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公開番号
2024133274
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-01
出願番号
2024114315,2020125394
出願日
2024-07-17,2020-07-22
発明の名称
糖尿病、肥満および/または脂肪肝に対する新規診断マーカーおよび新規治療用組成物
出願人
国立大学法人群馬大学
代理人
弁理士法人秀和特許事務所
主分類
A61K
31/7028 20060101AFI20240920BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】本発明は、糖尿病、肥満および/または脂肪肝に対する新規診断マーカーおよび新規治療用組成物を提供することを課題する。
【解決手段】αMGを生体に投与することによって、生体内においても血中グルカゴン濃度が上昇することを見出し、このαMGによるグルカゴン分泌促進作用を利用して糖尿病、肥満および/または脂肪肝の診断や治療ができることを見出し、本発明に到達した。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
αMG(Methyl α-D-Glucoside)を含む、体重減少、インスリン抵抗性改善、耐糖能改
善および/または基礎代謝亢進のための剤。
続きを表示(約 98 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の剤を含む、糖尿病、肥満および/または脂肪肝を治療するための医薬組成物。
【請求項3】
持続的に投与する、請求項2に記載の医薬組成物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、糖尿病、肥満および/または脂肪肝に対する新規診断マーカーおよび新規治療用組成物に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
日本を含めた先進諸国における糖尿病患者の増加が深刻な問題となっている。これまでに、糖尿病の原因は、膵β細胞から分泌される血糖降下ホルモンであるインスリンの分泌不全やインスリンに対する抵抗性だけでなく、膵α細胞からのグルカゴン分泌過剰による内因性糖産生増加も関与することがわかっていたが、これまでにグルカゴン分泌のメカニズムは十分に解明されておらず、糖尿病の診断指標としては血糖値とインスリンの2つしかなかった。さらに、従来の糖負荷試験や食事負荷試験では、グルカゴン分泌異常を感度よく診断することが困難であった。
【0003】
膵α細胞におけるグルコースの取り込みはグルコース輸送体であるGLUT-1(glucose transporter-1)のみが担っていると考えられていた。しかし最近、本発明者らは、膵α細胞にはNa
+
と一緒にグルコースを細胞内に共輸送するSGLT-1(sodium/glucose cotransporter-1)が発現していることを発見した(非特許文献1)。また培養した膵α細胞株を用いたin vitro実験において、SGLT特異的基質であって非代謝性グルコースアナログであるαMG(Methyl α-D-Glucoside)が細胞内Ca
2+
濃度上昇を伴ってグルカゴン分泌を制御していることも併せて発見した(非特許文献1)。これらのことから、膵α細胞にはSGLT-1を介したNa
+
と基質(グルコース)の共輸送によるグルコース代謝非依存性の新たなグルカゴン分泌制御機構が存在する可能性が示唆された。しかしながら、生体内(in vivo)において膵α細胞のSGLT-1が内因性グルカゴン分泌に影響しているかは不明であった。
【0004】
また、現在の糖尿病薬は効果が限定的であり、治療不十分例が多数存在する。また、肥満症や脂肪肝については有効で安全な治療薬は未だ開発されておらず、食事療法に頼っているのが現状である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
Suga et al. Mol Metab., 19:1-12, 2019
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、糖尿病、肥満および/または脂肪肝に対する新規診断マーカーおよび新規治療用組成物を提供することを課題する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、αMGを生体に投与することによって、生体内においても血中グルカゴン濃度が上昇することを見出し、このαMGによるグルカゴン分泌促進作用を利用して糖尿病、肥満および/または脂肪肝の診断や治療ができることを見出し、本発明に到達した。
【0008】
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]αMG(Methyl α-D-Glucoside)を投与された生体に由来する検体中のグルカゴン
の量を測定することを含む、糖尿病、肥満および/または脂肪肝の診断のためのデータ取
得方法。
[2]前記検体が、血漿または血清である、[1]に記載の方法。
[3]前記測定が、酵素免疫測定法(EIA法)による測定である、[1]または[2]に
記載の方法。
[4]前記診断が、αMGを投与された生体に由来する検体中のグルカゴンの量が基準値よりも多い、又はαMGを投与された生体に由来する検体中のグルカゴンの量が、αMGを投与された健常者に由来する検体中のグルカゴンの量よりも多い場合に、糖尿病、肥満および/または脂肪肝であるという基準に基づく、[1]~[3]のいずれかに記載の方法。
[5]糖尿病、肥満および/または脂肪肝の診断用キットであって、αMG(Methyl α-D-Glucoside)を投与された生体に由来する検体中のグルカゴンの量を測定する試薬を含む
、キット。
[6]前記試薬が、抗グルカゴン抗体を含む、[5]に記載のキット。
[7]αMG(Methyl α-D-Glucoside)を含む、体重減少、インスリン抵抗性改善、耐糖
能改善および/または基礎代謝亢進のための剤。
[8][7]に記載の剤を含む、糖尿病、肥満および/または脂肪肝を治療するための医薬組成物。
[9]持続的に投与する、[8]に記載の医薬組成物。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、SGLT特異的基質であるαMGによるグルカゴン分泌促進作用を利用して、糖尿病、肥満および/または脂肪肝に対する新規診断マーカーおよび新規治療用組成物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
普通食飼育マウスにおける、αMG投与後の血中グルカゴン濃度を測定した結果を示す。陰性対照としてPBS投与後の結果を示し、またαMG及びSGLT阻害剤(Phlorizin)を投与した結果を示す。
高脂肪高ショ糖食飼育マウスにおける、αMG投与後の血中グルカゴン濃度(左図)、血糖値(中図)、肝糖新生(右図)を測定した結果を示す。いずれも陰性対照としてPBSを投与した。また、血中グルカゴン濃度および血糖値の測定においては、αMGを低濃度または高濃度で投与した。
高脂肪高ショ糖食飼育マウスにおける、αMGの持続投与による、体重および食餌量の測定結果(左上図)、随時血糖値の測定結果(左下図)、インスリン抵抗性および耐糖能の指標とするための空腹時血糖値および食後血糖値の測定結果(右上図)、および脂肪肝の指標とするための肝臓のH&E染色結果の写真図を示す。いずれも陰性対照としてPBSを投与した。
高脂肪高ショ糖食飼育マウスにおける、αMGの持続投与による、呼吸商(上図)およびエネルギー消費量(下図)の測定結果図を示す。いずれも陰性対照としてPBSを投与した。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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