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公開番号2024141311
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023052890
出願日2023-03-29
発明の名称構造物および構造物の構築方法
出願人鹿島建設株式会社
代理人個人
主分類E04B 1/34 20060101AFI20241003BHJP(建築物)
要約【課題】内部空間を有する構造物を、内部空間をできるだけ使用せずに構築できる構造物等を提供する。
【解決手段】構造物1は、屋根と壁を有する。構造物1では、柱部11と、柱部11から側方に張り出すように設けられた桁部12とによる橋梁状架構が、複数並列に配置され、隣り合う柱部11同士、および隣り合う桁部12同士が横梁で連結される。隣り合う桁部12の間には屋根パネル15が設けられ、桁部12と屋根パネル15が構造物1の屋根となる。また柱部11の屋根の反対側には、桁部12の張出部分121が設けられ、張出部分121により柱部11の屋根側への曲げモーメントに抵抗する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
屋根を有する構造物であって、
柱部と、前記柱部から側方に張り出すように設けられた桁部とによる架構が、複数並列に配置され、
隣り合う前記柱部同士、および隣り合う前記桁部同士が横梁で連結され、
隣り合う前記桁部の間に屋根材が設けられ、前記桁部と前記屋根材が前記屋根となり、
前記柱部の前記屋根側への曲げモーメントに抵抗する機構が、前記柱部の前記屋根の反対側で設けられたことを特徴とする構造物。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
前記桁部が前記柱部から斜材により吊り支持されることを特徴とする請求項1記載の構造物。
【請求項3】
前記桁部は、前記柱部から前記屋根の反対側に張り出す張出部分を有し、
前記機構は前記張出部分であることを特徴とする請求項1記載の構造物。
【請求項4】
前記桁部の屋根部分は鋼桁であり、前記桁部の前記張出部分はコンクリート桁であることを特徴とする請求項3記載の構造物。
【請求項5】
前記構造物は壁を有し、
隣り合う前記柱部の間に壁材が設けられ、前記柱部および前記壁材が前記壁となることを特徴とする請求項1記載の構造物。
【請求項6】
屋根を有する構造物の構築方法であって、
柱部の構築後、桁部を、前記柱部側から先端側へと順次延伸するように設けることで、前記柱部と前記桁部による架構を形成する工程(a)と、
前記工程(a)により形成される前記架構であって、並列に配置される複数の前記架構の隣り合う前記柱部同士、および隣り合う前記桁部同士を横梁で連結する工程(b)と、
を有し、
隣り合う前記桁部の間に屋根材を設けることで、前記桁部と前記屋根材が前記屋根となり、
前記柱部の前記屋根側への曲げモーメントに抵抗する機構が、前記柱部の前記屋根の反対側で設けられることを特徴とする構造物の構築方法。
【請求項7】
前記工程(a)において、前記桁部のユニットを搬送装置により前記桁部の延伸方向に沿って施工済みの前記桁部の先端まで搬送し、当該先端に前記ユニットを取り付けることを特徴とする請求項6記載の構造物の構築方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、構造物とその構築方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
限られた敷地内で大容積の内部空間を有する構造物を構築する際、当該内部空間でも様々な作業が行われる。例えば、特許文献1では、当該内部空間で地組したトラス梁等を上方へとリフトアップし、柱の間に架設している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-177571号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、敷地内に既存建物が存在し、当該既存建物を覆うように構造物を構築することが求められる場合もあり、このようなケースでは前記のように内部空間が使用できず、別途の方法が求められていた。
【0005】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、内部空間を有する構造物を、内部空間をできるだけ使用せずに構築できる構造物等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記した課題を解決するための第1の発明は、屋根を有する構造物であって、柱部と、前記柱部から側方に張り出すように設けられた桁部とによる架構が、複数並列に配置され、隣り合う前記柱部同士、および隣り合う前記桁部同士が横梁で連結され、隣り合う前記桁部の間に屋根材が設けられ、前記桁部と前記屋根材が前記屋根となり、前記柱部の前記屋根側への曲げモーメントに抵抗する機構が、前記柱部の前記屋根の反対側で設けられたことを特徴とする構造物である。
【0007】
本発明では、内部空間を有する構造物に、橋梁の架構を応用する。この架構は柱部から側方に桁部を張り出したものであり、一般的な橋梁の張出架設方法を適用して内部空間を極力使用せずに施工できる。例えば、上記の桁部は柱部から張出架設を行うことで、内部空間をほぼ使用せずに施工できる。また本発明では複数の架構の柱部同士、桁部同士を横梁により連結して一体の構造物を形成し、柱部の屋根側への曲げモーメントに抵抗する機構を設けることで、構造的安定性が向上する。
【0008】
前記桁部が前記柱部から斜材により吊り支持されることが望ましい。
屋根を構成する桁部が長スパンとなる場合は、斜張橋やエクストラドーズド橋のように、当該桁部を柱部から吊り支持するとよい。
【0009】
前記桁部は、前記柱部から前記屋根の反対側に張り出す張出部分を有し、前記機構は前記張出部分であることが望ましい。例えば、前記桁部の屋根部分は鋼桁であり、前記桁部の前記張出部分はコンクリート桁である。
上記の張出部分は、桁部の屋根部分に対するカウンターウェイトとして機能し、柱部の屋根側への曲げモーメントに抵抗することで構造的安定性が向上する。また桁部の屋根部分を鋼桁とし、張出部分はコンクリート桁とすることで、長尺の屋根部分と、短尺の張出部分との間で重量のバランスを取りやすくなる。
【0010】
前記構造物は壁を有し、隣り合う前記柱部の間に壁材が設けられ、前記柱部および前記壁材が前記壁となることが望ましい。
これにより、壁を有する構造物を構築できる。
(【0011】以降は省略されています)

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