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公開番号
2024133943
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-03
出願番号
2023043974
出願日
2023-03-20
発明の名称
グルクロン酸転移酵素
出願人
公立大学法人 富山県立大学
,
第一三共株式会社
代理人
弁理士法人特許事務所サイクス
主分類
C12N
15/54 20060101AFI20240926BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】放線菌のUGT酵素を同定し、放線菌のUGT酵素の異種発現によるグルクロン酸抱合体の製造方法を提供すること。
【解決手段】下記の(a)から(c)のいずれかのアミノ酸配列を有するUDP-グルクロン酸転移酵素が提供される。(a)特定のアミノ酸配列、(b)特定のアミノ酸配列と少なくとも80%配列同一性を有するアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列を有するタンパク質がUDP-グルクロン酸転移活性を有する、アミノ酸配列、または(c)特定のアミノ酸配列において、1から複数個のアミノ酸が置換、挿入、欠失および/または付加されたアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列を有するタンパク質がUDP-グルクロン酸転移活性を有する、アミノ酸配列。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記の(a)から(c)のいずれかのアミノ酸配列を有するUDP-グルクロン酸転移酵素。
(a)配列番号22、73、75および76のいずれか一に記載のアミノ酸配列、
(b)配列番号22、73、75および76のいずれか一に記載のアミノ酸配列と少なくとも80%配列同一性を有するアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列を有するタンパク質がUDP-グルクロン酸転移活性を有する、アミノ酸配列、または
(c)配列番号22、73、75および76のいずれか一に記載のアミノ酸配列において、1から複数個のアミノ酸が置換、挿入、欠失および/または付加されたアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列を有するタンパク質がUDP-グルクロン酸転移活性を有する、アミノ酸配列。
続きを表示(約 570 文字)
【請求項2】
被抱合化合物のグルクロン酸抱合体を製造するために用いられる、請求項1に記載の酵素。
【請求項3】
N-グルクロン酸抱合体、O-アシルグルクロン酸抱合体、およびO-エーテルグルクロン酸抱合体から選択される1種または複数種を生産する、請求項1に記載の酵素。
【請求項4】
カルボキシ基、水酸基、および脂肪族または芳香族の窒素原子から選択される1種または複数種を抱合化する、請求項1に記載の酵素。
【請求項5】
請求項1に記載の酵素のアミノ酸配列をコードする核酸。
【請求項6】
請求項5に記載の核酸を含む、発現ベクター。
【請求項7】
請求項6に記載の発現ベクターで形質転換された、宿主。
【請求項8】
さらに異種UDP-グルコース脱水素酵素遺伝子および/またはUTP-グルコース-1-リン酸ウリジリル転移酵素遺伝子が導入された、請求項7に記載の宿主。
【請求項9】
請求項7または8に記載の宿主を用いるグルクロン酸転移酵素の製造方法。
【請求項10】
請求項7または8に記載の宿主を被抱合化合物とともに培養して、被抱合化合物のグルクロン酸抱合体を生成させることを含むグルクロン酸抱合体の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、放線菌由来UDP-グルクロン酸転移酵素およびそれをコードする核酸に関する。さらに、本発明は、前記酵素を用いたグルクロン酸抱合体の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
医薬品開発における代謝物評価については、2008年に米国FDAより代謝物の毒性評価に関するガイダンスが発出され、近年、ヒト代謝物評価が重要視されている。グルクロン酸抱合体については、アシルグルクロナイドなど、グルクロン酸抱合体の一部は反応性代謝物になって毒性を示すことが問題視されており、安全性評価のためにはこれらの代謝物標準品が必要となる。
【0003】
安全性評価には、動物実験が可能な程度の一定量の代謝物が必要となるが、化学合成では取得するのが困難な場合がある。例えば、グルクロン酸抱合体の場合、保護・脱保護工程が必要な化学合成では、一般的に安定的にグルクロン酸抱合体を得ることが困難であり、量的確保が課題となる。
【0004】
グルクロン酸抱合体はUDP-グルクロン酸転移酵素(UGT)の働きにより産生される。UGTは、主に肝臓小胞体に局在する膜酵素であり、生体内外の異物(薬物や環境汚染物質、食品添加物など)である脂溶性化合物にグルクロン酸を転移するグルクロン酸抱合反応を触媒する。
【0005】
微生物による異種タンパク質発現系を用いたグルクロン酸抱合体の製造方法が報告されている。特許文献1は、ヒトグルクロン酸転移酵素遺伝子を導入した酵母形質転換体を用いるグルクロン酸転移酵素の製造方法を報告する。さらに近年確立された方法ではUGTの他にUDP-グルクロン酸をつくるためのUDP-グルコース-6-デヒドロゲナーゼ遺伝子(UGDH)を酵母内で発現させることにより、酵母菌体を破砕することなく酵母菌体液に医薬品を混合して一日インキュベートするだけでグルクロン酸抱合体を製造することができ、大幅な生産性の向上およびコスト低減が可能になった(非特許文献1、特許文献2)。しかしながら、ヒト由来UGTのみを酵素源とした場合、基質特異性や産生能に限界があることから、他の生物種におけるグルクロン酸抱合能を有するUGT分子種の探索が必要であった。
【0006】
上記のほか、微生物変換によるグルクロン酸抱合体の製造方法が報告されている。特許文献3は、放線菌菌体を用いたアシルグルクロン酸抱合体の製造方法を開示する。しかし、特許文献3においては、グルクロン酸転移反応を行う、放線菌のUGT遺伝子は同定されていなかった。UGT酵素はUGTモチーフ配列をもつが、これらを指標とした探索では糖代謝、糖鎖合成に関与する酵素群が優勢となる傾向があり、低分子化合物に対するUGT酵素を同定することは困難であった。さらに、アミノ酸配列情報のみからUGT酵素とそのほかの糖転移酵素を区別することも困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第4918582号
特許第5051485号
WO2017/078137
【非特許文献】
【0008】
Ikushiroetal.,Mol.Pharmaceutics13,2274,2016.
生城真一、衣斐義一、井柳堯:UDP-グルクロン酸転移酵素:薬物代謝における最近の進歩,肝臓,42,pp.297-301(2001)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、放線菌のUGT酵素を同定し、放線菌のUGT酵素の異種発現によるグルクロン酸抱合体の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、グルクロン酸抱合活性を持つ菌株から以下の5段階の選抜を行うことで、放線菌のUGT酵素を複数同定し、これらの酵素により多様な化合物がO-、N-またはアシルグルクロン酸抱合体へ変換されることを確認し、さらに研究を進めることで本発明を完成するに至った。本発明はこの知見に基づくものである。
第一選抜:UGT motifを有するUDP-糖転移遺伝子をすべて選択(文献番号3)、
第二選抜:糖鎖合成に関与すると思われる分子種を排除、
第三選抜:糖代謝に関与すると思われる分子種を排除、
第四選抜:分子量が30,000以下、100,000以上の分子種を排除、
第五選抜:重複している分子種を排除
(【0011】以降は省略されています)
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