平面図である。
図5に示す切断線VI-VIにおける保護層(第1パス層の場合)及び風車翼本体の断面図である。
図6と同じ位置における保護層(第1パス層から第Nパス層の場合)及び風車翼本体の断面図である。
第2実施形態に係る図6と同じ位置における保護層及び風車翼本体の断面図である。
変形例に係る図6と同じ位置における保護層及び風車翼本体の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[第1実施形態]
以下、本開示の第1実施形態について、図を参照しながら説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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