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公開番号2024143005
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023055455
出願日2023-03-30
発明の名称液体吐出装置
出願人ブラザー工業株式会社
代理人弁理士法人ATEN
主分類B41J 2/01 20060101AFI20241003BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】リーク電流によりノズルが受けるダメージを抑制する。
【解決手段】液体吐出装置は、ノズルを有し、ノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッドと、電極と、液体吐出ヘッドまたは電極を印加先として、印加先に電圧を与え液体吐出ヘッドと電極との間に電位差を生じさせる電圧印加部と、電極における電気的な変化に応じた信号を出力する信号出力部と、制御部と、を備える。制御部は、電圧印加部を制御して印加先に第1電圧を印加した状態で、液体吐出ヘッドにノズルから電極に向けて液体を吐出させるための駆動を行わせ、信号出力部から取得した信号に基づいて当該ノズルが異常ノズルであるか否かを検査する異常ノズル検査処理と、電圧印加部を制御して印加先に第1電圧よりも低い第2電圧を印加した状態で、液体吐出ヘッドに駆動を行わせずに信号出力部から取得した信号に基づいて、所定の電圧が保たれているか否かを判断する電圧検査処理と、を実行する。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
ノズルを有し、前記ノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
電極と、
前記液体吐出ヘッドまたは前記電極を印加先として、前記印加先に電圧を与え前記液体吐出ヘッドと前記電極との間に電位差を生じさせる電圧印加部と、
前記電極における電気的な変化に応じた信号を出力する信号出力部と、
制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記電圧印加部を制御して前記印加先に第1電圧を印加した状態で、前記液体吐出ヘッドに前記ノズルから前記電極に向けて液体を吐出させるための駆動を行わせ、前記信号出力部から取得した前記信号に基づいて当該ノズルが異常ノズルであるか否かを検査する異常ノズル検査処理と、
前記電圧印加部を制御して前記印加先に前記第1電圧よりも低い第2電圧を印加した状態で、前記液体吐出ヘッドに前記駆動を行わせずに前記信号出力部から取得した前記信号に基づいて、所定の電圧が保たれているか否かを判断する電圧検査処理と、
を実行することを特徴とする液体吐出装置。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記制御部は、
前記異常ノズル検査処理の実行を指示する指示信号を受信したときに、
前記異常ノズル検査処理を実行する前に前記電圧検査処理を実行し、
前記電圧検査処理により検出した前記信号の値が閾値未満である場合には、前記異常ノズル検査処理を実行し、
前記電圧検査処理により検出した前記信号の値が前記閾値以上である場合には、前記異常ノズル検査処理を実行しないことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項3】
前記電極が収容され、前記ノズルを覆うことが可能なキャップと、
前記ノズルが前記キャップに覆われたキャップ状態と、前記ノズルが前記キャップで覆われないアンキャップ状態とを切り替え可能な切替手段と、
前記キャップに接続された吸引ポンプと、
をさらに備え、
前記制御部は、
前記異常ノズル検査処理及び前記電圧検査処理を実行するときには、前記キャップ状態となるように前記切替手段を制御し、
前記電圧検査処理により検出した前記信号が閾値以上である場合には、
前記アンキャップ状態となるように前記切替手段を制御した上で、前記吸引ポンプを駆動させる空吸引処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記電圧検査処理により検出した前記信号が閾値以上である場合には、
所定時間経過後に前記電圧検査処理を再度実行することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項5】
前記液体吐出ヘッドは、前記ノズルが形成されたノズル面を有し、
前記ノズル面に付着した液体を除去清掃可能な清掃手段をさらに備え、
前記制御部は、
前記電圧検査処理により検出した前記信号が閾値以上である場合には、
前記ノズル面に付着した液体が除去されるように前記清掃手段を制御する清掃処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記電圧検査処理において検出した前記信号が閾値未満である場合には、
前記電圧印加部を制御して前記印加先に前記第2電圧よりも高い第3電圧を印加した状態にし、前記液体吐出ヘッドに前記駆動を行わせずに前記信号出力部から取得した前記信号に基づいて、所定の電圧が保たれているか否かを判断する電圧再検査処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記異常ノズル検査処理の実行を指示する指示信号を受信したときに、
前記異常ノズル検査処理を実行する前に前記電圧検査処理を実行し、
前記電圧検査処理により検出した前記信号が前記閾値としての第1閾値未満である場合には、前記異常ノズル検査処理を実行する前に前記電圧再検査処理を実行し、
前記電圧再検査処理により検出した前記信号が第2閾値未満である場合に、前記異常ノズル検査処理を実行し、
前記電圧検査処理により検出した前記信号が前記第1閾値以上である場合、または、前記電圧再検査処理により検出した前記信号が前記第2閾値以上である場合には、前記異常ノズル検査処理を実行せず、
前記第1閾値は、前記第2閾値よりも低いことを特徴とする請求項6に記載の液体吐出装置。
【請求項8】
前記第3電圧は、前記第1電圧よりも高いことを特徴とする請求項6に記載の液体吐出装置。
【請求項9】
前記電圧印加部は、
