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公開番号
2024136002
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-04
出願番号
2023046947
出願日
2023-03-23
発明の名称
篩分装置および供給方法
出願人
味の素株式会社
代理人
弁理士法人秀和特許事務所
主分類
B07B
1/28 20060101AFI20240927BHJP(固体相互の分離;仕分け)
要約
【課題】篩分装置に関し、篩網に供給される粉体量を一定の範囲に制御することが可能な技術の提供をする。
【解決手段】篩分装置は、造粒後の粉体を篩い分ける篩網が張設された篩枠と、篩枠の上部を覆う蓋体であって、上面に造粒後の粉体が投入される投入口が開口する蓋体と、篩枠内の、蓋体と篩網との間の空間に篩枠とともに振動可能に設けられ、底面部と底面部に連なる壁面部とを有する容器体と、一端が造粒後の粉体を貯留する貯留槽の排出口に接続され、貯留槽の排出口から投入口を通じて蓋体と篩網との間の空間に延伸し、他端に容器体の底面部の中央上方側に対向して開口する開口端を有する配管部と、を備え、容器体の底面部によって、貯留槽から篩網に排出される粉体の流量が制限される。
【選択図】図7
特許請求の範囲
【請求項1】
造粒後の粉体を篩い分ける篩網が張設された篩枠と、
前記篩枠の上部を覆う蓋体であって、上面に前記造粒後の粉体が投入される投入口が開口する蓋体と、
前記篩枠内の、前記蓋体と前記篩網との間の空間に前記篩枠とともに振動可能に設けられ、底面部と前記底面部に連なる壁面部とを有する容器体と、
一端が前記造粒後の粉体を貯留する貯留槽の排出口に接続され、前記貯留槽の排出口から前記投入口を通じて前記蓋体と前記篩網との間の空間に延伸し、他端に前記容器体の底面部の中央上方側に対向して開口する開口端を有する配管部と、を備え、
前記容器体の底面部によって、前記貯留槽から前記篩網に排出される粉体の流量が制限される、
篩分装置。
続きを表示(約 860 文字)
【請求項2】
前記配管部の開口端は前記容器体の底面部から離間するとともに、前記配管部の開口端と前記底面部との間に形成される粉体群によって、前記貯留槽から前記篩網に排出される粉体の流量が制限される、請求項1に記載の篩分装置。
【請求項3】
前記容器体の壁面部には、前記配管部の開口端と前記底面部との間の離間距離に対応して形成された前記粉体群の安息角で規定される高さから所定範囲となる高さの間隙が前記底面部との間に設けられる、請求項1または2に記載の篩分装置。
【請求項4】
前記容器体の壁面部には、前記配管部の開口端と前記底面部との間に堆積する前記粉体群の斜面で規定される高さから所定範囲となる高さの間隙が前記底面部との間に設けられる、請求項1または2に記載の篩分装置。
【請求項5】
前記配管部の開口端と前記容器体の底面部との間の離間距離が20mmである場合には、前記容器体の壁面部に形成される間隙の高さは2mmから8mmである、請求項1または2に記載の篩分装置。
【請求項6】
前記配管部は、可撓性を有する弾性部材で構成される、請求項1または2に記載の篩分装置。
【請求項7】
前記容器体は、逆円錐台状である、請求項1または2に記載の篩分装置。
【請求項8】
前記容器体の壁面部には、対向する位置に造粒後の粉体に含まれる前記粉体の塊を排出する一対の排出穴が形成される、請求項1または2に記載の篩分装置。
【請求項9】
前記排出穴の径の大きさは、前記粉体の塊の最大径に対して5mmから10mmを加えた大きさである、請求項8に記載の篩分装置。
【請求項10】
前記容器体の壁面部に形成される間隙は、前記篩枠の振動によって篩網を通過しない粉体が排出される、不通過物の排出口側の壁面領域以外の壁面領域に形成される、請求項3に記載の篩分装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉体の分級および選別に用いられる篩分装置および供給方法に関する。
続きを表示(約 3,600 文字)
