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公開番号2024143427
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023056097
出願日2023-03-30
発明の名称減衰バルブおよび緩衝器
出願人カヤバ株式会社
代理人個人
主分類F16F 9/348 20060101AFI20241003BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】製造コストの上昇を招かずに安定した減衰力を発生できる減衰バルブおよび緩衝器を提供する。
【解決手段】本発明における減衰バルブVは、ポート3aとポート3aを取り囲む弁座3cを有する弁座部材3と、弁座部材3から立ち上がるとともに固定ばね受9bを有する軸部材9と、軸部材9の外周に配置されて固定ばね受9bと軸部材9の軸方向で対向するとともに、弁座部材3に対して遠近する方向へ移動可能であって、弁座3cに直接或いはポート3aを開閉する弁体8を介して離着座する環状の可動ばね受10と、可動ばね受10と固定ばね受9bとの間に介装されるばね部材11とを備え、ばね部材11の一端11aが前記軸部材により径方向に調心され、可動ばね受10は、ばね部材11の他端11bにより径方向に調心される。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
ポートと前記ポートを取り囲む弁座を有する弁座部材と、
前記弁座部材から立ち上がるとともに固定ばね受を有する軸部材と、
前記軸部材の外周に配置されて前記固定ばね受と前記軸部材の軸方向で対向するとともに、前記弁座部材に対して遠近する方向へ移動可能であって、前記弁座に直接或いは前記ポートを開閉する弁体を介して離着座する環状の可動ばね受と、
前記可動ばね受と前記固定ばね受との間に介装されるばね部材とを備え、
前記ばね部材の一端が前記軸部材により径方向に調心され、
前記可動ばね受は、前記ばね部材の他端により径方向に調心される
ことを特徴とする減衰バルブ。
続きを表示(約 600 文字)【請求項2】
前記軸部材の前記可動ばね受の移動範囲に対向する部分の外径は、前記可動ばね受の内径よりも小さい
ことを特徴とする請求項1に記載の減衰バルブ。
【請求項3】
前記ばね部材は、コイルばねであって、
前記可動ばね受は、前記コイルばねの他端の内周に嵌合する嵌合部を有し、前記コイルばねの他端の前記嵌合部への嵌合により調心される
ことを特徴とする請求項1に記載の減衰バルブ。
【請求項4】
前記可動ばね受は、前記弁座に直接離着座して前記ポートを開閉し、
前記可動ばね受と前記軸部材との間をシールする環状のシール部材を備えた
ことを特徴とする請求項1に記載の減衰バルブ。
【請求項5】
前記シール部材は、環状であって内周が前記軸部材に固定されて固定端とされて外周の撓みが許容されるとともに、外周を前記可動ばね受の弁座部材側の端面に当接させた板ばねである
ことを特徴とする請求項4に記載の減衰バルブ。
【請求項6】
アウターシェルと、前記アウターシェル内に軸方向へ移動可能に挿入されるピストンロッドとを備えて内部に少なくとも2つの作動室を有する緩衝器本体と、
前記作動室間に設けられる請求項1から5のいずれか一項に記載の減衰バルブとを備えた
ことを特徴とする緩衝器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、減衰バルブおよび緩衝器に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
車両の車体と車輪との間に介装される緩衝器に利用される減衰バルブは、たとえば、ポートを有するピストンと、ピストンの圧側室側端に重ねられて内周が固定されて外周の撓みが許容されてポートを開閉する環状のリーフバルブと、ピストンロッドの先端の外周に螺子結合されてピストンをピストンロッドに固定するとともに外周に環状の固定ばね受を有するピストンナットと、環状であってピストンナットの外周に摺動可能に装着されてピストンナットに対して軸方向へ移動可能であってリーフバルブの反ピストン側面に当接するとともに固定ばね受と軸方向で対向する可動ばね受と、固定ばね受と可動ばね受との間に介装されるコイルばねとを備えるものがある(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
このように構成された減衰バルブは、コイルばねの付勢力でリーフバルブがピストンに押し付けられているので、緩衝器の伸長速度が低い場合にはコイルばねの付勢力によってリーフバルブが撓まずに着座したままとなる一方で、緩衝器の伸長速度が高くなるとコイルばねが縮んでリーフバルブが一気にポートを開放して減衰力が頭打ちになる飽和特性を実現できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2008-128348号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述のように従来の減衰バルブでは、前述のように飽和特性を実現できるが、可動ばね受の内周面がピストンナットの外周面に接触しているため、可動ばね受がピストンナットに対して移動する際にスティックスリップを生じて滑らかに移動できなくなって狙い通りの減衰力を発生できなかったり、作動する度に減衰力がバラついたりといった心配がある。スティックスリップが生じる原因としては、コイルばねは製品毎にばらつきが出やすく、従来の減衰バルブのようにコイルばねの終端を処理しても、コイルばねの付勢力に周方向で偏りが出てしまう場合があって可動ばね受をピストンナットに対して傾かせるような付勢力が作用すること、リーフバルブの開弁時にリーフバルブの全周が均一に撓まずにピストンナットに対して可動ばね受を傾かせる力が加わってしまうこと、ピストンナット、可動ばね受或いはピストンに寸法誤差があって可動ばね受がピストンナットに対して傾いて取り付けられてしまうこと等、様々な原因が考えられる。
【0006】
前述のようなスティックスリップを抑制するには、ピストンナット、可動ばね受およびピストンといった減衰バルブを構成する各部品の加工誤差を無くすとともに、高精度な寸法管理が必要となるが、そうすると減衰バルブの加工コストが嵩んでしまうという新たな問題が生じしまう。
【0007】
そこで、本発明は、製造コストの上昇を招かずに安定した減衰力を発生できる減衰バルブおよび緩衝器の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記した目的を解決するために、本発明の減衰バルブは、ポートとポートを取り囲む弁座を有する弁座部材と、弁座部材から立ち上がるとともに固定ばね受を有する軸部材と、軸部材の外周に配置されて固定ばね受と軸部材の軸方向で対向するとともに、弁座部材に対して遠近する方向へ移動可能であって、弁座に直接或いはポートを開閉する弁体を介して離着座する環状の可動ばね受と、可動ばね受と固定ばね受との間に介装されるばね部材とを備え、ばね部材の一端が軸部材により径方向に調心され、可動ばね受は、ばね部材の他端により径方向に調心されることを特徴とする。
【0009】
このように構成された減衰バルブによれば、可動ばね受がばね部材によって軸部材に対して調心されているので、ばね部材が縮んでポートを開放する際に、可動ばね受が軸部材に干渉せずに弁座部材から軸方向へ後退できる。
【0010】
また、減衰バルブにおける軸部材の可動ばね受の移動範囲に対向する部分の外径を可動ばね受の内径よりも小さくした減衰バルブによれば、前記部分と可動ばね受との間に環状隙間が形成されるので、可動ばね受がばね部材のみによって調心されて、軸部材との干渉を防止して、スティックスリップの発生を阻止できる。
(【0011】以降は省略されています)

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