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公開番号
2024168046
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-05
出願番号
2023084437
出願日
2023-05-23
発明の名称
アンテナ内蔵式電子時計
出願人
セイコーエプソン株式会社
代理人
弁理士法人樹之下知的財産事務所
主分類
G04R
60/12 20130101AFI20241128BHJP(時計)
要約
【課題】金属ベゼルと平板状の逆F型アンテナとを備え、アンテナ性能の劣化を抑制できるアンテナ内蔵式電子時計の提供。
【解決手段】アンテナ内蔵式電子時計は、第1導体素子、第2導体素子、短絡部を有するアンテナと、アンテナの上方に配置された時刻表示部と、時刻表示部の上方に配置されたカバーガラスと、第1導体素子に電力を供給する給電部と、アンテナ、時刻表示部および給電部を収納し、環状の側壁を有する導電性ケースとを備える。導電性ケースは、側壁から内側に突出し、カバーガラスの下面を支持する支持部を備え、側面視で、支持部の下面から第1導体素子までの距離は、アンテナで受信する電波の波長の0.012波長以上であり、カバーガラスから第1導体素子までの距離は、電波の波長の0.0238波長以下である。
【選択図】図10
特許請求の範囲
【請求項1】
平板状の第1導体素子、前記第1導体素子の表面に直交する方向から見た平面視で前記第1導体素子と重なり且つ前記第1導体素子の下方に配置される平板状の第2導体素子、および前記第1導体素子と前記第2導体素子とを短絡する短絡部を有するアンテナと、
前記アンテナの上方に配置された時刻表示部と、
前記時刻表示部の上方に配置されたカバーガラスと、
前記第1導体素子に電力を供給する給電部と、
前記アンテナ、前記時刻表示部および前記給電部を収納し、環状の側壁を有する導電性ケースと、
を備え、
前記導電性ケースは、
前記側壁から内側に突出し、前記カバーガラスの下面を支持する支持部を備え、
前記第1導体素子の表面に平行な方向から見た側面視で、前記支持部の下面から前記第1導体素子までの距離は、前記アンテナで受信する電波の波長の0.012波長以上であり、前記カバーガラスから前記第1導体素子までの距離は、前記電波の波長の0.0238波長以下である
アンテナ内蔵式電子時計。
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【請求項2】
請求項1に記載のアンテナ内蔵式電子時計において、
前記側面視で、前記支持部の下面から前記第1導体素子までの距離が、前記アンテナで受信する電波の波長の0.014波長以上である
アンテナ内蔵式電子時計。
【請求項3】
請求項1に記載のアンテナ内蔵式電子時計において、
前記平面視で、前記支持部の内周面は、前記第1導体素子より外側に位置する
アンテナ内蔵式電子時計。
【請求項4】
請求項1に記載のアンテナ内蔵式電子時計において、
前記側面視で、前記支持部の下面から前記第2導体素子の下面までの範囲において、
前記導電性ケースの前記側壁の内周面から前記第1導体素子の外周面までの距離は、前記アンテナで受信する電波の波長の0.008波長以上である
アンテナ内蔵式電子時計。
【請求項5】
請求項1に記載のアンテナ内蔵式電子時計において、
前記短絡部の反対側における前記第1導体素子の外周面から前記導電性ケースの前記側壁の内周面までの距離は、前記短絡部における前記第1導体素子の外周面から前記導電性ケースの前記側壁の内周面までの距離より大きい
アンテナ内蔵式電子時計。
【請求項6】
請求項1に記載のアンテナ内蔵式電子時計において、
前記時刻表示部は、文字板と指針を備え、
前記アンテナには、指針軸が貫通する貫通孔が設けられている
アンテナ内蔵式電子時計。
【請求項7】
請求項1に記載のアンテナ内蔵式電子時計において、
前記時刻表示部は、デジタル表示パネルである
アンテナ内蔵式電子時計。
【請求項8】
請求項1に記載のアンテナ内蔵式電子時計において、
前記導電性ケースは、
前記支持部を備える導電性のベゼルと、
前記アンテナ、前記時刻表示部および前記給電部を収納する導電性の胴と、を備え、
前記ベゼルの表面には、装飾が施されている
アンテナ内蔵式電子時計。
【請求項9】
平板状の第1導体素子、前記第1導体素子の表面に直交する方向から見た平面視で前記第1導体素子と重なり且つ前記第1導体素子の下方に配置される平板状の第2導体素子、および前記第1導体素子と前記第2導体素子とを短絡する短絡部を有するアンテナと、
前記アンテナの上方に配置された時刻表示部と、
前記時刻表示部の上方に配置されたカバーガラスと、
前記第1導体素子に電力を供給する給電部と、
前記アンテナ、前記時刻表示部および前記給電部を収納するケースと、
を備え、
前記ケースは、非導電性の胴と、導電性のベゼルとを備え、
前記ベゼルは、前記カバーガラスの下面を支持する支持部を備え、
前記第1導体素子の表面に平行な方向から見た側面視で、前記支持部の下面から前記第1導体素子までの距離は、前記アンテナで受信する電波の波長の0.012波長以上であり、前記カバーガラスから前記第1導体素子までの距離は、前記電波の波長の0.0238波長以下である
アンテナ内蔵式電子時計。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンテナ内蔵式電子時計に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、金属材料で構成された胴およびベゼルと、ベゼルに取り付けられるカバーガラスと、地板と、文字板と、地板および文字板間に配置された平面形状の逆F型アンテナとを備えるアンテナ内蔵式電子時計において、共振周波数と放射効率のずれを低減するために、誘電体であるカバーガラスと逆F型アンテナとの距離を、受信する電波の波長の1/42以下とすることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-47144号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
