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公開番号
2025017191
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-05
出願番号
2023120148
出願日
2023-07-24
発明の名称
FOXO阻害剤、及び医薬組成物
出願人
国立大学法人金沢大学
,
学校法人順天堂
代理人
弁理士法人平木国際特許事務所
主分類
A61K
31/787 20060101AFI20250129BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】vivoでも高い薬効を示す新規なFOXO阻害剤、及びそれを用いた急性骨髄性白血病の治療薬を提供することを目的とする。
【解決手段】FOXO結合配列に結合するピロール-イミダゾールポリアミド及びアルキル化剤の複合体を含むFOXO阻害剤である。このFOXO阻害剤は、急性骨髄性白血病(AML)を予防又は治療するための医薬組成物として用いることができる。
【選択図】図9
特許請求の範囲
【請求項1】
FOXO結合配列に結合するピロール-イミダゾールポリアミド構造を有するポリマーを含むFOXO阻害剤。
続きを表示(約 560 文字)
【請求項2】
前記ポリマーが、ピロール-イミダゾールポリアミド及びアルキル化剤の複合体である請求項1に記載のFOXO阻害剤。
【請求項3】
前記アルキル化剤が、クロラムブシルである請求項2に記載のFOXO阻害剤。
【請求項4】
前記ポリマーが、下記構造を有する請求項3に記載のFOXO阻害剤。
TIFF
2025017191000011.tif
72
166
【請求項5】
前記FOXO結合配列が、
(1)5'-TGTTTAC-3'
(2)5'-TGTTTAG-3'
(3)5'-TGTTTTC-3'
(4)5'-TGTTTTG-3'
(5)5'-TATTTAC-3'
(6)5'-TATTTAG-3'
(7)5'-TATTTTC-3'又は
(8)5'-TATTTTG-3'
を含む請求項1に記載のFOXO阻害剤。
【請求項6】
TRIB1の発現を抑制する請求項1に記載のFOXO阻害剤。
【請求項7】
急性骨髄性白血病(AML)を予防又は治療するための医薬組成物であって、請求項1に記載のFOXO阻害剤を含む医薬組成物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、FOXO阻害剤、及びそれを用いた医薬組成物に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
急性骨髄性白血病(acute myeloid leukemia;AML)は、日本における発症率が人口10万人当たり約2~3人とされ、発症数は年齢が高くなるにつれて増加し、好発年齢は60歳代である。急性骨髄性白血病では、長期生存率は5割を下回っている。
【0003】
AMLは、造血幹・前駆細胞から生じる悪性腫瘍であり、骨髄球細胞の分化ブロックとそれに伴う異常増殖を特徴とする。そのため、分化ブロックの解除がAMLの有効な治療戦略として注目されてきた。
【0004】
分化ブロックのキーファクターとして、転写因子FOXOタンパク質が注目されている。FOXOは、FOXO1、3、6から構成され、特に、FOXO1及び3がAMLにおける骨髄球細胞の未分化維持に重要であるとされている。一般的に、転写因子の直接の阻害剤の開発は難しいとされているが、FOXOに直接結合して阻害作用を発揮する分子として、AS1842856(5-アミノ-7-(シクロヘキシルアミノ)-1-エチル-6-フルオロ-4-オキソ-1,4-ジヒドロキノリン-3-カルボン酸)が同定されている(非特許文献1)。
【0005】
実際に、AS1842856の薬効を評価したところ、AS1842856は分化マーカーであるCD11b陽性細胞を増加させ、分化を誘導した。したがって、AS1842856は有望な分化誘導剤となることが示唆された。しかし、このFOXO阻害剤は、vivoでの有効性が低いという課題がある。そのため、AMLの治療薬として用いることができる、新たなFOXO阻害剤の開発が望まれる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
T. Nagashima, et al., Mol Pharmacol., 2010 Nov;7 8(5): 961-70
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで本発明は、vivoでも高い薬効を示す新規なFOXO阻害剤、及びそれを用いた急性骨髄性白血病の治療薬を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明者らは、FOXO阻害剤の候補分子として、DNA結合分子であるピロール-イミダゾールポリアミド(PIP)に着目した。PIPは、ピロールとイミダゾールがペプチド結合したヘアピンペプチドの一種であり、PIはCG、PPはAT又はTAを認識する。したがって、ピロールとイミダゾールの並び順を調整することで特定のDNA配列に結合するPIPを作製することができる。PIPはエンハンサーに結合すると、シスエレメントと転写因子との結合を阻害し、遺伝子発現を抑制する。また、PIPにアルキル化剤を結合させると、PIPの標的配列がアルキル化され、不可逆的にPIPが標的配列と結合し、さらに強力に標的遺伝子の発現を抑制することが知られている。さらに、転写因子Runx1の結合配列を標的としたPIPはin vivoで抗がん作用を示し、PIPはvivoでも薬効を示す分子であることが判明している(J Clin Invest. 2017; 127(7): 2815-2828)。したがって、FOXO配列を標的とするPIPはvivoで有効なFOXO阻害剤となる可能性がある。
【0009】
本発明者らは、鋭意研究を行った結果、FOXO配列を標的とするPIPが、実際にvivoでFOXOの機能を阻害し、AMLの治療薬として有用であることを見出し、発明を完成した。すなわち、本発明の要旨は以下のとおりである。
[1]FOXO結合配列に結合するピロール-イミダゾールポリアミド構造を有するポリマーを含むFOXO阻害剤。
[2]前記ポリマーが、ピロール-イミダゾールポリアミド及びアルキル化剤の複合体である上記[1]に記載のFOXO阻害剤。
[3]前記アルキル化剤が、クロラムブシルである上記[2]に記載のFOXO阻害剤。
[4]前記ポリマーが、下記構造を有する上記[3]に記載のFOXO阻害剤。
TIFF
2025017191000002.tif
69
162
[5]前記FOXO結合配列が、
(1)5'-TGTTTAC-3'
(2)5'-TGTTTAG-3'
(3)5'-TGTTTTC-3'
(4)5'-TGTTTTG-3'
(5)5'-TATTTAC-3'
(6)5'-TATTTAG-3'
(7)5'-TATTTTC-3'又は
(8)5'-TATTTTG-3'
を含む上記[1]に記載のFOXO阻害剤。
[6]TRIB1の発現を抑制する上記[1]に記載のFOXO阻害剤。
[7]急性骨髄性白血病(AML)を予防又は治療するための医薬組成物であって、上記[1]に記載のFOXO阻害剤を含む医薬組成物。
【発明の効果】
【0010】
本発明のFOXO阻害剤は、FOXO応答エレメントへの結合することで、未分化維持因子であるTRIB1の発現を抑制し、様々なAML細胞株で分化を誘導することができる。また、このFOXO阻害剤は、高い抗腫瘍効果を有し、AMLの有効な治療薬として用いることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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