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公開番号2024137236
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-07
出願番号2023048680
出願日2023-03-24
発明の名称燃料電池装置
出願人大阪瓦斯株式会社
代理人弁理士法人R&C
主分類H01M 8/04 20160101AFI20240927BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】気化部での突沸が発生してもセルスタックでの悪影響が抑制される燃料電池装置を提供する。
【解決手段】燃料電池装置が、改質用水を気化させる気化部2と、原燃料を気化部2から供給される水蒸気を用いて水蒸気改質して燃料ガスを生成する改質部3と、燃料ガス及び空気を用いて発電するセルスタック4と、燃料ガスがセルスタック4に向けて流れる燃料ガス流路11と、セルスタック4から排出されるオフガスを燃焼する燃焼部5と、セルスタック4から燃焼部5へ供給されるオフガスが流れるオフガス配管15と、制御部19と、燃料ガス流路11の途中の分岐部11aから分岐してオフガス配管15の途中の合流部15aに合流するバイパス路17と、気化部2で水の突沸状態が発生している場合、バイパス路17をガスが通流する通流状態にさせる圧力調整機構21とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
原燃料を供給する原燃料供給器と、空気を供給する空気供給器と、改質用水を供給する改質用水供給器と、前記改質用水供給器から供給される前記改質用水を気化させる気化部と、前記原燃料供給器から供給される前記原燃料を前記気化部から供給される水蒸気を用いて水蒸気改質して燃料ガスを生成する改質部と、前記改質部で生成された前記燃料ガス及び前記空気供給器から供給される前記空気を用いて発電するセルスタックと、前記改質部で生成された前記燃料ガスが前記セルスタックに向けて流れる燃料ガス流路と、前記セルスタックから排出されるオフガスを燃焼する燃焼部と、前記セルスタックから前記燃焼部へ供給される前記オフガスが流れるオフガス配管と、制御部とを備える燃料電池装置であって、
前記燃料ガス流路の途中の分岐部から分岐して前記オフガス配管の途中の合流部に合流するバイパス路と、
前記気化部で水の突沸状態が発生している場合、前記バイパス路をガスが通流する通流状態にさせる圧力調整機構とを備える燃料電池装置。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
前記気化部で前記突沸状態を検出する突沸検出部を備え、
前記圧力調整機構は、前記バイパス路をガスが通流する状態と通流しない状態とを切り替える開閉弁を有し、
前記制御部は、前記突沸検出部が前記突沸状態を検出している間、前記バイパス路をガスが通流する通流状態に前記開閉弁を動作させる請求項1に記載の燃料電池装置。
【請求項3】
前記気化部で前記突沸状態を検出する突沸検出部と、前記セルスタックの温度を検出する温度センサとを備え、
前記圧力調整機構は、前記バイパス路をガスが通流する状態と通流しない状態とを切り替える開閉弁を有し、
前記制御部は、前記突沸検出部が前記突沸状態を検出しており、且つ、前記セルスタックの温度が基準温度以上である間、前記バイパス路をガスが通流する通流状態に前記開閉弁を動作させる請求項1に記載の燃料電池装置。
【請求項4】
前記気化部で前記突沸状態を検出する突沸検出部と、前記燃料ガス流路の内部の圧力を検出する燃料圧力センサとを備え、
前記圧力調整機構は、前記バイパス路をガスが通流する状態と通流しない状態とを切り替える開閉弁を有し、
前記制御部は、前記突沸検出部が前記突沸状態を検出しており、且つ、前記燃料圧力センサが検出する圧力が設定圧力以下である場合、前記バイパス路をガスが通流する通流状態に前記開閉弁を動作させる請求項1に記載の燃料電池装置。
【請求項5】
前記突沸検出部は、前記気化部の内部の圧力を検出する気化圧力センサを有し、
前記気化圧力センサが検出する圧力が基準圧力以上である場合に、前記突沸検出部が前記突沸状態を検出していると判定される請求項2~4の何れか一項に記載の燃料電池装置。
【請求項6】
前記圧力調整機構は、前記燃料ガス流路の圧力が基準圧力以上の場合に前記バイパス路をガスが通流する通流状態にさせる逃し弁を有する請求項1に記載の燃料電池装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
燃料電池装置には、供給される改質用水を気化させる気化部、原燃料を気化部から供給される水蒸気を用いて水蒸気改質して燃料ガスを生成する改質部、改質部で生成された燃料ガスを用いて発電する複数の燃料電池セルを有するセルスタック、及び、セルスタックから排出されるオフガスを燃焼する燃焼部などが設けられている。
【0003】
このような燃料電池装置では、気化部で水蒸気の発生量が急激に増加する突沸が発生することがある。そして、その圧力上昇がセルスタックにまで伝わると、セルスタックの構成部材に悪影響を与える可能性がある。
【0004】
特許文献1(特開2017-199537号公報)には、気化部(蒸発器200)で発生する突沸への対応が考慮されている。例えば、気化部において水が突然沸騰するような突沸が発生した場合、一時的に水蒸気の発生量が増加し、その水蒸気がそのまま改質部に供給されてしまうと、改質部では水蒸気と原燃料との間における量のバランスが崩れてしまうという問題が記載されている。
【0005】
特許文献1に記載の発明では、水位調整部(300)が気化部(蒸発器200)と連結して設けられ、気化部が備える貯水部における水蒸気の圧力上昇に伴って、水位調整部が貯水部の水位を低下させる機能を有している。そして、貯水部の水位が下がると、気化部からの蒸発量が少なくなる構成になっている。つまり、突沸が発生して貯水部の水蒸気の圧力が高まると、貯水部の水位が下がることで水蒸気の蒸発量が抑制されることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2017-199537号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載の燃料電池装置では、気化部(蒸発器200)及び水位調整部(300)の構成が複雑になるという問題がある。
【0008】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、気化部での突沸が発生してもセルスタックでの悪影響が抑制される燃料電池装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための本発明に係る燃料電池装置の特徴構成は、原燃料を供給する原燃料供給器と、空気を供給する空気供給器と、改質用水を供給する改質用水供給器と、前記改質用水供給器から供給される前記改質用水を気化させる気化部と、前記原燃料供給器から供給される前記原燃料を前記気化部から供給される水蒸気を用いて水蒸気改質して燃料ガスを生成する改質部と、前記改質部で生成された前記燃料ガス及び前記空気供給器から供給される前記空気を用いて発電するセルスタックと、前記改質部で生成された前記燃料ガスが前記セルスタックに向けて流れる燃料ガス流路と、前記セルスタックから排出されるオフガスを燃焼する燃焼部と、前記セルスタックから前記燃焼部へ供給される前記オフガスが流れるオフガス配管と、制御部とを備える燃料電池装置であって、
前記燃料ガス流路の途中の分岐部から分岐して前記オフガス配管の途中の合流部に合流するバイパス路と、
前記気化部で水の突沸状態が発生している場合、前記バイパス路をガスが通流する通流状態にさせる圧力調整機構とを備える点にある。
【0010】
上記特徴構成によれば、圧力調整機構により、気化部で水の突沸状態が発生している場合には、燃料ガス流路を流れるガスの少なくとも一部がバイパス路を介して、即ち、セルスタックを迂回してオフガス配管へ流れる。つまり、気化部で水の突沸状態が発生して、燃料ガス流路の圧力が非常に高くなったとしても、その高圧のガスの全てがセルスタックに流入することを回避できる。
従って、気化部での突沸が発生してもセルスタックでの悪影響が抑制される燃料電池装置を提供できる。
(【0011】以降は省略されています)

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