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公開番号2024139520
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-09
出願番号2023050492
出願日2023-03-27
発明の名称内視鏡用高周波処置具
出願人株式会社カネカ
代理人弁理士法人アスフィ国際特許事務所
主分類A61B 18/14 20060101AFI20241002BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】ループ状の導電性ワイヤの遠位端部と生体組織との間の隙間を低減して、ループ状の導電性ワイヤに囲まれた生体組織全体が容易に焼灼切断できる内視鏡用高周波処置具を提供する。
【解決手段】シース10と、シース10内に配置されている線状物20と、第1ワイヤ部31の近位端部と第2ワイヤ部32の近位端部が線状物20の遠位端部に固定されている導電性ワイヤ30とを有している内視鏡用高周波処置具1であって、長手軸方向xにおいて、内側突出部30Pの長さは外側突出部30Dの長さDの1/2以上である内視鏡用高周波処置具1。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
近位端と遠位端とを有し長手軸方向に延在しているシースと、
前記シース内に配置されている線状物と、
第1ワイヤ部と第2ワイヤ部とを有しており前記シース内に収容可能に前記長手軸方向に延在している導電性ワイヤであって、前記第1ワイヤ部の近位端部と前記第2ワイヤ部の近位端部が前記線状物の遠位端部に固定されている導電性ワイヤと、を有している内視鏡用高周波処置具であって、
前記導電性ワイヤは、前記第1ワイヤ部と前記第2ワイヤ部とからなるループ部を形成しており、
前記内視鏡用高周波処置具は、前記ループ部の遠位端から遠位側に延在している外側突出部と、前記ループ部の遠位端から近位側に延在している内側突出部とを有しており、
前記長手軸方向において、前記内側突出部の長さは前記外側突出部の長さの1/2以上である内視鏡用高周波処置具。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記導電性ワイヤが前記シースから露出している状態において、前記ループ部は第1屈曲部を有しており、前記長手軸方向において、前記第1屈曲部の近位端と前記ループ部の遠位端との間の長さをLとしたとき、前記内側突出部は前記ループ部の遠位端から長さ2Lの地点までの区間の少なくとも一部に位置している請求項1に記載の内視鏡用高周波処置具。
【請求項3】
前記第1屈曲部において、前記第1ワイヤ部と前記第2ワイヤ部とは互いに直接固定されていない請求項2に記載の内視鏡用高周波処置具。
【請求項4】
前記導電性ワイヤが前記外側突出部と前記内側突出部を形成している請求項1又は2に記載の内視鏡用高周波処置具。
【請求項5】
前記導電性ワイヤの遠位端部に連結されている導電性チップをさらに有しており、前記導電性チップが前記外側突出部と前記内側突出部を形成している請求項1又は2に記載の内視鏡用高周波処置具。
【請求項6】
前記導電性チップは開口部を有しており、前記開口部内に前記導電性ワイヤの一部が位置することにより前記導電性チップと前記導電性ワイヤが連結されている請求項5に記載の内視鏡用高周波処置具。
【請求項7】
前記導電性ワイヤが前記シースから露出している状態において、
前記内視鏡用高周波処置具は、前記長手軸方向に垂直な方向であって前記ループ部の幅方向であるループ幅方向と、前記長手軸方向及び前記ループ幅方向に垂直な方向であって前記導電性ワイヤの幅方向であるワイヤ幅方向とを有しており、
前記内視鏡用高周波処置具を前記ループ幅方向から見たとき、前記内側突出部の少なくとも一部が、前記導電性ワイヤの前記ワイヤ幅方向の外側に配置されている請求項1又は2に記載の内視鏡用高周波処置具。
【請求項8】
前記内視鏡用高周波処置具を前記ループ幅方向から見たとき、前記内側突出部の少なくとも一部が、前記導電性ワイヤの前記ワイヤ幅方向の第1端側の外側又は第2端側の外側に配置されている請求項7に記載の内視鏡用高周波処置具。
【請求項9】
前記内視鏡用高周波処置具を前記ループ幅方向から見たとき、前記内側突出部の少なくとも一部が、前記導電性ワイヤの前記ワイヤ幅方向の第1端側の外側及び第2端側の外側に配置されている請求項7に記載の内視鏡用高周波処置具。
【請求項10】
前記内側突出部は、ループ状に形成された部分を有している請求項1又は2に記載の内視鏡用高周波処置具。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、内視鏡を経由して生体内に導入される高周波処置具に関するものである。より詳しくは、内視鏡用高周波処置具であって、ワイヤ状の切断部を備えるものに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、人体内に挿入し、先端に対物レンズや照明レンズを備え、体腔内を観察しつつ手元側から先端側に通じる処置具挿通チャンネルを経由して体腔内で処置を行う処置具を導入する内視鏡がある。このような内視鏡を用いた処置として内視鏡的粘膜下層剥離術(Endoscopic Submucosal Dissection:ESD)や、内視鏡的粘膜切除術(Endoscopic Mucosal Resection:EMR)が知られている。
