TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024141598
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023053336
出願日2023-03-29
発明の名称多液型硬化性組成物
出願人株式会社カネカ
代理人弁理士法人有古特許事務所
主分類C08L 71/02 20060101AFI20241003BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】反応性ケイ素基含有重合体を含むA剤と、B剤とを含む多液型硬化性組成物であって、A剤とB剤それぞれの安定性は良好でありながら、A剤とB剤を混合した後の硬化性は良好である多液型硬化性組成物の提供。
【解決手段】A剤が、反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体(A)及び/または反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体(B)を含有し、B剤が、エポキシ樹脂(D)、可塑剤(E)、及び、反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体(A)からなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含有する。A剤が、1級アミノ基または2級アミノ基を有するアミン化合物(C-1)を含有し、かつ、B剤がカルボン酸(F)を含有するか、あるいは、A剤がカルボン酸(F)を含有し、かつ、B剤がアミン化合物(C-1)を含有する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
A剤とB剤を含む多液型硬化性組成物であって、
A剤が、下記一般式(1)で表される反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体(A)及び/または下記一般式(1)で表される反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体(B)を含有し、
B剤が、エポキシ樹脂(D)、可塑剤(E)、及び、下記一般式(1)で表される反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体(A)からなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含有し、
A剤が、1級アミノ基または2級アミノ基を有するアミン化合物(C-1)を含有し、かつ、B剤がカルボン酸(F)を含有するか、あるいは、
A剤がカルボン酸(F)を含有し、かつ、B剤が、1級アミノ基または2級アミノ基を有するアミン化合物(C-1)を含有する、多液型硬化性組成物。
-SiR

3-a


(1)
(式中、R

は、置換又は非置換の炭素数1~20の炭化水素基を表す。Xは水酸基または加水分解性基を表す。aは2または3である。)
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
A剤が、1級アミノ基または2級アミノ基を有するアミン化合物(C-1)を含有し、B剤が、エポキシ樹脂(D)及びカルボン酸(F)を含有する、請求項1に記載の多液型硬化性組成物。
【請求項3】
A剤が、3級アミノ基を有するアミン化合物(C-2)をさらに含有する、請求項2に記載の多液型硬化性組成物。
【請求項4】
B剤が、可塑剤(E)、及び、反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体(A)からなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含有する、請求項1に記載の多液型硬化性組成物。
【請求項5】
A剤が、1級アミノ基または2級アミノ基を有するアミン化合物(C-1)を含有し、B剤が、カルボン酸(F)を含有する請求項1に記載の多液型硬化性組成物。
【請求項6】
B剤が、水(G)をさらに含有する、請求項1に記載の多液型硬化性組成物。
【請求項7】
水(G)の量が、反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体(A)と反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体(B)の合計100重量部に対して0.5重量部以上である、請求項6に記載の多液型硬化性組成物。
【請求項8】
A剤に含まれる脱水剤の量が、A剤に含まれる反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体(A)と反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体(B)の合計100重量部に対して0重量部以上1重量部以下である、請求項1に記載の多液型硬化性組成物。
【請求項9】
A剤とB剤からなる2液型の硬化性組成物である、請求項1~8のいずれか1項に記載の多液型硬化性組成物。
【請求項10】
請求項1~8のいずれか1項に記載の多液型硬化性組成物を硬化させて得られる硬化物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、多液型硬化性組成物、及び、当該組成物を硬化させて得られる硬化物に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
車輌、航空機、鉄道では軽量化のため構造部材として鉄鋼以外のアルミ、マグネシウム、炭素繊維複合材料などの軽量材への置換が進んでおり、1つの車体に複数の材料が使われるマルチマテリアル化が増えてきている。異種材接合にはスポット溶接やレーザー溶接では困難なこともあることから、接着剤を用いる接着接合が注目されている。鋼板、アルミ合金、繊維強化複合材はそれぞれ線膨張係数が異なるため、当該接着剤には熱歪みに追従できる柔軟性が求められる。このため高剛性であるエポキシ樹脂は不利なことがあるため、新たな構造用接着剤として弾性率が高くかつ柔軟である材料が必要とされている。
【0003】
構造用接着剤として使用可能な、高強度、高剛性かつ柔軟性を有する硬化物を与える硬化性組成物として、特許文献1では、反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体と反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体とを含むA剤と、エポキシ樹脂及びシラノール縮合触媒を含むB剤から構成される多液型硬化性組成物が報告されている。
同文献の実施例では、シラノール縮合触媒として有機錫化合物を使用できることが記載されており、実施例でもジオクチル錫ジラウレートが使用されている。
【0004】
近年、有機錫化合物はその毒性が指摘されており、環境に対する安全の観点からその使用には注意が必要である。
そのため、有機錫化合物以外のシラノール縮合触媒の開発が進められている。非錫系のシラノール触媒の一例として、カルボン酸と有機アミンを併用することが知られている(例えば、特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2019/163804号
特開平5-117519号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示されているような多液型硬化性組成物は、A剤とB剤を混合することで硬化性を発現することが望まれ、混合する前のA剤とB剤それぞれの状態では硬化しにくく、安定であることが望まれる。
【0007】
本発明は、上記現状に鑑み、反応性ケイ素基含有重合体を含むA剤と、B剤とを含む多液型硬化性組成物であって、A剤とB剤それぞれの安定性は良好でありながら、A剤とB剤を混合した後の硬化性は良好である多液型硬化性組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体(A)/または反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体(B)を含むA剤と、エポキシ樹脂(D)、可塑剤(E)、及び、反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体(A)からなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含むB剤とを含む多液型硬化性組成物において、A剤に、1級アミノ基または2級アミノ基を有するアミン化合物(C-1)を配合し、かつ、B剤にカルボン酸(F)を配合するか、あるいは、A剤にカルボン酸(F)を配合し、かつ、B剤に1級アミノ基または2級アミノ基を有するアミン化合物(C-1)を配合することで、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
すなわち本発明は、A剤とB剤を含む多液型硬化性組成物であって、
A剤が、下記一般式(1)で表される反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体(A)及び/または下記一般式(1)で表される反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体(B)を含有し、
B剤が、エポキシ樹脂(D)、可塑剤(E)、及び、下記一般式(1)で表される反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体(A)からなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含有し、
A剤が、1級アミノ基または2級アミノ基を有するアミン化合物(C-1)を含有し、かつ、B剤がカルボン酸(F)を含有するか、あるいは、
A剤がカルボン酸(F)を含有し、かつ、B剤が、1級アミノ基または2級アミノ基を有するアミン化合物(C-1)を含有する、多液型硬化性組成物。
-SiR

