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公開番号2024162318
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-21
出願番号2023077700
出願日2023-05-10
発明の名称電気加熱式触媒装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類F01N 3/20 20060101AFI20241114BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】排ガス浄化性能を向上できる電気加熱式触媒装置を提供することにある。
【解決手段】本発明の電気加熱式触媒装置は、基材と流入側触媒層と流出側触媒層とを備える電気加熱式触媒装置であって、基材は、SiCを含有し、流入側触媒層は、Pdを触媒成分として含有し、流出側触媒層は、Rhを触媒成分として含有し、基材は、流入側端面から流出側端面まで延びる複数のセルを画成する隔壁を有し、流入側触媒層は、隔壁の流入側端から延伸方向に沿って流出側に隔壁の延伸方向の全長の60%~90%の距離延在する流入側触媒領域において、隔壁の表面に設けられ、流出側触媒層は、隔壁の流出側端から延伸方向に沿って流入側に隔壁の延伸方向の全長の60%~90%の距離延在する流出側触媒領域において、流入側触媒領域と重複しない部分の隔壁の表面、及び流入側触媒領域と重複する部分の流入側触媒層の表面に設けられている。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
基材と流入側触媒層と流出側触媒層とを備える電気加熱式触媒装置であって、
前記基材は、SiCを含有し、
前記流入側触媒層は、Pdを触媒成分として含有し、
前記流出側触媒層は、Rhを触媒成分として含有し、
前記基材は、流入側端面から流出側端面まで延びる複数のセルを画成する隔壁を有し、
前記流入側触媒層は、前記隔壁の流入側端から延伸方向に沿って流出側に前記隔壁の延伸方向の全長の60%~90%の距離延在する流入側触媒領域において、前記隔壁の表面に設けられ、
前記流出側触媒層は、前記隔壁の流出側端から延伸方向に沿って流入側に前記隔壁の延伸方向の全長の60%~90%の距離延在する流出側触媒領域において、前記流入側触媒領域と重複しない部分の前記隔壁の表面、及び前記流入側触媒領域と重複する部分の前記流入側触媒層の表面に設けられていることを特徴とする電気加熱式触媒装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関の排ガスの浄化に用いられる電気加熱式触媒装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
近年、車両(自動車)等の内燃機関の排ガスを浄化する排ガス浄化装置として、電気加熱式触媒装置(以下、「EHC」と略すことがある。)が注目されている。排ガス浄化装置が十分な浄化性能を発揮するためには、排ガス浄化装置に用いる触媒の温度が、活性化温度まで上昇している必要がある。一般的な排ガス浄化装置では、触媒が排ガスの熱を利用して加熱されるため、内燃機関の稼働開始直後などのように排ガスの温度が低い場合には、高い浄化性能が得られない。これに対し、EHCでは、内燃機関の稼働開始直後などのように排ガスの温度が低い場合でも、電気加熱で触媒の温度を上昇させて触媒を活性化させることができる。このため、排ガスの温度が低い場合でも、高い浄化性能を得ることができ、排ガスの浄化効率を高めることができる。
【0003】
EHCの一般的な構成は、基材と触媒層とを備え、基材が抵抗発熱体として機能するSiCを含有し、触媒層が触媒成分として白金族金属を含有するといった構成である。従来のEHCとしては、例えば、特許文献1に記載されたEHCが知られている。このEHCは、基材と、触媒層と、基材及び触媒層の間に配置された中間層と、電極とを備え、基材がSiCを含有し、触媒層が触媒成分として白金族金属を含有し、中間層が白金族金属を実質的に含有せず、中間層の厚さ[μm]と中間層の比表面積[m

/g]との積が1100以上である。このEHCによれば、中間層が適切な厚さと適切な比表面積を有することで白金族金属の移動を妨げる物理障壁として高い機能を発現する。これにより、触媒層から基材への白金族金属の移動を抑制でき、EHCの高温耐久性を向上できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-104484号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された基材及び触媒層の間に配置された中間層を備える構成などの従来のEHCの種々の構成でも、排ガス浄化性能が不十分となるおそれがあった。このため、EHCでは、排ガス浄化性能をさらに向上させることが求められている。
【0006】
本発明は、このような点を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、排ガス浄化性能を向上できる電気加熱式触媒装置(EHC)を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決すべく、本発明の電気加熱式触媒装置は、基材と流入側触媒層と流出側触媒層とを備える電気加熱式触媒装置であって、上記基材は、SiCを含有し、上記流入側触媒層は、Pdを触媒成分として含有し、上記流出側触媒層は、Rhを触媒成分として含有し、上記基材は、流入側端面から流出側端面まで延びる複数のセルを画成する隔壁を有し、上記流入側触媒層は、上記隔壁の流入側端から延伸方向に沿って流出側に上記隔壁の延伸方向の全長の60%~90%の距離延在する流入側触媒領域において、上記隔壁の表面に設けられ、上記流出側触媒層は、上記隔壁の流出側端から延伸方向に沿って流入側に上記隔壁の延伸方向の全長の60%~90%の距離延在する流出側触媒領域において、上記流入側触媒領域と重複しない部分の上記隔壁の表面、及び上記流入側触媒領域と重複する部分の上記流入側触媒層の表面に設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の電気加熱式触媒装置によれば、排ガス浄化性能を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
第1実施形態に係るEHCを備える触媒コンバータを概略的に示す断面図である。
第1実施形態に係るEHCを概略的に示す斜視図である。
第1実施形態に係るEHCにおける隔壁の延伸方向に平行な断面の要部を概略的に示す断面図である。
実施例1及び比較例のEHCから取得された流入側触媒層及び流出側触媒層のコート幅に対するHC50%浄化温度の変化を示すグラフである。
実施例1~3のEHCから取得された流入側触媒層及び流出側触媒層のコート幅に対する最大酸素吸蔵量の変化を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の電気加熱式触媒装置(以下、「EHC」と略すことがある。)に係る実施形態について説明する。以下の説明において、「流入側」及び「流出側」とは、各要素における排ガスが流入する側及び排ガスが流出する側をそれぞれ指す。「上流側」及び「下流側」とは、排ガスが流れる方向の上流側及び下流側をそれぞれ指す。「延伸方向」とは、隔壁の延伸方向(隔壁が延びる方向)であって、基材の軸方向及びセルの延伸方向(セルが延びる方向)と略同一の方向を指す。「厚さ方向」とは、隔壁の厚さ方向(隔壁のセル側の表面に垂直な方向)を指す。「幅方向」とは、隔壁の幅方向(隔壁の延伸方向及び厚さ方向の両方に垂直な方向)を指す。
(【0011】以降は省略されています)

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