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公開番号
2025078159
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-20
出願番号
2023190529
出願日
2023-11-08
発明の名称
熱伸縮吸収用エキスパンション構造
出願人
DOWAテクノエンジ株式会社
,
エコシステム山陽株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
F22B
37/36 20060101AFI20250513BHJP(蒸気発生)
要約
【課題】熱伸縮の吸収時にシール材を変形させることなくシール性能を維持する熱伸縮吸収用エキスパンション構造を開示する。
【解決手段】一次側と二次側との接続部分が相対的に垂直方向及び水平方向に熱伸びする設備の接続部分に設ける。一次側の接続部分は、二次側の接続部分の記垂直方向の熱伸びを吸収する間隙を隔てた離間位置に下向きの開口部を備える。この開口部の端部外周には外向きのフランジを設けると共に、フランジの下面側には間隙を閉塞するシール材の保持枠を取り付けてなる。そして、フランジには、その下面側に保持枠の取付軸を突設すると共に、この保持枠には、取付軸をスライド自在に挿通する長孔を設ける。この長孔は、一次側の接続部分の水平方向の熱伸びを吸収する長さ又は/及び幅を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
一次側と二次側との接続部分が相対的に垂直方向及び水平方向に熱伸びする設備の前記接続部分に設けるエキスパンション構造であって、
前記一次側の接続部分は、前記二次側の接続部分の前記垂直方向の熱伸びを吸収する間隙を隔てた離間位置に下向きの開口部を備え、
該開口部の端部外周には外向きのフランジを設けると共に、該フランジの下面側には前記間隙を閉塞するシール材の保持枠を取り付けてなり、
前記フランジには、その下面側に前記保持枠の取付軸を突設すると共に、
前記保持枠には、前記取付軸をスライド自在に挿通する長孔が設けられ、
前記長孔は、前記一次側の接続部分の水平方向の熱伸びを吸収する長さ又は/及び幅を有することを特徴としたエキスパンション構造。
続きを表示(約 820 文字)
【請求項2】
燃焼炉とボイラを接続する煙道と前記ボイラとの接続部分に設けて、前記ボイラの垂直方向の熱伸びと、前記煙道の水平方向の熱伸びを吸収するエキスパンション構造であって、
前記煙道は、前記ボイラの上端から該ボイラの前記垂直方向の熱伸びを吸収する間隙を隔てた離間位置に、前記燃焼炉からの廃熱を前記ボイラに排出する開口部を下向きに備え、
該開口部の端部外周には外向きのフランジを設けると共に、該フランジの下面側には前記間隙を閉塞する断面矩形状のシール材の保持枠を取り付けてなり、
前記保持枠は、前記フランジの下面に取り付けられる天板部と、該天板部から下向きに伸びて前記シール材を前記ボイラとで厚み方向から挟み込む側板部と、該側板部から内向きに伸びて前記フランジとで前記シール材を上下方向から挟み込む顎部とを備え、
前記フランジには、その下面側に前記保持枠の取付軸を突設すると共に、
前記天板部には、前記取付軸をスライド自在に挿通する長孔が設けられ、
前記長孔は、前記煙道の前記水平方向の熱伸びを吸収する長さ又は/及び幅を有することを特徴とした炉熱伸縮吸収用エキスパンション構造。
【請求項3】
煙道の開口部とボイラの上端の内壁それぞれには、間隙を隔てて対向する面に合決り状の凹凸を付した耐火物を設けた請求項2記載の炉熱伸縮吸収用エキスパンション構造。
【請求項4】
保持枠は、顎部が側板部に対して着脱可能である請求項2記載の炉熱伸縮吸収用エキスパンション構造。
【請求項5】
シール材は、断熱性ブランケットを耐熱性クロスで被覆してなる請求項2記載の炉熱伸縮吸収用エキスパンション構造。
【請求項6】
フランジの延長上に保持枠の少なくとも天板部を覆う断面L字状の雨水防護部を設けた請求項2記載の炉熱伸縮吸収用エキスパンション構造。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、炉の熱伸縮を吸収するエキスパンション構造に係り、より詳しくは、熱伸縮の吸収時にシール材部の変形や移動を抑制する構造に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
炉の熱伸縮を吸収するエキスパンション構造は公知である(例えば、特許文献1・2参照)。
