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公開番号2024158314
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2023073428
出願日2023-04-27
発明の名称摩擦ダンパ
出願人鹿島建設株式会社
代理人個人,個人
主分類F16F 15/02 20060101AFI20241031BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】摩擦材を低コストかつ確実に保持でき、摩擦ダンパの作動時の摩擦材の破断も防止できる摩擦ダンパ等を提供する。
【解決手段】摩擦ダンパ1では、摺動板3が摩擦板4上を摺動する際の摩擦により振動エネルギーを吸収する。摩擦板4は、厚さ方向の両側が支持板2と摺動板3のそれぞれに接するように配置され、摺動板3の摺動方向における摩擦板4の位置を保持するための保持機構としてストッパ6が配置される。ストッパ6は、支持板2と摺動板3の間で、摩擦板4の上記摺動方向の両側に接するように配置され、摩擦板4よりも厚さが小さい。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
摺動材が摩擦材上を摺動する際の摩擦により振動エネルギーを吸収する摩擦ダンパであって、
前記摩擦材は、厚さ方向の両側が支持材と前記摺動材のそれぞれに接するように配置され、
前記摺動材の摺動方向における前記摩擦材の位置を保持するための保持機構を有し、
前記保持機構は、前記支持材と前記摺動材の間に設けられ、前記摩擦材の前記摺動方向の両側に接するように配置される、前記摩擦材より厚さの小さいストッパを含むことを特徴とする摩擦ダンパ。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
前記ストッパが前記支持材に直接固定されたことを特徴とする請求項1記載の摩擦ダンパ。
【請求項3】
前記保持機構は、前記摺動材の摺動方向における前記ストッパの位置を拘束するための拘束部を有することを特徴とする請求項1記載の摩擦ダンパ。
【請求項4】
前記ストッパが、前記摺動方向と直交する摺動直交方向において、前記摩擦材の両側に接するように配置されたことを特徴とする請求項1記載の摩擦ダンパ。
【請求項5】
前記摩擦材の前記摺動方向の両側に凸部または凹部が設けられ、
前記ストッパは、前記凸部または凹部と噛み合う形状を有することを特徴とする請求項1記載の摩擦ダンパ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、摩擦ダンパ等に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
建物において、地震等による振動を抑制するため摩擦ダンパが用いられることがある。摩擦ダンパは、地震時等に進退する摺動材が摩擦材に対して摺動することで、両部材間の摩擦により振動エネルギーを吸収し、振動を減衰させるものである。
【0003】
摩擦ダンパでは、エポキシ系接着剤を使用して摩擦材を固定対象の支持材に接着固定することがあるが、特許文献1では、この固定方法が有する性能面の問題(摩擦熱による温度上昇を原因とする接着箇所の劣化等)とコスト面の問題を解決するため、摩擦材の支持材への固定面に塗料を塗布したり、当該固定面にブラスト加工や研削加工を行ったりすることで、摩擦材と支持材の間の摩擦係数を、摩擦材と摺動材の間の摩擦係数より大きくすることが記載されている。
【0004】
その他、摩擦材の固定方法としては、支持材を彫り込んで凹部を形成し、当該凹部に摩擦材を嵌め込む方法や、摩擦材にビス孔を空け、ビスにより摩擦材を支持材に固定する方法もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2003-307253号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記のように摩擦材と支持材の間の摩擦係数を大きくしても、摺動材表面のステンレスの貰い錆などにより摩擦材と摺動材の間の摩擦係数が想定より大きくなり、摩擦ダンパの作動時に摩擦材が支持材に対して滑る可能性は払しょくできない。
【0007】
一方、支持材を彫り込んで凹部を形成する場合も、凹部の底面の傾斜や不陸により摺動材と摩擦材の間の面圧が不均等になるのを防ぐため、支持材の加工には高い精度が要求され、高コストとなる。また摩擦材にビス孔を空けてビスにより固定する場合も、摩擦材のビス孔が弱点となり、摩擦ダンパの作動時に摩擦材が破断する恐れがある。
【0008】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、摩擦材を低コストかつ確実に保持でき、摩擦ダンパの作動時の摩擦材の破断も防止できる摩擦ダンパ等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するための本発明は、摺動材が摩擦材上を摺動する際の摩擦により振動エネルギーを吸収する摩擦ダンパであって、前記摩擦材は、厚さ方向の両側が支持材と前記摺動材のそれぞれに接するように配置され、前記摺動材の摺動方向における前記摩擦材の位置を保持するための保持機構を有し、前記保持機構は、前記支持材と前記摺動材の間に設けられ、前記摩擦材の前記摺動方向の両側に接するように配置される、前記摩擦材より厚さの小さいストッパを含むことを特徴とする摩擦ダンパである。
【0010】
本発明によれば、摩擦ダンパで使用する摩擦材の変位をストッパにより拘束し、摩擦材を支持材上に保持できる。係る方法によれば、摩擦材と支持材の摩擦によらずに摩擦材を確実に保持でき、支持材を彫り込んで凹部を形成する必要が無いので低コストであり、摩擦材にビス孔を加工する必要も無いので摩擦ダンパの作動時に摩擦材の破断が生じることもない。またストッパは摩擦材よりも薄いので、ストッパが摩擦材と摺動材の間の摩擦に干渉することもない。ストッパの厚さは、摩擦材が摩耗して多少薄くなってもなおストッパの方が薄くなるように決定される。
(【0011】以降は省略されています)

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