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公開番号2024155171
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-31
出願番号2023069634
出願日2023-04-20
発明の名称クリンカ落下検出装置及びクリンカ落下検出システム
出願人三菱重工業株式会社
代理人SSIP弁理士法人
主分類F22B 37/38 20060101AFI20241024BHJP(蒸気発生)
要約【課題】火炉の炉底部へのクリンカの落下を速やかに検出することが可能なクリンカ落下検出装置を提供する。
【解決手段】クリンカ落下検出装置であって、ボイラの火炉の下部の振動に関する物理量を検知するセンサから下部の振動に関する物理量を示す振動データを取得するように構成された振動データ取得部と、振動データ取得部によって取得した振動データに基づいて、火炉の炉底部へのクリンカの落下を検出するように構成された、クリンカ落下検出部と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ボイラの火炉の下部の振動に関する物理量を検知するセンサから前記下部の振動に関する物理量を示す振動データを取得するように構成された振動データ取得部と、
前記振動データ取得部によって取得した前記振動データに基づいて、前記火炉の炉底部へのクリンカの落下を検出するように構成された、クリンカ落下検出部と、
を備える、クリンカ落下検出装置。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記火炉の炉底部へのクリンカの落下を前記クリンカ落下検出部が検出した場合に、前記火炉の炉底部の点検を促すための報知情報を出力するように構成された報知情報出力部を更に備える、請求項1に記載のクリンカ落下検出装置。
【請求項3】
前記クリンカ落下検出部は、前記振動データ取得部によって取得した前記振動データが示す物理量が閾値を超過した場合に、前記火炉の炉底部へのクリンカの落下を検出するように構成された、請求項1に記載のクリンカ落下検出装置。
【請求項4】
前記振動データ取得部は、前記火炉の下部の振動に関する物理量を検知する複数のセンサから前記下部の振動に関する物理量を示す振動データを取得するように構成され、
前記クリンカ落下検出部は、前記複数のセンサから取得した前記振動データの各々が示す物理量が同時に閾値を超過した場合に、前記火炉の炉底部へのクリンカの落下を検出するように構成された、請求項1に記載のクリンカ落下検出装置。
【請求項5】
前記センサから取得した前記振動データについて周波数解析を行い、前記振動データにおける所定の周波数帯の振動加速度レベルを算出する周波数解析部を更に備え、
前記クリンカ落下検出部は、前記周波数解析部によって算出した前記所定の周波数帯の前記振動加速度レベルが閾値を超過した場合に、前記火炉の炉底部へのクリンカの落下を検出するように構成された、請求項1に記載のクリンカ落下検出装置。
【請求項6】
前記振動データ取得部は、前記火炉の下部の振動に関する物理量を検知する複数のセンサから前記下部の振動に関する物理量を示す振動データを取得するように構成され、
前記クリンカ落下検出装置は、前記複数のセンサから取得した前記振動データの各々について周波数解析を行い、前記複数のセンサから取得した前記振動データの各々における所定の周波数帯の振動加速度レベルを算出する周波数解析部を更に備え、
前記クリンカ落下検出部は、前記周波数解析部によって算出した前記振動データの各々における前記所定の周波数帯の前記振動加速度レベルが同時に閾値を超過した場合に、前記火炉の炉底部へのクリンカの落下を検出するように構成された、請求項1に記載のクリンカ落下検出装置。
【請求項7】
前記周波数解析部によって算出した前記振動データの各々における前記所定の周波数帯の前記振動加速度レベルが同時に閾値を超過する頻度を、前記ボイラの燃料の性状に関連付けて保存するクリンカ落下頻度保存部を更に備える、請求項6に記載のクリンカ落下検出装置。
【請求項8】
前記火炉の前記炉底部の動画を撮影する撮影装置から取得した動画のデータを一時的に保存する動画一時保存部と、
前記周波数解析部によって算出した前記振動データの各々における前記所定の周波数帯の前記振動加速度レベルが同時に閾値を超過したタイミングを第1タイミングと定義すると、前記動画一時保存部に一時的に保存された前記動画のデータから、前記第1タイミングの所定時間前から前記第1タイミングの所定時間後までの動画のデータを抽出して保存する抽出動画保存部と、
を更に備える、請求項6に記載のクリンカ落下検出装置。
【請求項9】
請求項1に記載のクリンカ落下検出装置と、前記センサとを備える、クリンカ落下検出システム。
【請求項10】
前記センサは、前記火炉の外側に設けられた、請求項9に記載のクリンカ落下検出システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、クリンカ落下検出装置及びクリンカ落下検出システムに関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に記載されるように石炭炊きボイラの火炉では、石炭の燃焼によって生成される燃焼灰が燃焼空気のよどみ部に付着し、燃焼灰の大きな塊であるクリンカが生成されることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2010-271001号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記クリンカは、ボイラ内においては自重や除灰装置(スートブロワ)の効果によって火炉の炉底部に落下する場合がある。この落下するクリンカの大きさを管理することは困難であるため、ごくまれに大型のクリンカが落下した際に炉底部の装置や火炉の水冷管等を損傷させてしまい、プラントの運転を停止させなければならない場合がある。
【0005】
このため、例えばクリンカの成長を阻害する添加剤を火炉に投入したり、クリンカが大きくなる前にスートブロワでクリンカを除去する等の対策が考えられるが、クリンカの成長及び落下を完全に防止することは困難であるため、クリンカが落下した際に必要な対策を行えるように、クリンカの落下を速やかに検出することが望ましい。
【0006】
上述の事情に鑑みて、本開示の少なくとも一実施形態は、火炉の炉底部へのクリンカの落下を速やかに検出することが可能なクリンカ落下検出装置及びこれを備えるクリンカ落下検出システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本開示の少なくとも一実施形態に係るクリンカ落下検出装置は、
ボイラの火炉の下部の振動に関する物理量を検知するセンサから前記下部の振動に関する物理量を示す振動データを取得するように構成された振動データ取得部と、
前記振動データ取得部によって取得した前記振動データに基づいて、前記ボイラの火炉の炉底部へのクリンカの落下を検出するように構成された、クリンカ落下検出部と、
を備える。
【0008】
上記目的を達成するため、本開示の少なくとも一実施形態に係るクリンカ落下検出システムは、
前記クリンカ落下検出装置と、前記センサとを備える。
【発明の効果】
【0009】
本開示の少なくとも一実施形態によれば、火炉の炉底部へのクリンカの落下を速やかに検出することが可能なクリンカ落下検出装置及びこれを備えるクリンカ落下検出システムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
一実施形態に係るボイラ2の概略構成を模式的に示す図である。
図1における火炉4の下部のA-A断面の一例を模式的に示す図である。
火炉4の側壁5の振動加速度レベルを計測するセンサ20の配置の一例を示す模式的な断面図である。
クリンカ落下検出装置22のハードウェア構成の一例を示す図である。
クリンカ落下検出装置22の機能的な構成の一例を説明するための図である。
クリンカ落下検出装置22によるクリンカ落下検出フローの一例を示す図である。
図6のS13の判定をより具体的に説明するための図であり、4つのセンサ20から取得した振動データの各々における所定の周波数帯の振動加速度レベルをそれぞれLa1、La2、La3及びLa4とした場合における、振動加速度レベルLa1、La2、La3及びLa4の各々の時系列データの一例を示している。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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