平板状の逆F型アンテナを用いた時計において、外観を向上するために金属製のベゼルを用いるには、特許文献1のように逆F型アンテナとカバーガラスなどの誘電体との距離を所定範囲以内にすることが有効である。
しかしながら、逆F型アンテナをカバーガラスに近づけると、金属製のベゼルのガラス支持部がアンテナの外周と近づくため、アンテナの性能が劣化するという新たな課題が発生する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示のアンテナ内蔵式電子時計は、平板状の第1導体素子、前記第1導体素子の表面に直交する方向から見た平面視で前記第1導体素子と重なり且つ前記第1導体素子の下方に配置される平板状の第2導体素子、および前記第1導体素子と前記第2導体素子とを短絡する短絡部を有するアンテナと、前記アンテナの上方に配置された時刻表示部と、前記時刻表示部の上方に配置されたカバーガラスと、前記第1導体素子に電力を供給する給電部と、前記アンテナ、前記時刻表示部および前記給電部を収納し、環状の側壁を有する導電性ケースと、を備え、前記導電性ケースは、前記側壁から内側に突出し、前記カバーガラスの下面を支持する支持部を備え、前記第1導体素子の表面に平行な方向から見た側面視で、前記支持部の下面から前記第1導体素子までの距離は、前記アンテナで受信する電波の波長の0.012波長以上であり、前記カバーガラスから前記第1導体素子までの距離は、前記電波の波長の0.0238波長以下であることを特徴とする。
【0006】
本開示のアンテナ内蔵式電子時計は、平板状の第1導体素子、前記第1導体素子の表面に直交する方向から見た平面視で前記第1導体素子と重なり且つ前記第1導体素子の下方に配置される平板状の第2導体素子、および前記第1導体素子と前記第2導体素子とを短絡する短絡部を有するアンテナと、前記アンテナの上方に配置された時刻表示部と、前記時刻表示部の上方に配置されたカバーガラスと、前記第1導体素子に電力を供給する給電部と、前記アンテナ、前記時刻表示部および前記給電部を収納するケースと、を備え、前記ケースは、非導電性の胴と、導電性のベゼルとを備え、前記ベゼルは、前記カバーガラスの下面を支持する支持部を備え、前記第1導体素子の表面に平行な方向から見た側面視で、前記支持部の下面から前記第1導体素子までの距離は、前記アンテナで受信する電波の波長の0.012波長以上であり、前記カバーガラスから前記第1導体素子までの距離は、前記電波の波長の0.0238波長以下であることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
第1実施形態の電子時計および位置情報衛星を示す説明図である。
第1実施形態の電子時計を示す正面図である。
前記電子時計を示す断面図である。
前記電子時計の要部を示す分解斜視図である。
前記電子時計のアンテナの要部を示す斜視図である。
前記電子時計のアンテナの要部を示す斜視図である。
前記電子時計の回路構成を示すブロック図である。
アンテナの指向性を示すグラフである。
前記実施形態のアンテナの電界分布を示す図である。
前記電子時計のケースとアンテナとの位置関係を示す拡大断面図である。
距離H1と相対アンテナ利得との関係を示すグラフである。
距離W1と相対アンテナ利得との関係を示すグラフである。
第2実施形態の電子時計を示す断面図である。
第2実施形態のケースを示す底面図である。
第3実施形態の電子時計および位置情報衛星を示す説明図である。
第3実施形態の電子時計を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[第1実施形態]
以下、第1実施形態のアンテナ内蔵式電子時計である電子時計1を図面に基づいて説明する。本実施形態では、電子時計1のカバーガラス15側を表面側または上側とし、裏蓋14側を裏面側または下側として説明する。
本実施形態の電子時計1は、後述するアンテナ50を内蔵し、図1に示すように、地球の上空を所定の軌道で周回している複数のGPS衛星や準天頂衛星などの位置情報衛星Sからの衛星信号を受信して衛星時刻情報を取得し、内部時刻情報を修正できるように構成されている。
【0009】
電子時計1は、図2および図3にも示すように、文字板2、指針3、日車5、ムーブメント20、アンテナ50等を収容するケース10を備える。また、電子時計1は、外部操作用のりゅうず6と、2つのボタン7、8とを備える。文字板2、指針3、日車5は、電子時計1において時刻を表示する時刻表示部である。
【0010】
文字板2は、非導電性部材にて円板状に形成されている。本実施形態の文字板2は、比誘電率3のポリカーボネート樹脂で形成されている。
文字板2の平面中心には貫通孔2Aが形成され、貫通孔2Aには同軸に設けられた3本の指針軸35、36、37が配置されている。指針軸35には時針31が取り付けられ、指針軸36には分針32が取り付けられ、指針軸37には秒針33が取り付けられている。指針軸35、36、37と、指針3である時針31、分針32、秒針33とは、金属製の導電性部材で構成される。
文字板2の3時位置には矩形の日窓2Bが設けられている。文字板2の裏面側には日車5が配置され、日車5は日窓2Bから視認可能となっている。時針31、分針32、秒針33、日車5は、後述するステップモーターおよび輪列を介して駆動される。
(【0011】以降は省略されています)
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