3-a


(1)
(式中、R

は、置換又は非置換の炭素数1~20の炭化水素基を表す。Xは水酸基または加水分解性基を表す。aは2または3である。)に関する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、反応性ケイ素基含有重合体を含むA剤と、B剤とを含む多液型硬化性組成物であって、A剤とB剤それぞれの安定性は良好でありながら、A剤とB剤を混合した後の硬化性は良好である多液型硬化性組成物を提供することができる。
本発明の好適な態様によると、有機錫化合物を実質的に含有しない多液型硬化性組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

株式会社カネカ
座金
8日前
株式会社カネカ
支持体
8日前
株式会社カネカ
接合治具
5日前
株式会社カネカ
水系塗料
1日前
株式会社カネカ
接合治具
5日前
株式会社カネカ
接合治具
5日前
株式会社カネカ
フォーク
2日前
株式会社カネカ
独立システム
2日前
株式会社カネカ
固体撮像装置
2日前
株式会社カネカ
医療デバイス
2日前
株式会社カネカ
固体撮像装置
2日前
株式会社カネカ
医療デバイス
2日前
株式会社カネカ
医療デバイス
2日前
株式会社カネカ
検出システム
8日前
株式会社カネカ
情報処理方法
1日前
株式会社カネカ
光照射医療装置
3日前
株式会社カネカ
電極カテーテル
3日前
株式会社カネカ
光照射医療装置
8日前
株式会社カネカ
光照射医療装置
8日前
株式会社カネカ
光照射医療装置
8日前
株式会社カネカ
熱加工用成形体
8日前
株式会社カネカ
熱加工用成形体
8日前
株式会社カネカ
液晶ポリエステル
2日前
株式会社カネカ
液晶ポリエステル
2日前
株式会社カネカ
太陽電池モジュール
8日前
株式会社カネカ
バルーンカテーテル
3日前
株式会社カネカ
バルーンカテーテル
3日前
株式会社カネカ
多液型硬化性組成物
2日前
株式会社カネカ
太陽電池モジュール
2日前
株式会社カネカ
太陽電池モジュール
3日前
株式会社カネカ
太陽電池モジュール
8日前
株式会社カネカ
太陽電池モジュール
8日前
株式会社カネカ
太陽電池モジュール
2日前
株式会社カネカ
太陽電池モジュール
1日前
株式会社カネカ
太陽電池モジュール
8日前
株式会社カネカ
太陽電池モジュール
3日前
続きを見る