【0003】
他方、図5は、本出願人の関連施設であるロータリーキルン式焼却炉からなる廃棄物処理施設の概要であり、二次燃焼炉20で発生する熱エネルギー(廃熱)を煙道21を介してボイラ22で回収して発電し、有効活用するものである。煙道21と廃熱ボイラ22の接続部分には炉熱伸縮を吸収するエキスパンション構造23が設けられている。図6は、エキスパンション構造23付近の縦断面図(同図(a))、横断面図(同図(b))であり、当該構造の詳細は、図7に示す拡大断面図のように、シール材24としてセラミックヤーンロープを用い、これを煙道21の二次燃焼炉側缶体25のフランジ26に固定した断面L形のアングル金具27の垂直部とフランジ26の内側に収容するために、アングル金具27の水平部には押え板28をボルト29と座金・ナットを組み合わせて取り付けてシール材24の落下を防止している。ボルト29はその頭をアングル金具27の水平部に溶接固定する一方、押え板28には長孔30が形成されており、この長孔30にボルト29の軸部を挿通し、座金を介してナットを手締めにより螺合することで、押え板28を下側から支持しつつ、二次燃焼炉側缶体25の相対的な水平移動を許容している。また、二次燃焼炉側缶体とボイラ側缶体の内壁に設けた耐火物31・32の間は熱伸縮に見合った空間33を有し、施工当初、この空間33には図示しないセラミックハードボードを介装して熱やガスの漏れを確実に防いでいる。
【0004】
押え板28はボイラ側の端部がフリーであるため、ボイラ22が垂直方向に熱伸びすれば、空間33の上下間隔が縮小することで当該垂直方向の熱伸びを吸収する(図8)。なお、こうした垂直方向の熱伸縮を繰り返すうちにセラミックハードボードは消失し、空間33が残るが、引き続きシール材24によってガス等の漏れを防ぐ。
【0005】
一方、二次燃焼炉側缶体25が水平方向に熱伸びすれば、アングル金具27も水平移動をして、押え板28に設けた長孔30に沿ってボルト29がスライドすることによって、当該水平方向の熱伸びも吸収するように構成されている(図9)。ここで、押さえ板28は自重およびシール材24の重みにより、水平移動せず保持される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
実開平4-115205号公報
特開平11-304126号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述のように、従来のエキスパンション構造は、垂直方向と水平方向の熱伸縮を吸収するのであるが、二次燃焼炉側缶体25が水平方向に熱伸び(移動)するときは、エキスパンション構造の片側(図9の右側)でシール材24が圧縮変形することになり、これを繰り返すうちにシール材24が劣化していた。また、シール材24が圧縮するのとは反対側(図9の左側)では、水平移動距離に見合ってシール材24とアングル金具27(の垂直部)との間に隙間が生じ、この部分のシール性能が落ちてしまう。
【0008】
このように従来のエキスパンション構造はシール材の変形を利用して炉熱伸縮を吸収するものであったため、経時的にシール性能が劣化するという課題があった。
【0009】
本発明は上述した課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、炉熱伸縮の吸収時にシール材を変形させることなくシール性能を維持する炉熱伸縮吸収用エキスパンション構造を開示することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した目的を達成するために本発明のエキスパンション構造は、一次側と二次側との接続部分が熱に起因して相対的に垂直方向及び水平方向に伸縮する設備の前記接続部分に設け、前記一次側の接続部分は、前記二次側の接続部分の前記垂直方向の熱伸びを吸収する間隙を隔てた離間位置に下向きの開口部を備え、該開口部の端部外周には外向きのフランジを設けると共に、該フランジの下面側には前記間隙を閉塞するシール材の保持枠を取り付けてなり、前記フランジには、その下面側に前記保持枠の取付軸を突設すると共に、前記保持枠には、前記取付軸をスライド自在に挿通する長孔が設けられ、前記長孔は、前記一次側の接続部分の水平方向の熱伸びを吸収する長さ又は/及び幅を有する。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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