コンデンサとダイオードとを含み、入力された電圧を昇圧可能なチャージポンプを有し、前記チャージポンプにより昇圧された電圧を前記印加先に印加することを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
【請求項10】
前記電圧印加部は、前記チャージポンプに入力された電圧による前記コンデンサへの充電および前記コンデンサからの放電の状態を切り換えるスイッチ素子を備え、
前記制御部は、PWM信号により前記スイッチ素子を制御して、前記チャージポンプにおける前記充電および前記放電の状態を切り換えることによって、前記印加先に印加する電圧を調整することを特徴とする請求項9に記載の液体吐出装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、液体吐出装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
ノズルから液体を吐出する液体吐出装置として、特許文献1には、インクジェットヘッドのノズルからインクを吐出して画像を記録するプリンタが開示されている。この特許文献1のプリンタでは、電極に高電圧(例えば、600V)を印加してインクジェットヘッドと電極との間に電位差を生じさせた印加状態で、ノズルから電極に向けてインクが吐出されるようにインクジェットヘッドを駆動させる。そして、電極における電気的な変化に応じた信号を取得して、当該信号に基づいてノズルからインクが吐出されない異常ノズルであるか否かの検査を行っている。
【0003】
また、特許文献1のプリンタでは、上記印加状態にした際にインクジェットヘッドと電極との間にリーク電流が流れるか否かを判定するリーク判定処理を実行する。リーク判定処理では、上記異常ノズルに関する検査と同様に、電極に高電圧を印加した印加状態で、インクジェットヘッドを駆動させずに電極における電気的な変化に応じた信号を取得し、当該信号に基づいてリーク電流が流れるか否かを判定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-158052号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、特許文献1のプリンタでは、リーク電流判定処理において電極に印加する電圧は、異常ノズルに関する検査の際に印加する電圧と同じ電圧であるため、リーク電流判定処理においてリーク電流が流れた際に、大きなリーク電流が流れノズルに大きなダメージを与える虞がある。
【0006】
そこで、本発明の目的は、リーク電流によりノズルが受けるダメージを抑制することができる液体吐出装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の液体吐出装置は、ノズルを有し、前記ノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッドと、電極と、前記液体吐出ヘッドまたは前記電極を印加先として、前記印加先に電圧を与え前記液体吐出ヘッドと前記電極との間に電位差を生じさせる電圧印加部と、前記電極における電気的な変化に応じた信号を出力する信号出力部と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記電圧印加部を制御して前記印加先に第1電圧を印加した状態で、前記液体吐出ヘッドに前記ノズルから前記電極に向けて液体を吐出させるための駆動を行わせ、前記信号出力部から取得した前記信号に基づいて当該ノズルが異常ノズルであるか否かを検査する異常ノズル検査処理と、前記電圧印加部を制御して前記印加先に前記第1電圧よりも低い第2電圧を印加した状態で、前記液体吐出ヘッドに前記駆動を行わせずに前記信号出力部から取得した信号に基づいて、所定の電圧が保たれているか否かを判断する電圧検査処理と、を実行する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、電圧検査処理において所定の電圧が保たれているか否かを判断することで、所定以上のリーク電流が流れているか否かを把握することができる。また、電圧検査処理では、異常ノズル検査処理のときよりも低い電圧が印加先に印加される。このため電圧検査処理の実行中において、リーク電流が流れたとしても、そのリーク電流の大きさを小さくすることができるため、リーク電流によりノズルが受けるダメージを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本実施形態に係るインクジェットプリンタの概略構成図である。
インクジェットプリンタの電気的構成を概略的に示すブロック図である。
検査用回路の構成について説明する図である。
(a)は吐出駆動によりノズルからインクが吐出されなかった場合に、ハイパスフィルタから増幅回路に向けて出力される信号を説明するための図であり、(b)は吐出駆動によりノズルからインクが吐出された場合に、ハイパスフィルタから増幅回路に向けて出力される信号を説明するための図であり、(c)は増幅回路から出力される吐出検知信号を説明するための図である。
検査指示信号の受信時の処理について説明するフローチャートである。
リーク電流検出処理関連テーブルについて説明する図である。
変形例に係る検査指示信号の受信時の処理について説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の好適な実施形態に係るインクジェットプリンタ1(「液体吐出装置」に相当)の概略構成について説明する。図1に示すように、プリンタ1は、プラテン2、キャリッジ3、ホルダ4、ヘッドユニット5、搬送ローラ6,7、メンテナンスユニット8、検査用回路40(図2参照)、及び制御装置100(図2参照)などを備える。尚、以下では、図1の紙面手前側をプリンタ1の「上方」、紙面向こう側をプリンタ1の「下方」と定義する。また、図1に示す前後方向及び左右方向を、プリンタ1の「前後方向」及び「左右方向」と定義する。以下、前後、左右、上下の各方向語を適宜使用して説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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