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公開番号
2024134181
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-03
出願番号
2023044359
出願日
2023-03-20
発明の名称
がんの有機アニオン系輸送体機能画像診断薬
出願人
国立大学法人金沢大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
A61K
49/04 20060101AFI20240926BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】大腸がん等の早期発見を目的とした新規ながん診断薬等を提供すること。
【解決手段】放射性同位体ヨウ素で標識された2-エチル-3-(4-ヒドロキシベンゾイル)ベンゾフランまたはその薬学的に許容される塩を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
式(I)
JPEG
2024134181000004.jpg
100
108
(式中、R
1
、R
2
、R
3
、R
4
、R
6
、R
7
、R
8
およびR
9
は、同一または異なって、低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲンまたはニトロを表し、R
5
は、低級アルキルまたはヒドロキシ低級アルキルを表し、R
10
は、水素、または置換若しくは非置換の低級アルキルを表す)で表される3-ベンゾイルベンゾフラン誘導体の同位体標識化合物またはその薬学的に許容される塩を有効成分として含有する、がん診断薬。
続きを表示(約 640 文字)
【請求項2】
R
5
が低級アルキルであり、R
10
が水素である、請求項1に記載の診断薬。
【請求項3】
同位体が放射性同位体である、請求項1に記載の診断薬。
【請求項4】
放射性同位体が放射性同位体ヨウ素である、請求項3に記載の診断薬。
【請求項5】
同位体標識化合物が、放射性同位体ヨウ素で標識された2-エチル-3-(4-ヒドロキシベンゾイル)ベンゾフランである、請求項1に記載の診断薬。
【請求項6】
同位体標識化合物が、2-エチル-3-(4-ヒドロキシベンゾイル)ベンゾフランの構造中のヒドロキシ部分以外における1つの水素原子が放射性同位体ヨウ素で標識された化合物である、請求項5に記載の診断薬。
【請求項7】
放射性同位体ヨウ素が
125
Iである、請求項6に記載の診断薬。
【請求項8】
がんが有機アニオントランスポーター(OAT)1(OAT1)を発現するがんである、請求項1~7のいずれか一項に記載の診断薬。
【請求項9】
がんが大腸がんまたは肺腺がんである、請求項1~7のいずれか一項に記載の診断薬。
【請求項10】
放射性同位体ヨウ素で標識された2-エチル-3-(4-ヒドロキシベンゾイル)ベンゾフランまたはその薬学的に許容される塩。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、がん診断薬等に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
日本での死因の第1位は悪性新生物(がん)であり、その中で、大腸がんは症状が現れてからではなく、そのはるか前に早期発見することが重要である。大腸がんの早期発見手段としては、便潜血検査を用いた大腸がん検診が主流であるが、便潜血検査では偽陰性となることもあり、大腸がんの早期発見を目的とした新規診断薬の開発は急務である。
【0003】
例えば、陽電子放射断層撮影(Positron Emission Tomography(PET))による画像診断用の診断薬として、[メチル-
11
C]メチオニン(Met)、[
18
F]フルオロデオキシグルコース(FDG)、2-アミノ-[3-
11
C]イソ酪酸等が知られており(特許文献1)、Met、FDG等は、臨床用腫瘍核医学画像診断薬としても使用されている(非特許文献1)。
【0004】
2-エチル-3-(4-ヒドロキシベンゾイル)ベンゾフラン(ベンザロン)は、かつて血管障害治療薬として販売されていたが、服用患者において劇症肝炎が発現したことにより販売中止となった。一方で、近年の研究ではベンザロンが大腸がんの治療に利用できるという報告がある。非特許文献2では、大腸がんに取り込まれたベンザロンが、複数のがんにおいて腫瘍形成および進行に関与しているeyes absent homologs and sine oculis homeobox homologs(EYA-SIX)を破壊することを確認している。
【0005】
また、ベンザロン誘導体でもある3-(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシベンゾイル)-2-エチルベンゾフラン(ベンズブロマロン)は、有機アニオントランスポーター(OAT)として知られている(非特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2012-246255号公報
【非特許文献】
【0007】
Ji Hoon Jung, Byeong Cheol Ahn, “Current Radiopharmaceuticals for Positron Emission Tomography of Brain Tumors”, Brain Tumor Res Treat, 2018 Oct; 6(2): 47-53
Yang C, Liu H., “Both a hypoxia-inducible EYA3 and a histone acetyltransferase p300 function as coactivators of SIX5 to mediate tumorigenesis and cancer progression”, Ann Transl Med, 2022 July; 10(13): 752
Tan HL, Tang LWT, Chin SY, et al., “Investigation of the arcane inhibition of human organic anion transporter 3 by benzofuran antiarrhythmic agents”, Drug Metab Pharmacokinet, 2021 June; 38: 100390
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、大腸がん等の早期発見等を目的とした新規ながん診断薬等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題に対して鋭意検討した結果、2-エチル-3-(4-ヒドロキシベンゾイル)ベンゾフランを用いることにより、大腸がんおよび肺腺がんを簡便に診断し得ることを見出し、かかる知見に基づいてさらに研究を進めることによって、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
【0010】
[1] 式(I)
(【0011】以降は省略されています)
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