【0003】
内視鏡を通じて用いる処置具には、ナイフやスネアがある。ナイフは、体腔表面を切開するためのものである。スネアは、ループ状のワイヤを備え、体腔表面の隆起部をループで囲い、ループ径を小さくして隆起部の根元を絞ることで、隆起部を切除するためのものである。スネアのループ状のワイヤは、ループ径を小さくして隆起部の根元を絞扼するため、ワイヤはシースから出し入れ可能であり、弾性変形可能に構成されている必要がある。いずれの処置具も、手元側から電力を供給し、電流を発生させて体腔表面を切除、焼灼する高周波処置具として用いられる。
【0004】
スネアを備えた内視鏡用高周波処置具として、特許文献1には、ループ先端側を直径が小さくなった「8」の字状に形成した内視鏡用採取具が、特許文献2には、弾性ワイヤの先端曲げ戻し部をC字状に形成した内視鏡用スネアが、特許文献3には、自然状態において所定の大きさのループを形成する弾性ワイヤを後端位置において結束することなく交差させた内視鏡用ワイヤループ型処置具が、特許文献4には、スネアループが先端部分においてコイル状に1.5~2巻きの範囲で巻かれている内視鏡用スネアが開示されている。また、特許文献5には、スネアの先端部にナイフ部を設けた内視鏡用高周波処置具が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平1-97446号公報
特開平11-76251号公報
特開2002-253559号公報
特開2002-263112号公報
国際公開第2018/189949号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1~4では、シース内に出し入れ可能に構成されているワイヤを繰り返し出し入れしている間に、ワイヤの復元性が不十分になりループサイズの縮小が生じてしまう欠点があったところ、ループの先端部や根本部を工夫することによりへたりにくいループを形成できる処置具とすることを目指していた。また、特許文献5では、ナイフ部を安定的に固定することができる内視鏡用高周波処置具を提供とすることを目的としていた。
【0007】
しかし、これら従来の処置具では、ワイヤに高周波電流を流して生体組織を焼灼切断するために、ループ状のワイヤの径を小さくして生体組織を囲んだ際、ループ状のワイヤの遠位端部と生体組織との間に隙間が生じ、ワイヤの遠位端部に位置した部分の生体組織が十分に焼灼切断できないという不具合があった。
【0008】
上記の事情に鑑み本発明は、導電性ワイヤのループ径を小さくした際に、導電性ワイヤの遠位端部と生体組織との間に形成される隙間の影響を低減して、ループ状の導電性ワイヤに囲まれた生体組織全体が容易に焼灼切断できる内視鏡用高周波処置具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決し得た本発明の内視鏡用高周波処置具の一実施形態は、以下の通りである。
[1]近位端と遠位端とを有し長手軸方向に延在しているシースと、前記シース内に配置されている線状物と、第1ワイヤ部と第2ワイヤ部とを有しており前記シース内に収容可能に前記長手軸方向に延在している導電性ワイヤであって、前記第1ワイヤ部の近位端部と前記第2ワイヤ部の近位端部が前記線状物の遠位端部に固定されている導電性ワイヤと、を有している内視鏡用高周波処置具であって、前記導電性ワイヤは、前記第1ワイヤ部と前記第2ワイヤ部とからなるループ部を形成しており、前記内視鏡用高周波処置具は、前記ループ部の遠位端から遠位側に延在している外側突出部と、前記ループ部の遠位端から近位側に延在している内側突出部とを有しており、前記長手軸方向において、前記内側突出部の長さは前記外側突出部の長さの1/2以上である内視鏡用高周波処置具。
【0010】
長手軸方向に上記所定長さの内側突出部が設けられていることにより、導電性ワイヤの第1ワイヤ部と第2ワイヤ部とからなるループ部に囲まれるように焼灼する生体組織を配置した後ループ部の内側に形成される領域を縮小して通電した際、ループ部の遠位端部と生体組織の間に隙間が形成されても、当該部分の生体組織に内側突出部が接触できる。このため、内側突出部に通電することにより、ループ部の遠位端部に位置する部分の生体組織を内側突出部により焼灼することができ、ループ部に囲まれた生体組織全体を容易に焼灼切断することができる。また、内視鏡用高周波処置具がループ部の遠位端から遠位側に延在している外側突出部を有しているため、外側突出部に通電することにより、生体組織を切削するナイフとして外側突出部を使用することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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