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公開番号2024138836
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-09
出願番号2023049540
出願日2023-03-27
発明の名称機械式時計
出願人セイコーエプソン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G04C 3/06 20060101AFI20241002BHJP(時計)
要約【課題】指針の指示時刻のずれの原因となる外部磁界ノイズの影響を低減できる機械式時計を提供すること。
【解決手段】機械式時計は、ゼンマイと、ゼンマイからの動力により駆動されるテンプと、クロック信号を出力する発振回路と、永久磁石およびコイルを備え、永久磁石およびコイルの一方がテンプに保持される調速手段と、コイルによって外部磁界を検出する外部磁界検出手段と、テンプの振動を検出して振動検出信号を出力する振動検出手段と、クロック信号と振動検出信号とを比較した結果に応じて駆動パルスを出力し、駆動パルスによってコイルに電流を出力して発生させた電磁力を永久磁石に働かせてテンプを調速する処理を実行する調速制御手段と、調速制御手段に供給する電気エネルギーを蓄電する蓄電手段と電気エネルギーを発電する発電機とを備える。調速制御手段は、外部磁界の検出結果に応じて、テンプを調速する処理内容を変更する。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
ゼンマイと、
前記ゼンマイからの動力により駆動されるテンプと、
クロック信号を出力する発振回路と、
永久磁石およびコイルを備え、前記永久磁石および前記コイルの一方が前記テンプに保持される調速手段と、
前記コイルによって外部磁界を検出する外部磁界検出手段と、
前記テンプの振動を検出して振動検出信号を出力する振動検出手段と、
前記クロック信号と前記振動検出信号とを比較した結果に応じて駆動パルスを出力し、前記駆動パルスによって前記コイルに電流を出力して発生させた電磁力を前記永久磁石に働かせて前記テンプを調速する処理を実行する調速制御手段と、
前記調速制御手段に供給する電気エネルギーを蓄電する蓄電手段と
前記電気エネルギーを発電する発電機と、を備え、
前記調速制御手段は、
前記外部磁界の検出結果に応じて、前記テンプを調速する処理内容を変更する
ことを特徴とする機械式時計。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
請求項1に記載の機械式時計において、
前記蓄電手段から前記調速制御手段に前記電気エネルギーを供給する第1の電源ラインおよび第2の電源ラインが設けられ、
前記調速制御手段は、
前記コイルの第1の端子と前記第1の電源ラインとの間に接続された第1のスイッチと、
前記コイルの第2の端子と前記第1の電源ラインとの間に接続された第2のスイッチと、
前記コイルの前記第1の端子と前記第2の電源ラインとの間に接続された第3のスイッチと、
前記コイルの前記第2の端子と前記第2の電源ラインとの間に接続された第4のスイッチと、を備え、
前記第1のスイッチ、前記第2のスイッチ、前記第3のスイッチ、前記第4のスイッチはトランジスターであり、
前記調速制御手段は、前記第1のスイッチ、前記第2のスイッチ、前記第3のスイッチ、前記第4のスイッチを制御することで、前記テンプを調速する処理を実行する
ことを特徴とする機械式時計。
【請求項3】
請求項2に記載の機械式時計において、
前記外部磁界検出手段は、
前記第1の端子と前記第1の電源ラインとの間に直列に接続された第5のスイッチおよび第1の抵抗素子を備え、
前記第5のスイッチをオンに制御して前記外部磁界を検出する処理を実行する
ことを特徴とする機械式時計。
【請求項4】
請求項3に記載の機械式時計において、
前記外部磁界検出手段は、
前記第2の端子と前記第1の電源ラインとの間に直列に接続された第6のスイッチおよび第2の抵抗素子を備え、
前記第5のスイッチまたは前記第6のスイッチを交互にオンに制御して前記外部磁界を検出する処理を実行する
ことを特徴とする機械式時計。
【請求項5】
請求項3に記載の機械式時計において、
前記振動検出手段は、
前記第1の端子と前記第1の電源ラインとの間に直列に接続された前記第5のスイッチおよび前記第1の抵抗素子を備える
ことを特徴とする機械式時計。
【請求項6】
請求項5に記載の機械式時計において、
前記調速制御手段は、
前記外部磁界の検出期間、振動検出期間、前記駆動パルスの出力期間以外の期間は、前記第1のスイッチ、前記第2のスイッチ、前記第3のスイッチ、前記第4のスイッチをオフに制御する
ことを特徴とする機械式時計。
【請求項7】
請求項1に記載の機械式時計において、
前記外部磁界検出手段が前記外部磁界を検出した場合、
前記調速制御手段は、前記テンプを調速する処理を第1期間停止する
ことを特徴とする機械式時計。
【請求項8】
請求項7に記載の機械式時計において、
前記外部磁界検出手段は、前記第1期間経過後、前記外部磁界を検出する処理を実行し、
前記調速制御手段は、
前記外部磁界検出手段が前記外部磁界を検出した場合、前記テンプを調速する処理をさらに第1期間停止し、
前記外部磁界検出手段が前記外部磁界を検出しなかった場合、前記テンプを調速する処理を再開する
ことを特徴とする機械式時計。
【請求項9】
請求項8に記載の機械式時計において、
前記テンプを調速する処理を停止した期間を記憶する記憶部を備え、
前記調速制御手段は、前記テンプを調速する処理を再開した場合に、前記記憶部に記憶された期間に応じて、前記駆動パルスの出力間隔を短くする
ことを特徴とする機械式時計。
【請求項10】
請求項1に記載の機械式時計において、
前記発電機は、前記ゼンマイからの動力により輪列を介して回転する発電用ローターと、前記発電用ローターの回転によって発電する発電用コイルとを備える電磁発電機である