【背景技術】
【0002】
従来から、篩網の振動により、篩網上に供給された粉体を当該篩網を通過する粉体と通過しない粉体とに篩い分けるように構成された篩分装置が知られている(特許文献1参照)。篩分装置により、造粒機等で造粒された粉体は、篩網を通過する粒径の粉体と篩網を通過しない粒径の粉体とに選別される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014-54584号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、造粒後の粉体を貯留する貯留槽を介して、造粒機等で造粒された粉体が篩分装置に供給される場合がある。このような場合では、例えば、貯留槽と篩分装置とを接続する配管経路に設けられたバタフライ弁等を通じて、篩分装置に供給される粉体量が一定範囲の量になるように調整される。しかしながら、バタフライ弁等を通じて貯留槽から篩分装置に供給される粉体量を調整する場合には、開度が大きいときには過剰供給が発生し、開度が小さいときには閉塞が生じるという課題があった。造粒後の粉体を篩い分ける処理の効率からは、篩分装置の篩網に供給される粉体の過剰供給を制限できることが好ましい。本発明は、篩分装置に関し、篩網に供給される粉体量を一定の範囲に制御することが可能な技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは鋭意に検討を行い、次の構成を採用することで篩分装置が上記課題を解決することを見出した。すなわち、一実施形態に係る篩分装置は、蓋体と篩網との間の篩枠内の空間に、篩枠とともに振動可能に設けられ、底面部と前記底面部に連なる壁面部とを有する桶状に形成された容器体を配置する。また、一端が造粒後の粉体を貯留する貯留槽の排出口に接続され、蓋体と篩網との間の空間に延伸し、他端に容器体の底面部の中央上方側に対向して開口する開口端を有する配管部を設ける。そして容器体の底面によって、貯留槽から篩網に排出される粉体の流量を制限する。
【0006】
より詳細な構成は、以下の通りである。
[1]
造粒後の粉体を篩い分ける篩網が張設された篩枠と、
前記篩枠の上部を覆う蓋体であって、上面に前記造粒後の粉体が投入される投入口が開口する蓋体と、
前記篩枠内の、前記蓋体と前記篩網との間の空間に前記篩枠とともに振動可能に設けられ、底面部と前記底面部に連なる壁面部とを有する容器体と、
一端が前記造粒後の粉体を貯留する貯留槽の排出口に接続され、前記貯留槽の排出口から前記投入口を通じて前記蓋体と前記篩網との間の空間に延伸し、他端に前記容器体の底面部の中央上方側に対向して開口する開口端を有する配管部と、を備え、
前記容器体の底面部によって、前記貯留槽から前記篩網に排出される粉体の流量が制限される、
篩分装置。
[2]
前記配管部の開口端は前記容器体の底面部から離間するとともに、前記配管部の開口端と前記底面部との間に形成される粉体群によって、前記貯留槽から前記容器体に排出される粉体の流量が制限される、[1]に記載の篩分装置。
[3]
前記容器体の壁面部には、前記配管部の開口端と前記底面部との間の離間距離に対応して形成された前記粉体群の安息角で規定される高さから所定範囲となる高さの間隙が前記底面部との間に設けられる、[1]または[2]に記載の篩分装置。
[4]
前記容器体の壁面部には、前記配管部の開口端と前記底面部との間に堆積する前記粉体群の斜面で規定される高さから所定範囲となる高さの間隙が前記底面部との間に設けられる、[1]または[2]に記載の篩分装置。
[5]
前記配管部の開口端と前記容器体の底面部との間の離間距離が20mmである場合には、前記容器体の壁面部に形成される間隙の高さは2mmから8mmである、[1]または[2]に記載の篩分装置。
[6]
前記配管部は、可撓性を有する弾性部材で構成される、[1]または[2]に記載の篩分装置。
[7]
前記容器体は、逆円錐台状である、[1]または[2]に記載の篩分装置。
[8]
前記容器体の壁面部には、対向する位置に造粒後の粉体に含まれる前記粉体の塊を排出する一対の排出穴が形成される、[1]または[2]に記載の篩分装置。
