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公開番号2024147900
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-17
出願番号2023060630
出願日2023-04-04
発明の名称微生物燃料電池
出願人西松建設株式会社,国立大学法人群馬大学
代理人個人,個人
主分類H01M 8/04 20160101AFI20241009BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】二酸化炭素の排出を抑えた発電を行うことができる微生物燃料電池を実現する。
【解決手段】微生物燃料電池100において、第1の微生物が有機物を分解して産生された電子をアノード電極11が受け取り、第1のカソード電極12においてアノード電極11からの電子により酸素を還元することによる発電に伴いキャパシタ50に電荷を蓄える(蓄電)ことと、キャパシタ50からの電荷の放出(放電)によって、アノード電極11からの電子を第2のカソード電極22において第2の微生物が受け取り、二酸化炭素を還元して炭化水素を生成することできる。つまり、第2のカソード電極22側で二酸化炭素を炭化水素に還元することで二酸化炭素の排出を抑えることができる。特にこの微生物燃料電池100であれば、キャパシタ50における蓄電状態と放電状態を適正に切り替えることで、二酸化炭素を還元して炭化水素(メタン)を好適に生成することができる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
有機物を含む水が貯留されている第1の槽と、
前記第1の槽に配置されたアノード電極と、
キャパシタを介して前記アノード電極と電気的に接続される、前記第1の槽に配置された第1のカソード電極と、
二酸化炭素を含む水が貯留され、所定の隔膜を介して前記第1の槽と隣接している第2の槽と、
前記キャパシタを介して前記アノード電極と電気的に接続される、前記第2の槽に配置された第2のカソード電極と、
を備えた微生物燃料電池であって、
前記アノード電極には、前記有機物を分解して電子を産生する第1の微生物が付着しており、
前記第2のカソード電極には、電子を受け取って前記二酸化炭素を他の化合物に変換する第2の微生物が付着しており、
前記第1の微生物が前記有機物を分解して産生された電子を前記アノード電極が受け取り、前記第1のカソード電極において前記アノード電極からの電子により酸素を還元することによる発電に伴い前記キャパシタに電荷を蓄えることと、前記キャパシタからの電荷の放出によって、前記アノード電極からの電子を前記第2のカソード電極において前記第2の微生物が受け取り、前記二酸化炭素を還元する反応とが行われるように構成されていることを特徴とする微生物燃料電池。
続きを表示(約 470 文字)【請求項2】
前記アノード電極と前記第1のカソード電極とを電気的に接続する蓄電状態と、前記アノード電極と前記第2のカソード電極とを電気的に接続する放電状態との切り替えを行う切替手段を備え、
前記切替手段は、前記キャパシタに蓄えられている電荷の量が、第1閾値以下であるとき前記蓄電状態に切り替え、第2閾値以上であるとき前記放電状態に切り替えるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の微生物燃料電池。
【請求項3】
前記第2閾値は、0.42[V]以上0.52[V]以下の値であることを特徴とする請求項2に記載の微生物燃料電池。
【請求項4】
前記第2の槽中に二酸化炭素を供給する二酸化炭素供給手段を備えたことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の微生物燃料電池。
【請求項5】
前記第1のカソード電極は、一方の面側が前記有機物を含む水と接し、他方の面側が外気と接して配置されているエアカソードであることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の微生物燃料電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、二酸化炭素を炭化水素などに変換することで、二酸化炭素の排出を抑える微生物燃料電池に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、二酸化炭素の排出を抑えるようにした微生物燃料電池が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この微生物燃料電池は、有機物を分解して二酸化炭素とプロトンと電子とを生成する微生物を収容する第1の槽と、第1のプロトン透過膜を介して第1の槽に隣接する第2の槽と、第1の槽に配設された第1の電極と、第2の槽に配設されるとともに第1の電極と電気的に接続され水を生成する第2の電極とを備え、さらに、受光することにより水を分解する光触媒電極を備える第3の槽と、第2のプロトン透過膜を介して第3の槽に隣接し、光触媒電極と電気的に接続された対極を備える第4の槽などを備えて構成されている。
この微生物燃料電池では、所定の光線を受光した光触媒電極が光触媒の触媒作用によって水を分解して酸素とプロトンと電子を生成する反応を利用しており、光触媒電極を備える第3の槽に所定の光線を照射するようにしている。
そして、第4の槽において、第3の槽から第2のプロトン透過膜を介して供給されたプロトンが対極にて電子を受け取るとともに第1の槽から供給される二酸化炭素と反応し、その二酸化炭素が還元されて有機酸(ギ酸)を生成するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014-93200号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1の微生物燃料電池の場合、第3の槽に照射する光線として太陽光を利用するとなるとその稼働は日中に限られ、天候によっても稼働が制限されることがあるという問題があった。
また、第3の槽に所定の光線を照射するために外部エネルギー由来の光源を用いるとなると、微生物燃料電池による発電のために外部電源が必要になるという問題が生じる。
【0005】
本発明の目的は、二酸化炭素の排出を抑えた発電を行うことができる微生物燃料電池を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
有機物を含む水が貯留されている第1の槽と、
前記第1の槽に配置されたアノード電極と、
キャパシタを介して前記アノード電極と電気的に接続される、前記第1の槽に配置された第1のカソード電極と、
二酸化炭素を含む水が貯留され、所定の隔膜を介して前記第1の槽と隣接している第2の槽と、
前記キャパシタを介して前記アノード電極と電気的に接続される、前記第2の槽に配置された第2のカソード電極と、
を備えた微生物燃料電池であって、
前記アノード電極には、前記有機物を分解して電子を産生する第1の微生物が付着しており、
前記第2のカソード電極には、電子を受け取って前記二酸化炭素を他の化合物に変換する第2の微生物が付着しており、
前記第1の微生物が前記有機物を分解して産生された電子を前記アノード電極が受け取り、前記第1のカソード電極において前記アノード電極からの電子により酸素を還元することによる発電に伴い前記キャパシタに電荷を蓄えることと、前記キャパシタからの電荷の放出によって、前記アノード電極からの電子を前記第2のカソード電極において前記第2の微生物が受け取り、前記二酸化炭素を還元する反応とが行われるように構成されていることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の微生物燃料電池において、
前記アノード電極と前記第1のカソード電極とを電気的に接続する蓄電状態と、前記アノード電極と前記第2のカソード電極とを電気的に接続する放電状態との切り替えを行う切替手段を備え、
前記切替手段は、前記キャパシタに蓄えられている電荷の量(電圧)が、第1閾値以下であるとき前記蓄電状態に切り替え、第2閾値以上であるとき前記放電状態に切り替えるように構成されていることを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の微生物燃料電池において、
前記第2閾値は、0.42[V]以上0.52[V]以下の値であることを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1~3のいずれか一項に記載の微生物燃料電池において、
前記第2の槽中に二酸化炭素を供給する二酸化炭素供給手段を備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項1~3のいずれか一項に記載の微生物燃料電池において、
前記第1のカソード電極は、一方の面側が前記有機物を含む水と接し、他方の面側が外気と接して配置されているエアカソードであることを特徴とする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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