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公開番号2024141314
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023052897
出願日2023-03-29
発明の名称地中埋設型シェルター及びその構築方法
出願人日本ヒューム株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類E04H 9/14 20060101AFI20241003BHJP(建築物)
要約【課題】プレキャスト工法を用いてシェルターを短期間に構築する。
【解決手段】側壁部10A~10D、居住室底版20A、20B、貯蔵室底版30、居住室頂版40A、40B、貯蔵室頂版50、側板60は、それぞれコンクリートで構成されたプレキャスト部材として製造される。ここでは側壁部10A~10Dの各々を同一、居住室底版20A、20Bの各々を同一、居住室頂版40A、40Bの各々を同一、の形状とすることができる。また、側壁部と居住室頂版の間は、上下方向に延伸する鉄筋(鉛直鉄筋)を用いて連結し、居住室頂版と貯蔵室頂版の間は、水平方向に延伸する鉄筋(水平鉄筋)を用いて連結することができる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
2つの居住室と、2つの前記居住室の間に設けられた貯蔵室と、が水平方向に並んで形成され、地下に設置される地中埋設型シェルターであって、
前記居住室の水平方向における側面、及び前記居住室と前記貯蔵室との水平方向における境界面を構成するように水平方向に離間して設置された4つの側壁部と、
隣接する2つの前記側壁部の間を上側から封止して2つの前記居住室を形成し、それぞれ当該2つの前記側壁部に下側から支持される2つの居住室頂版と、
2つの前記居住室頂版の間において、隣接する2つの前記側壁部の間を上側から封止して前記貯蔵室を形成し、当該2つの前記側壁部に下側から支持される貯蔵室頂版と、
を具備し、
前記居住室頂版における前記貯蔵室頂版が設けられない側において、前記居住室頂版と当該居住室頂版を下側から支持する前記側壁部は、各々において鉛直方向に沿って形成された孔部である鉛直孔部の内部に、当該側壁部から当該居住室頂版にかけて鉛直方向に延伸する鉄筋である鉛直鉄筋が設置された状態で固定され、
前記居住室頂版における前記貯蔵室頂版が設けられた側において、前記居住室頂版と前記貯蔵室頂版とは、各々において水平方向に沿って形成された孔部である水平孔部の内部に、前記居住室頂版から前記貯蔵室頂版にかけて水平方向に延伸する鉄筋である水平鉄筋が設置された状態で固定されたことを特徴とする地中埋設型シェルター。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
2つの前記居住室頂版及び前記貯蔵室頂版は重量コンクリートで構成されたことを特徴とする請求項1に記載の地中埋設型シェルター。
【請求項3】
前記居住室頂版における前記貯蔵室頂版が設けられない側において形成された前記鉛直孔部は、前記居住室頂版を上下方向にわたり貫通するように形成され、当該鉛直孔部には、内部に前記鉛直鉄筋が設置された状態でモルタルが充填されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の地中埋設型シェルター。
【請求項4】
前記側壁部は、最下部において局所的に水平方向に広く形成されたことによって自身が載置された際に自身を支持する脚部を具備することを特徴とする請求項1又は2に記載の地中埋設型シェルター。
【請求項5】
前記居住室及び前記貯蔵室を、2つの前記居住室と前記貯蔵室が並んだ方向と垂直な方向かつ水平方向で封止する側板を具備し、
当該側板は、最下部において局所的に水平方向で広く形成されたことによって自身が載置された際に自身を支持する脚部を具備することを特徴とする請求項1又は2に記載の地中埋設型シェルター。
【請求項6】
4つの前記側壁部、2つの前記居住室頂版は、それぞれ共通の形状とされたことを特徴とする請求項1又は2に記載の地中埋設型シェルター。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の地中埋設型シェルターの構築方法であって、
前記側壁部、前記居住室頂版、及び前記貯蔵室頂版をプレキャストブロックとして製造し、
地面を切削した後の底面において、一方の側から他方の側に向かい第1から第4の前記側壁部を順次配置する側壁部配置工程と、
第1の前記側壁部と第2の前記側壁部の間、第2の前記側壁部と第3の前記側壁の間、及び第3の前記側壁部と第4の前記側壁部の間、の底部にそれぞれ底版を設置する底版配置工程と、
第1の前記側壁部と第2の前記側壁部の上側に、第1の前記居住室頂版を設置し、第1の前記側壁部と第1の前記居住室頂版とを、前記鉛直鉄筋を介して連結して固定する第1固定工程と、
前記第1固定工程後に、前記水平鉄筋を介して前記貯蔵室頂版と第1の前記居住室頂版とを連結して、前記貯蔵室頂版を第2の前記側壁部と第3の前記側壁部の上側に固定する第2固定工程と、
前記第2固定工程後に、前記水平鉄筋を介して第2の前記居住室頂版と前記貯蔵室頂版とを連結し、かつ第4の前記側壁部と第2の前記居住室頂版とを、前記鉛直鉄筋を介して連結して、第2の前記居住室頂版を第3の前記側壁部と第4の前記側壁部の上側に固定する第3固定工程と、
を具備することを特徴とする、地中埋設型シェルターの構築方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、避難用に地中に設けられる建築物である地中埋設型シェルター、及びその構築方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
津波等の自然災害や核兵器等による放射線被曝被害を防ぐために各種の構造のシェルターが提案されている。このうち、放射線等からの遮蔽という観点からは、このようなシェルターを地下に設けることが有効である。避難民がシェルター内に滞在する期間は不定であり、長くなることも想定されるため、シェルターの構造は、多くの避難民が長期間生活できるように、様々な部屋が設けられる。このような構造のシェルターは、例えば特許文献1、2等に記載されている。
