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公開番号2024136807
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-04
出願番号2023048062
出願日2023-03-24
発明の名称等速自在継手用ブーツの取付構造
出願人NTN株式会社
代理人個人,個人
主分類F16D 3/84 20060101AFI20240927BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】ブーツバンドを締め付けることで等速自在継手用ブーツの固定部をその取付対象のブーツ被固定部に対して取付固定してなるブーツ取付構造において、ブーツバンドの締付性及びシール性を高める。
【解決手段】ブーツ20の大径円筒部21(固定部A)内周に設けた環状凸部26を外側継手部材2のカップ部6(ブーツ被固定部B)外周に設けた第1環状溝8に嵌合した状態で大径円筒部21をブーツバンド24で締め付けることにより、大径円筒部21をカップ部6に取付固定するにあたり、第1環状溝8の軸方向一方側及び他方側の少なくとも一方に配置される第2環状溝9をカップ部6(ブーツ被固定部B)の外周に設ける。この第2環状溝9の全体は、ブーツバンド24のバンド幅の範囲内に配置する。大径円筒部21をブーツバンド24で締め付けていない状態における環状凸部26の軸方向幅をW、第1環状溝8の溝幅をW1、第2環状溝9の溝幅をW2としたとき、W2<W<W1とする。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
弾性材料で筒状に形成された等速自在継手用ブーツの固定部内周に設けた環状凸部を前記等速自在継手用ブーツの取付対象のブーツ被固定部外周に設けた第1環状溝に嵌合した状態で前記固定部をブーツバンドで締め付けることにより、前記固定部を前記ブーツ被固定部に取付固定してなる等速自在継手用ブーツの取付構造において、
前記ブーツ被固定部の外周に、前記第1環状溝の軸方向一方側及び他方側の少なくとも一方に配置された第2環状溝が設けられ、この第2環状溝の全体が、前記ブーツバンドのバンド幅の範囲内に配置され、
前記固定部を前記ブーツバンドで締め付けていない状態における前記環状凸部の軸方向幅をW、前記第1環状溝の溝幅をW1、前記第2環状溝の溝幅をW2としたとき、W2<W<W1であることを特徴とする等速自在継手用ブーツの取付構造。
続きを表示(約 390 文字)【請求項2】
前記環状凸部を前記第1環状溝の溝底に対して非接触とし、前記固定部を前記第2環状溝の溝底に対して非接触とした請求項1に記載の等速自在継手用ブーツの取付構造。
【請求項3】
前記ブーツ被固定部が、等速自在継手の外側継手部材に設けられている請求項1又は2に記載の等速自在継手用ブーツの取付構造。
【請求項4】
前記外側継手部材は、内周面に軸方向に延びる複数のトラック溝が形成された有底筒状又は有底椀状のカップ部を有し、該カップ部のうち、継手中心よりも開口側にシフトした位置に前記ブーツ被固定部が設けられている請求項3に記載の等速自在継手用ブーツの取付構造。
【請求項5】
前記ブーツ被固定部が、等速自在継手の内側継手部材とトルク伝達可能に連結された軸部材に設けられている請求項1又は2に記載の等速自在継手用ブーツの取付構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴムや樹脂等の弾性材料で形成され、等速自在継手のシール部材として用いられる筒状のブーツ(等速自在継手用ブーツ)の取付構造に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
周知のように、車台上にエンジンや電動モータなどの駆動源を搭載した自動車は、駆動源の出力を駆動車輪に伝達するための動力伝達装置を備える。この種の動力伝達装置としては、例えば、自動車の車幅方向に離間して配置される固定式等速自在継手及び摺動式等速自在継手と、上記2つの等速自在継手の内側継手部材同士をトルク伝達可能に連結する軸部材とを備えたドライブシャフトがある。
【0003】
上記のドライブシャフトにおいて、軸部材と固定式等速自在継手の外側継手部材との間、及び軸部材と摺動式等速自在継手の外側継手部材との間には、ゴムや樹脂等の弾性材料で形成された筒状のブーツ(等速自在継手用ブーツ)がそれぞれ設けられる。ブーツの軸方向一方側及び他方側の端部には円筒状の固定部がそれぞれ設けられており、これら固定部は、ブーツバンドと称される金属製の帯状部材で締め付けられることにより、ブーツの取付対象部材である外側継手部材及び軸部材のそれぞれに設けられたブーツ被固定部に取付固定される。これにより、継手内部に充填された潤滑剤の外部漏洩や継手内部への異物侵入が防止される。
【0004】
