特許ウォッチ

公開番号2024137767
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-07
出願番号2024031116
出願日2024-03-01
発明の名称ゼロ設定装置
出願人ランゲウーレンゲーエムベーハー
代理人個人,個人,個人
主分類G04F 7/08 20060101AFI20240927BHJP(時計)
要約【課題】クロノグラフにおける分針及び秒針の両方のゼロ設定を、より小さな設置スペースで可能にするゼロ設定装置を提供する。
【解決手段】本発明は、クロノグラフにおける分針及び秒針用のゼロ設定装置に関し、ゼロ設定装置は、手動で作動可能なリセットボタンを備え、リセットボタンにより、分ハート4から離間すると共に、分レバー軸12周りで旋回可能な分ハートレバー13の分ゼロ設定面14は、分軸3上に相対回転不可能に配置された分ハート4に当接するよう旋回可能であり、秒軸10は、秒ゼロ設定位置に旋回可能である。クラッチピニオン1は、クラッチ2を介してクラッチ軸7上に相対回転不可能に配置され、クラッチ軸7は、クラッチ車8を相対回転不可能に支持し、クラッチ車8は、秒軸10上に相対回転不可能に配置された秒カウンタドライブ9に係合し、かつクラッチピニオン1によって回転駆動する分カウンタ車5がよりも何倍も速く駆動する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
クロノグラフにおける分針及び秒針用のゼロ設定装置であって、該ゼロ設定装置が、手動で作動可能なリセットボタンを備え、該リセットボタンにより、分ハート（４）から離間すると共に、分レバー軸（１２）周りで旋回可能な分ハートレバー（１３）の分ゼロ設定面（１４）が、分軸（３）上に相対回転不可能に配置された前記分ハート（４）に当接するよう旋回可能であり、秒軸（１０）が、秒ゼロ設定位置に旋回可能であるゼロ設定装置において、
ムーブメントによって回転駆動可能なクラッチピニオン（１）が、手動で作動可能なクラッチ（２）を介してクラッチ軸（７）上に相対回転不可能に配置され、前記クラッチ軸（７）が、クラッチ車（８）を相対回転不可能に支持し、該クラッチ車（８）が、前記秒軸（１０）上に相対回転不可能に配置された秒カウンタドライブ（９）に係合し、かつ前記秒カウンタドライブ（９）を前記分軸（３）上に相対回転不可能に配置されると共に前記クラッチピニオン（１）によって回転駆動可能な分カウンタ車（５）よりも何倍も速く駆動することを特徴とする、ゼロ設定装置。
続きを表示（約 1,000 文字）【請求項２】
請求項１に記載のゼロ設定装置であって、前記秒軸（１０）及び前記分軸（３）が、互いに同軸に配置されていることを特徴とする、ゼロ設定装置。
【請求項３】
請求項１又は２に記載のゼロ設定装置であって、前記クラッチ車（８）が、前記秒カウンタドライブ（９）を、前記分カウンタ車（５）よりも６０倍速く駆動することを特徴とする、ゼロ設定装置。
【請求項４】
請求項１～３の何れか一項に記載のゼロ設定装置であって、前記クラッチ軸（７）が、前記クロノグラフの前記ムーブメントによって回転駆動可能な駆動車（６）を回転可能に支持していることを特徴とする、ゼロ設定装置。
【請求項５】
請求項１～４の何れか一項に記載のゼロ設定装置であって、秒微調整ハート（１１）から離間すると共に、秒レバー軸（１５）上に配置された秒ハートレバー（１６）の秒ゼロ設定面（１９）が、前記秒微調整ハート（１１）に当接するよう旋回可能であり、秒ハートレバーロックが、前記秒微調整ハート（１１）に対する前記秒ゼロ設定面（１９）の当接を、前記分ハート（４）のゼロ設定位置においてのみ許容することを特徴とする、ゼロ設定装置。
【請求項６】
