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公開番号
2025095374
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-26
出願番号
2023211325
出願日
2023-12-14
発明の名称
過熱装置および過熱装置による過熱蒸気温度の制御方法
出願人
JFEエンジニアリング株式会社
代理人
弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類
F22G
5/12 20060101AFI20250619BHJP(蒸気発生)
要約
【課題】過熱管の高温腐食を防止することができる過熱装置および過熱装置による過熱蒸気温度の制御方法を提供すること。
【解決手段】本発明の一態様である過熱装置は、排ガス流路内における第一領域で過熱管内の過熱蒸気を過熱する第一熱交換器と、前記排ガス流路内であって前記第一領域よりも排ガス流通方向の上流側の第二領域で過熱管内の過熱蒸気を過熱する第二熱交換器と、前記第一熱交換器の過熱管へ過熱蒸気を導入する導入管内の入口蒸気温度を低下させる入口減温器と、前記第二熱交換器による過熱後の出口蒸気温度を測定する出口測温部と、前記出口蒸気温度をもとに、前記入口蒸気温度を前記第一熱交換器の入口圧力における飽和温度以上に制御し、且つ前記出口蒸気温度を600℃未満の過熱蒸気温度に制御する制御部と、を備える。前記第二熱交換器の過熱管は、前記第一熱交換器の過熱管に比べて高い耐食性を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
火炉から排出される排ガスの熱を用いて蒸気を生成するボイラに設けられ、前記排ガスとの熱交換によって前記蒸気を過熱する過熱装置であって、
前記排ガスが流通する排ガス流路内の第一領域に過熱管を有し、前記排ガスとの熱交換によって前記第一領域の過熱管内の過熱蒸気を過熱する第一熱交換器と、
前記排ガス流路内であって前記第一領域よりも前記排ガスの流通方向における上流側の領域である第二領域に過熱管を有し、前記排ガスとの熱交換によって前記第二領域の過熱管内の過熱蒸気を過熱する第二熱交換器と、
前記第一熱交換器の過熱管へ過熱蒸気を導入する導入管内に冷却水を供給して、前記導入管内の過熱蒸気の温度である入口蒸気温度を低下させる入口減温器と、
前記第二熱交換器によって過熱されて前記第二熱交換器の過熱管から出口管へ送出された過熱蒸気の温度である出口蒸気温度を測定する出口測温部と、
前記出口蒸気温度をもとに前記入口減温器による前記冷却水の供給量を制御して、前記入口蒸気温度を前記第一熱交換器の入口圧力における飽和温度以上に制御し、且つ前記出口蒸気温度を600℃未満の過熱蒸気温度に制御する制御部と、
を備え、
前記第二熱交換器の過熱管は、前記第一熱交換器の過熱管に比べて高い耐食性を有することを特徴とする過熱装置。
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
前記第二熱交換器の過熱管は、ステンレス鋼管と、鋼管の外壁面に耐食性の肉盛層を有する肉盛管との少なくとも一つを含む管である、
ことを特徴とする請求項1に記載の過熱装置。
【請求項3】
前記第一熱交換器の過熱管は、炭素鋼管およびステンレス鋼管の少なくとも一つを含む管である、
ことを特徴とする請求項1に記載の過熱装置。
【請求項4】
前記排ガス流路内であって前記第一領域よりも前記排ガスの流通方向における下流側の領域である下流領域に過熱管を有し、前記排ガスとの熱交換によって前記下流領域の過熱管内の蒸気を過熱し、過熱蒸気を生成する過熱器をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の過熱装置。
【請求項5】
前記導入管は、前記一次過熱器の過熱管の出口と前記第一熱交換器の過熱管の入口とを連通させる連通管である、
ことを特徴とする請求項4に記載の過熱装置。
【請求項6】
前記第一熱交換器の過熱管の出口と前記第二熱交換器の過熱管の入口とを連通させる連通管をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一つに記載の過熱装置。
【請求項7】
前記排ガス流路内であって前記第一領域と前記第二領域との間の中間領域に過熱管を有し、前記排ガスとの熱交換によって前記中間領域の過熱管内の過熱蒸気を過熱する中間過熱器と、
前記第一熱交換器の過熱管の出口と前記中間過熱器の過熱管の入口とを連通させる第一連通管と、
前記中間過熱器の過熱管の出口と前記第二熱交換器の過熱管の入口とを連通させる第二連通管と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1~4のいずれか一つに記載の過熱装置。
【請求項8】
前記排ガス流路内であって前記第二領域よりも前記排ガスの流通方向における上流側の領域である第三領域に過熱管を有し、前記排ガスとの熱交換によって前記第三領域の過熱管内の過熱蒸気を過熱する第三熱交換器と、
前記第三熱交換器の過熱管内へ流入する過熱蒸気に冷却水を供給して、前記流入する過熱蒸気の温度を低下させる減温器と、
前記第三熱交換器の過熱管の出口と前記第一熱交換器の過熱管の入口とを連通させる連通管と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1~4のいずれか一つに記載の過熱装置。
【請求項9】
火炉から排出される排ガスが流通する排ガス流路内の第一領域に配置された過熱管内の過熱蒸気を前記排ガスとの熱交換によって過熱する第一熱交換器と、前記排ガス流路内であって前記第一領域よりも前記排ガスの流通方向における上流側の領域である第二領域に配置された過熱管内の過熱蒸気を前記排ガスとの熱交換によって過熱する第二熱交換器と、を備える過熱装置による過熱蒸気温度の制御方法において、
前記第二熱交換器によって過熱されて前記第二熱交換器の過熱管から出口管へ送出された過熱蒸気の温度である出口蒸気温度を測定する測温ステップと、