ことを特徴とする機械式時計。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、テンプを有する機械式時計に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、動力源からの動力で駆動するテン輪のテン真に取り付けられたローターと、コイルとを備え、テン輪の正逆回転運動に伴うローターの回転によって発電し、ローターの回転検出信号に基づいてコイルに調速パルスを出力してローターの動きを制御する機械式時計が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2022/176453号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の機械式時計では、コイルに生じる電圧波形によってローターの回転を検出している。このため、外部磁界ノイズがある環境下では、磁界ノイズをコイルで検出してしまうことでローターの回転を正確に検出することができず、誤検出に基づいて調速パルスを出力することで、指針で指示する時刻にズレが生じるという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の機械式時計は、ゼンマイと、前記ゼンマイからの動力により駆動されるテンプと、クロック信号を出力する発振回路と、永久磁石およびコイルを備え、前記永久磁石および前記コイルの一方が前記テンプに保持される調速手段と、前記コイルによって外部磁界を検出する外部磁界検出手段と、前記テンプの振動を検出して振動検出信号を出力する振動検出手段と、前記クロック信号と前記振動検出信号とを比較した結果に応じて駆動パルスを出力し、前記駆動パルスによって前記コイルに電流を出力して発生させた電磁力を前記永久磁石に働かせて前記テンプを調速する処理を実行する調速制御手段と、前記調速制御手段に供給する電気エネルギーを蓄電する蓄電手段と前記電気エネルギーを発電する発電機と、を備え、前記調速制御手段は、前記外部磁界の検出結果に応じて、前記テンプを調速する処理内容を変更することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
実施形態の機械式時計を示す正面図である。
機械式時計の構成を示すブロック図である。
機械式時計の要部の構成を示す概略斜視図である。
機械式時計のテンプ、アンクル、ガンギ車を示す分解斜視図である。
機械式時計のテンプの永久磁石およびコイルを示す側面図である。
機械式時計のテン輪、永久磁石およびコイルを示す平面図である。
機械式時計のテンプの動作を説明する図である。
機械式時計の回路構成を示すブロック図である。
機械式時計の整流部の構成を示す回路図である。
機械式時計の電子調速装置の構成を示す回路図である。
機械式時計の制御を示すフローチャートである。
機械式時計の調速制御信号を示すタイミングチャートである。
機械式時計の電子調速装置での振動検出時および外部磁界検出時の動作を示す回路図である。
外部ノイズの発生要因の一例であるスイッチングレギュレーターのスイッチング波形および出力波形を示す図である。
機械式時計の振動検出波形を示す波形図である。
機械式時計の電子調速装置での調速制御時の動作を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態の機械式時計1を図面に基づいて説明する。
機械式時計1は、図1に示すように、ケース2と、文字板3と、時針4、分針5、秒針6と、りゅうず7と、日車8とを備える。
機械式時計1は、図2に示すように、機械式ムーブメント10と、機械式ムーブメント10の精度を向上させるために追加された電子調速装置40、制御部50、発電機60、整流部70、蓄電部80、振動子90を備える。
機械式ムーブメント10は、図2に示すように、動力用のゼンマイ12、輪列20、ガンギ車21、アンクル22、テンプ30を備え、輪列20には、時針4、分針5、秒針6が取り付けられている。
【0008】
図3にも示すように、動力用のゼンマイ12は、香箱歯車13、香箱真14および香箱蓋からなる香箱車11内に収納されている。ゼンマイ12は、外端が香箱歯車13、内端が香箱真14に固定される。香箱真14は、地板に設けられた支持部材に挿通されて角穴ネジによって固定され、角穴車15と一体で回転する。角穴車15は、りゅうず7により丸穴車16等を介して回転され、ゼンマイ12が巻き上げられる。
【0009】
香箱歯車13の回転は、二番車17、三番車18、四番車19の各歯車を介して増速される。これらの各歯車17~19は、地板および輪列受け等で軸支されている。各歯車17~19によって、ゼンマイ12からの機械エネルギーを伝達する輪列20が構成されている。なお、図3では、三番車18に噛み合う秒かなに固定された秒針6のみが表示されているが、実際には、図示しない筒かなや筒車を介して駆動される分針5や時針4も設けられている。
機械式ムーブメント10は、ガンギ車21およびアンクル22を備えた脱進機と、テンプ30を備えた調速機とを備えている。脱進機は、四番車19を介してゼンマイ12から供給される機械エネルギーを調速機に少しずつ供給して調速機の振動を維持させるとともに、調速機の振動周期に応じて輪列20の回転速度を制御している。
【0010】
テンプ30は、図4~図6にも示すように、上下2枚のテン輪31、32と、テン真33と、ヒゲゼンマイ34とを備えている。テンプ30は、テン輪31、32の中に細いヒゲゼンマイ34を仕込んだものであり、ヒゲゼンマイ34は一端がテン輪31、32の軸であるテン真33に固定され、反対の端がヒゲ持39を介して時計本体に固定されている。テンプ30のテン輪31、32は、等時性のあるヒゲゼンマイ34の伸縮で規則正しい往復回転運動を繰り返すことで振動する。
(【0011】以降は省略されています)

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