請求項５に記載のゼロ設定装置であって、前記秒ゼロ設定面（１９）を有する前記秒ハートレバー（１６）が、保持装置により、前記秒微調整ハート（１１）から離間して保持されると共に、前記分ハート（４）の前記ゼロ設定位置においてのみ、前記秒ゼロ設定面（１９）と一緒に前記秒微調整ハート（１１）に当接するよう旋回可能であることを特徴とする、ゼロ設定装置。
【請求項７】
請求項６に記載のゼロ設定装置であって、分軸（３）に対して同心円状の摺動ガイド（１８）が、分カウンタ車（５）上又は前記分軸（３）上に相対回転不可能に配置され、前記摺動ガイド（１８）の半径方向外方において、前記分軸（３）に対して平行であり、秒レバー軸（１５）から離間し、半径方向内方へのばね力を有しつつ前記秒ハートレバー（１６）に配置された制御ピン（１７）が当接し、前記摺動ガイド（１８）が、その円周上にギャップ（２０）を有し、前記制御ピン（１７）が、前記ギャップ（２０）を通って、前記分ハート（４）の前記ゼロ設定位置で半径方向内方に移動可能であり、これにより前記秒ゼロ設定面（１９）が前記秒微調整ハート（１１）に当接することを特徴とする、ゼロ設定装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、クロノグラフにおける分針及び秒針用のゼロ設定装置に関し、ゼロ設定装置は、手動で作動可能なリセットボタンを備え、そのリセットボタンにより、分ハートから離間すると共に、分レバー軸周りで旋回可能な分ハートレバーの分ゼロ設定面は、分軸上に相対回転不可能に配置された分ハートに当接するよう旋回可能であり、秒軸は、秒ゼロ設定位置に旋回可能である。
続きを表示（約 1,000 文字）【背景技術】
【０００２】
既知のゼロ設定装置において、分及び秒の両方のゼロ設定は、大きな設置スペースを必要とするレバーアセンブリを介して行われる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
従って本発明の課題は、冒頭に記載したタイプのクロノグラフにおける分針及び秒針の両方のゼロ設定を、より小さな設置スペースで可能にするゼロ設定装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００４】
この課題を解決するため、ムーブメントによって回転駆動可能なクラッチピニオンは、手動で作動可能なクラッチを介してクラッチ軸上に相対回転不可能に配置され、クラッチ軸は、クラッチ車を相対回転不可能に支持し、クラッチ車は、秒軸上に相対回転不可能に配置された秒カウンタドライブに係合し、かつ秒カウンタドライブを、分軸上に相対回転不可能に配置されると共にクラッチピニオンによって回転駆動可能な分カウンタ車よりも何倍も速く駆動することを特徴とする。
【０００５】
本発明に係るこの構成により、秒軸のゼロ設定は、レバーアセンブリではなく、クラッチピニオン、クラッチ軸、クラッチ車、並びに秒カウンタドライブを介して行われる。これにより、コンパクトで設置スペースの小さな構成が可能になる。
【０００６】
秒軸及び分軸は、ゼロ設定位置へ、操作し易く一緒に調整される。
【０００７】
秒軸及び分軸が互いに同軸に配置されていれば、構成が更にコンパクトになる。
【０００８】
好適には、クラッチ車は、秒カウンタドライブを、分カウンタ車よりも６０倍速く駆動する。
【０００９】
クラッチ軸は、クロノグラフのムーブメントによって回転駆動可能な駆動車を回転可能に支持することができる。
【００１０】
製造公差及び／又は摩耗により、秒軸のゼロ設定が正確に行われない可能性がある。それにもかかわらず、秒軸のゼロ設定を正確に行うために、秒微調整ハートから離間すると共に、秒レバー軸上に配置された秒ハートレバーの秒ゼロ設定面は、秒微調整ハートに当接するよう旋回可能であることによって秒軸の微調整をすることができる。この場合、秒ハートレバーロックは、秒微調整ハートに対する秒ゼロ設定面の当接を、分ハートのゼロ設定位置においてのみ許容する。
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許