【0003】
これらのシェルターは、他の建築物と同様に、コンクリート(鉄筋コンクリート)を主とした材料で構築される。コンクリートは、建築物として要求される機械的強度を有すると共に、中性子に対して一定の遮蔽能力もあるため、これらのシェルターの材料として好ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平6-346478号公報
特開2007-297898号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このようなシェルターに対しても、他の鉄筋コンクリート製の施設と同様に、これを短期間に構築できることが望まれる。他のコンクリート構造物を短期間に構築する構築方法として、施工現場とは別の工場で型枠を用いて製造された複数のコンクリートブロック(プレキャストブロック)を施工現場で組み立てるプレキャスト工法(PC工法)が知られている。また、これによって、構築される構造物の品質も高くすることができる。
【0006】
一方で、上記のように複数の部屋が設けられたシェルターの構造は複雑となる。前記のようなプレキャスト工法は、例えば橋梁等の比較的単純な構造のコンクリート構造物の構築には適しているが、このシェルターのような複数の部屋が設けられたコンクリート構造物の構築には適しておらず、適用が困難であった。
【0007】
特に、プレキャスト工法を用いてこのようなシェルターを構築する場合には、例えば直交する2つのプレキャスト部材間を強固に接合する工程が多く必要となる。このため、短期間でシェルターを構築することは困難であった。このため、プレキャスト工法を用いてシェルターを短期間に構築する技術が求められた。
【0008】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、上記の問題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、2つの居住室と、2つの前記居住室の間に設けられた貯蔵室と、が水平方向に並んで形成され、地下に設置される地中埋設型シェルターであって、前記居住室の水平方向における側面、及び前記居住室と前記貯蔵室との水平方向における境界面を構成するように水平方向に離間して設置された4つの側壁部と、隣接する2つの前記側壁部の間を上側から封止して2つの前記居住室を形成し、それぞれ当該2つの前記側壁部に下側から支持される2つの居住室頂版と、2つの前記居住室頂版の間において、隣接する2つの前記側壁部の間を上側から封止して前記貯蔵室を形成し、当該2つの前記側壁部に下側から支持される貯蔵室頂版と、を具備し、前記居住室頂版における前記貯蔵室頂版が設けられない側において、前記居住室頂版と当該居住室頂版を下側から支持する前記側壁部は、各々において鉛直方向に沿って形成された孔部である鉛直孔部の内部に、当該側壁部から当該居住室頂版にかけて鉛直方向に延伸する鉄筋である鉛直鉄筋が設置された状態で固定され、前記居住室頂版における前記貯蔵室頂版が設けられた側において、前記居住室頂版と前記貯蔵室頂版とは、各々において水平方向に沿って形成された孔部である水平孔部の内部に、前記居住室頂版から前記貯蔵室頂版にかけて水平方向に延伸する鉄筋である水平鉄筋が設置された状態で固定されたことを特徴とする。
本発明において、2つの前記居住室頂版及び前記貯蔵室頂版は重量コンクリートで構成されたことを特徴とする。
本発明において、前記居住室頂版における前記貯蔵室頂版が設けられない側において形成された前記鉛直孔部は、前記居住室頂版を上下方向にわたり貫通するように形成され、当該鉛直孔部には、内部に前記鉛直鉄筋が設置された状態でモルタルが充填されたことを特徴とする。
本発明において、前記側壁部は、最下部において局所的に水平方向に広く形成されたことによって自身が載置された際に自身を支持する脚部を具備することを特徴とする。
本発明は、前記居住室及び前記貯蔵室を、2つの前記居住室と前記貯蔵室が並んだ方向と垂直な方向かつ水平方向で封止する側板を具備し、当該側板は、最下部において局所的に水平方向で広く形成されたことによって自身が載置された際に自身を支持する脚部を具備することを特徴とする。
本発明において、4つの前記側壁部、2つの前記居住室頂版は、それぞれ共通の形状とされたことを特徴とする。
本発明の地中埋設型シェルターの構築方法は、前記側壁部、前記居住室頂版、及び前記貯蔵室頂版をプレキャストブロックとして製造し、地面を切削した後の底面において、一方の側から他方の側に向かい第1から第4の前記側壁部を順次配置する側壁部配置工程と、第1の前記側壁部と第2の前記側壁部の間、第2の前記側壁部と第3の前記側壁の間、及び第3の前記側壁部と第4の前記側壁部の間、の底部にそれぞれ底版を設置する底版配置工程と、第1の前記側壁部と第2の前記側壁部の上側に、第1の前記居住室頂版を設置し、第1の前記側壁部と第1の前記居住室頂版とを、前記鉛直鉄筋を介して連結して固定する第1固定工程と、前記第1固定工程後に、前記水平鉄筋を介して前記貯蔵室頂版と第1の前記居住室頂版とを連結して、前記貯蔵室頂版を第2の前記側壁部と第3の前記側壁部の上側に固定する第2固定工程と、前記第2固定工程後に、前記水平鉄筋を介して第2の前記居住室頂版と前記貯蔵室頂版とを連結し、かつ第4の前記側壁部と第2の前記居住室頂版とを、前記鉛直鉄筋を介して連結して、第2の前記居住室頂版を第3の前記側壁部と第4の前記側壁部の上側に固定する第3固定工程と、を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、プレキャスト工法を用いてシェルターを短期間で構築することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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