前記第一熱交換器の過熱管へ過熱蒸気を導入する導入管内への冷却水の供給量を、前記出口蒸気温度をもとに制御する給水量制御ステップと、
前記供給量の前記冷却水の供給により、前記導入管内の過熱蒸気の温度である入口蒸気温度を前記第一熱交換器の入口圧力における飽和温度以上に制御し、且つ前記出口蒸気温度を600℃未満の過熱蒸気温度に制御する温度制御ステップと、
を含み、
前記第二熱交換器の過熱管は、前記第一熱交換器の過熱管に比べて高い耐食性を有することを特徴とする過熱装置による過熱蒸気温度の制御方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、蒸気を過熱する過熱装置および過熱装置による過熱蒸気温度の制御方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、ごみや産業廃棄物を焼却する廃棄物処理炉(焼却炉)等の火炉に併設されるボイラには、火炉から排出された排ガスの熱を用いてボイラが生成した蒸気を過熱する過熱装置が設けられている。一般に、過熱装置は、ボイラが生成した蒸気を過熱するための過熱管によって構成される過熱器を複数備え、火炉から排出された排ガスとの熱交換により、過熱管内の蒸気を多段階で高温に過熱する。過熱装置によって過熱された蒸気(過熱蒸気)は、当該過熱装置から配管を介して蒸気タービン等の外部装置に供給され、当該外部装置の駆動エネルギーとして消費される。
【0003】
例えば、上記複数の過熱器として、特許文献1、2には、ボイラによる蒸気を過熱して過熱蒸気を生成する一次過熱器(第一過熱器)と、当該一次過熱器による過熱後の過熱蒸気をさらに過熱する二次過熱器(第二過熱器)と、当該二次過熱器による過熱後の過熱蒸気をさらに過熱して外部装置へ送出する三次過熱器(第三過熱器)とが開示されている。これら一次過熱器、二次過熱器および三次過熱器は、各過熱管同士が直列に接続された状態にあり、火炉からの排ガスが流通する煙道等の排ガス流路の内部に配置されている。具体的には、特許文献1に開示されるように、これら三つの過熱器は、排ガスの流通方向の上流側(高温側)から下流側(低温側)に向かって、三次過熱器、二次過熱器、一次過熱器の順に並ぶよう配置されている。或いは、特許文献2に開示されるように、排ガスの流通方向の上流側に二次過熱器が配置され、下流側に一次過熱器が配置され、これら二つの過熱器の間に三次過熱器が配置されている。
【0004】
上記三つの過熱器において、二次過熱器および三次過熱器の各過熱管は、排ガスの流通方向の下流側に配置された一次過熱器の過熱管よりも高温の排ガスと接触する環境下(高温環境下)に位置している。これに加え、二次過熱器および三次過熱器の各過熱管には、一次過熱器の過熱管よりも高温の過熱蒸気が流通する。したがって、これら二次過熱器および三次過熱器の各過熱管の表面温度は、一次過熱器の過熱管の表面温度よりも高温となる。このような高温状態の過熱管は、火炉からの排ガスに含まれる腐食性ガスとの接触によって腐食(高温腐食)する場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2021/039311号
特許第6504525号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した過熱管の高温腐食を防止するためには、例えば、過熱管の外周に耐腐食材料を肉盛溶接してなる肉盛管を採用し、これにより、高温環境下にある過熱管の耐食性を向上させることが有効である。なお、過熱管としては、上記肉盛管に比べて耐食性が低い金属管を採用することも考えられるが、この場合、過熱管の表面温度をより低温に管理する必要があるため、過熱管の高温腐食を防止することが困難になる。
【0007】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、過熱管の高温腐食を防止することができる過熱装置および過熱装置による過熱蒸気温度の制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る過熱装置は、火炉から排出される排ガスの熱を用いて蒸気を生成するボイラに設けられ、前記排ガスとの熱交換によって前記蒸気を過熱する過熱装置であって、前記排ガスが流通する排ガス流路内の第一領域に過熱管を有し、前記排ガスとの熱交換によって前記第一領域の過熱管内の過熱蒸気を過熱する第一熱交換器と、前記排ガス流路内であって前記第一領域よりも前記排ガスの流通方向における上流側の領域である第二領域に過熱管を有し、前記排ガスとの熱交換によって前記第二領域の過熱管内の過熱蒸気を過熱する第二熱交換器と、前記第一熱交換器の過熱管へ過熱蒸気を導入する導入管内に冷却水を供給して、前記導入管内の過熱蒸気の温度である入口蒸気温度を低下させる入口減温器と、前記第二熱交換器によって過熱されて前記第二熱交換器の過熱管から出口管へ送出された過熱蒸気の温度である出口蒸気温度を測定する出口測温部と、前記出口蒸気温度をもとに前記入口減温器による前記冷却水の供給量を制御して、前記入口蒸気温度を前記第一熱交換器の入口圧力における飽和温度以上に制御し、且つ前記出口蒸気温度を600℃未満の過熱蒸気温度に制御する制御部と、を備え、前記第二熱交換器の過熱管は、前記第一熱交換器の過熱管に比べて高い耐食性を有することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る過熱装置は、上記の発明において、前記第二熱交換器の過熱管は、ステンレス鋼管と、鋼管の外壁面に耐食性の肉盛層を有する肉盛管との少なくとも一つを含む管である、ことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る過熱装置は、上記の発明において、前記第一熱交換器の過熱管は、炭素鋼管およびステンレス鋼管の少なくとも一つを含む管である、ことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)
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