[9]
前記排出穴の径の大きさは、前記粉体の塊の最大径に対して5mmから10mmを加えた大きさである、[8]に記載の篩分装置。
[10]
前記容器体の壁面部に形成される間隙は、前記篩枠の振動によって篩網を通過しない粉体が排出される不通過物の排出口側の壁面領域以外の壁面領域に形成される、[3]に記載の篩分装置。
[11]
前記容器体の壁面部に形成される間隙は、前記容器体の補強部材が接合された壁面領域をさらに除いて形成される、[10]に記載の篩分装置。
[12]
篩分装置への供給方法であって、
篩分装置は、
造粒後の粉体を篩い分ける篩網が張設された篩枠と、
前記篩枠の上部を覆う蓋体であって、上面に前記造粒後の粉体が投入される投入口が開口する蓋体と、
前記篩枠内の、前記蓋体と前記篩網との間の空間に前記篩枠とともに振動可能に設けられ、底面部と前記底面部に連なる壁面部とを有する容器体と、
一端が前記造粒後の粉体を貯留する貯留槽の排出口に接続され、前記貯留槽の排出口から前記投入口を通じて前記蓋体と前記篩網との間の空間に延伸し、他端に前記容器体の底面部の中央上方側に対向して開口する開口端を有する配管部と、を備え、
前記容器体の底面部によって、前記貯留槽から前記篩網に排出される粉体の流量が制限される、供給方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、篩分装置に関し、篩網に供給される粉体量を一定の範囲に制御するこ
とが可能な技術が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、比較例に係る篩分装置の概略構成を説明する斜視図である。
図2は、貯留槽から篩分装置に投入される粉体量の変動を説明する図である。
図3は、実施例1に係る篩分装置の定量供給を説明する図である。
図4は、実施例1における粉体の定量供給の評価結果を説明する図である。
図5は、実施例2に係る篩分装置1の構成を説明する図である。
図6は、実施例2に係る篩分装置の緩衝容器体の構成の一例を示す図である。
図7は、実施例2に係る篩分装置の定量供給を説明する図である。
図8は、実施例2に係る篩分装置への粉体の供給量の推移を説明する図である。
図9は、実施例2における粉体の定量供給の評価結果を説明する図である。
図10は、実施例3に係る篩分装置の緩衝容器体の構成の一例を示す図である。
図11は、実施例3における粉体の定量供給の評価結果を説明する図である。
図12は、実施形態に係る緩衝容器体の、間隙の隙間高さに関する粉体の定量供給の評価結果を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、発明を実施するための一の形態(以下、一実施形態、実施形態ともいう)に係る篩分装置を説明する。以下の実施形態の構成は例示であり、本篩分装置は実施形態の構成には限定されない。また、本実施形態に開示される構成部品の寸法、材質、形状、相対配置などは、特に記載がない限り発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0010】
(比較例)
先ず、図1を用いて比較例に係る篩分装置を説明する。図1は、比較例に係る篩分装置301の構成を説明する斜視図である。図1に示されるように、篩分装置301は、円筒形状の上部篩枠2aおよび下部篩枠2bから構成される篩枠2を有し、上部篩枠2aと下部篩枠2bとは篩網を支持する支持枠2cを挟み一体的に結合されている。篩分装置301は、上部篩枠2aの上方側に上部篩枠2aの上部を覆う円錐台形状の蓋体3を有し、下部篩枠2bの下方側には、支持枠2cを挟んで一体的に結合される上部篩枠2aおよび下部篩枠2bを加振する加振部5を有している。篩分装置301の篩枠2は、スプリング7を介して架台6に弾性的に支持されるとともに、加振部5の振動により加振されるように構成されている。
(【0011】以降は省略されています)
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