下記の特許文献1には、図6(a)(b)に示すように、外側継手部材100のブーツ被固定部101外周に設けた環状溝102にブーツ110の固定部111内周に設けた環状の凸部112を嵌合させた状態で、上記固定部111をブーツバンド120で締め付けてなるブーツの取付構造において、ブーツ被固定部101に、上記の環状溝102と、環状溝102から離れるにつれて漸次縮径したテーパ部103とを軸方向に並べて設け、軸方向に対する上記テーパ部103の傾斜角αを1~5°の鋭角に設定する、という技術手段が記載されている。この場合、ブーツ110の固定部111をブーツバンド120で締め付けると、テーパ部103のうち環状溝102側の端部104が固定部111の内周面に食い込む[図6(b)参照]。これにより、固定部111(ブーツ110)の抜け止め強度及びシール性を高めることができる、としている。
【0005】
ここで、ブーツバンド120としては、例えば、図7(a)(b)に示すワンタッチバンド、図8(a)(b)に示すオメガバンド、あるいは図9(a)(b)に示すロープロファイルバンドなどが広く使用されている。ワンタッチバンドとは、レバー部材122をバンド本体121に沿って倒す(折り曲げる)ことにより環状のバンド本体121を縮径させた後、重ね合わせたレバー部材122とバンド本体121とを止め具123にて固定することにより締付力が発生するバンドであり、オメガバンドとは、円環状に丸められた状態のバンド本体124のクランプ部125をオメガ(Ω)形状に加締めることにより締付力が発生するバンドであり、ロープロファイルバンドとは、バンド本体126の一端127をバンド本体126の外周に設けたフック部128に引っ掛けて係止することにより締付力が発生するバンドである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第3977975号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図6に示した従来のブーツ取付構造においては、外側継手部材100のブーツ被固定部101に設けたテーパ部103全面に対してブーツ110の固定部111の内周面が接触するようになっていることから、ブーツ110の固定部111とブーツ被固定部101との接触面積が大きく、固定部111をブーツバンド120で締め付けても固定部111の肉が潰れにくい。そのため、特に図7に示すワンタッチバンドや図9に示すロープロファイルバンドのように、ブーツバンド120とブーツ110の固定部111との締め代で締付力を制御(管理)するタイプのブーツバンド120を使用する場合、ブーツ被固定部101の外径、ブーツ110の固定部111の内径及び外径、並びにブーツバンド120の内径によっては、ブーツ110の固定部111をブーツバンド120で確実に締め付けることができない可能性がある。一方、ブーツバンド120を確実に締め付け可能にするには、ブーツ110の固定部111に対するブーツバンド120の締め代を小さくする必要があることから、シール性能の低下を招くおそれがある。
【0008】
このため、従来のブーツ取付構造において、ブーツバンド120の締付性及びシール性の双方を高めようとすると、径方向に重ねて配置されてブーツ取付構造の形成に関与する外側継手部材100のブーツ被固定部101、ブーツ110の固定部111及びブーツバンド120の寸法の公差範囲を狭める必要が生じるため、コストアップを招く。このような問題は、外側継手部材100のブーツ被固定部101に対してブーツ110の固定部111を取付固定する場合のみならず、軸部材のブーツ被固定部に対してブーツ110の固定部を取付固定する場合にも同様に生じ得る。
【0009】
そこで、本発明は、ブーツバンドを締め付けることでブーツの固定部をその取付対象部材のブーツ被固定部に対して取付固定してなるブーツの取付構造において、この取付構造の形成に関与する部材・部位の寸法の公差範囲を狭めることなく、ブーツバンドの締付性及びシール性を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するために創案された本発明は、弾性材料で筒状に形成された等速自在継手用ブーツの固定部内周に設けた環状凸部を上記等速自在継手用ブーツの取付対象のブーツ被固定部外周に設けた第1環状溝に嵌合した状態で上記固定部をブーツバンドで締め付けることにより、上記固定部を上記ブーツ被固定部に取付固定してなる等速自在継手用ブーツの取付構造において、
上記ブーツ被固定部の外周に、上記第1環状溝の軸方向一方側及び他方側の少なくとも一方に配置された第2環状溝が設けられ、この第2環状溝の全体が、ブーツバンドのバンド幅の範囲内に配置され、
上記固定部をブーツバンドで締め付けていない状態における環状凸部の軸方向幅をW、第1環状溝の溝幅をW1、第2環状溝の溝幅をW2としたとき、W2<W<W1の関係式を満たすことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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