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公開番号2024132721
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-01
出願番号2023043613
出願日2023-03-17
発明の名称光源装置およびプロジェクター
出願人セイコーエプソン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G03B 21/14 20060101AFI20240920BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】平行度が高い光を射出可能な光源装置を提供する。
【解決手段】本発明の光源装置は、第1光を射出する第1発光素子と、第1発光素子から射出される第1光が入射する第1入射面と、第1入射面から入射する第1光を射出させる第1射出面と、を有する第1透過光学素子と、第1透過光学素子から射出される第1光が入射する第2入射面と、第2入射面から入射する第1光を射出させる第2射出面と、を有する第2透過光学素子と、を備える。第1透過光学素子は、第1透過光学素子に対する第1光の入射方向である第1方向に交差する第2方向に沿って延びる第1回転軸を中心として回転する。第2透過光学素子は、第1方向および第2方向のそれぞれに交差する第3方向に沿って延びる第2回転軸を中心として回転する。第1入射面と第1射出面とは互いに平行であり、第2入射面と第2射出面とは互いに平行である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1波長帯の第1光を射出する第1発光素子と、
回転可能に支持された透光性部材から構成され、前記第1発光素子から射出される前記第1光が入射する第1入射面と、前記第1入射面から入射する前記第1光を射出させる第1射出面と、を有する第1透過光学素子と、
回転可能に支持された透光性部材から構成され、前記第1透過光学素子から射出される前記第1光が入射する第2入射面と、前記第2入射面から入射する前記第1光を射出させる第2射出面と、を有する第2透過光学素子と、
を備え、
前記第1透過光学素子は、前記第1透過光学素子に対する前記第1光の入射方向である第1方向に交差する第2方向に沿って延びる第1回転軸を中心として回転し、
前記第2透過光学素子は、前記第1方向および前記第2方向のそれぞれに交差する第3方向に沿って延びる第2回転軸を中心として回転し、
前記第1入射面と前記第1射出面とは互いに平行であり、
前記第2入射面と前記第2射出面とは互いに平行である、光源装置。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記第1透過光学素子は、前記第1回転軸を中心として回転することにより、前記第1発光素子から射出される前記第1光を、第1走査方向に走査し、
前記第2透過光学素子は、前記第2回転軸を中心として回転することにより、前記第1透過光学素子から射出される前記第1光を、前記第1走査方向と交差する第2走査方向に走査し、
前記第1透過光学素子と前記第2透過光学素子とにより、前記第1光は2次元に走査される、請求項1に記載の光源装置。
【請求項3】
前記第1透過光学素子は、前記第1回転軸に交差する第1面および第2面と、前記第1面および前記第2面に接する2×m(m:2以上の自然数)個の第1側面と、を有し、
前記第1入射面および前記第1射出面は、前記2×m個の前記第1側面のうちの互いに平行な2つの前記第1側面であり、
前記第2透過光学素子は、前記第2回転軸に交差する第3面および第4面と、前記第3面および前記第4面に接する2×n(n:2以上の自然数)個の第2側面と、を有し、
前記第2入射面および前記第2射出面は、前記2×n個の前記第2側面のうちの互いに平行な2つの前記第2側面である、請求項1または請求項2に記載の光源装置。
【請求項4】
前記第1透過光学素子および前記第2透過光学素子の少なくとも一方は、石英から構成される、請求項1または請求項2に記載の光源装置。
【請求項5】
前記第1発光素子は、レーザー光を射出するレーザーダイオードである、請求項1または請求項2に記載の光源装置。
【請求項6】
前記第1波長帯とは異なる第2波長帯の第2光を射出する第2発光素子と、
前記第1波長帯および前記第2波長帯とは異なる第3波長帯の第3光を射出する第3発光素子と、
をさらに備え、
前記第1発光素子から射出される前記第1光、前記第2発光素子から射出される前記第2光、および前記第3発光素子から射出される前記第3光は、前記第1透過光学素子に入射する、請求項1または請求項2に記載の光源装置。
【請求項7】
前記第2発光素子および前記第3発光素子のそれぞれは、レーザー光を射出するレーザーダイオードである、請求項6に記載の光源装置。
【請求項8】
前記第1光は緑色光であり、前記第2光は青色光であり、前記第3光は赤色光である、請求項6に記載の光源装置。
【請求項9】
前記第2光を反射し、前記第3光を透過する第1波長選択反射素子と、
前記第2光を透過し、前記第3光を反射する第2波長選択反射素子と、
回転可能とされた透光性部材から構成され、前記第2光が入射する第3入射面と、前記第3入射面から入射する前記第2光を射出させる第3射出面と、を有する第3透過光学素子と、
回転可能とされた透光性部材から構成され、前記第3光が入射する第4入射面と、前記第4入射面から入射する前記第3光を射出させる第4射出面と、を有する第4透過光学素子と、
をさらに備え、
前記第1波長選択反射素子は、前記第3発光素子と前記第1透過光学素子との間の前記第3発光素子から射出される前記第3光の光路上に設けられ、
前記第2波長選択反射素子は、前記第2発光素子と前記第1透過光学素子との間の前記第2発光素子から射出される前記第2光の光路上に設けられ、
前記第3透過光学素子は、前記第3方向に沿って延びる第3回転軸を中心として回転し、
前記第4透過光学素子は、前記第3方向に沿って延びる第4回転軸を中心として回転し、
前記第3入射面と前記第3射出面とは互いに平行であり、
前記第4入射面と前記第4射出面とは互いに平行であり、
前記第1透過光学素子から射出され、前記第1波長選択反射素子で反射する前記第2光は、前記第3透過光学素子に入射し、
前記第1透過光学素子から射出され、前記第2波長選択反射素子で反射する前記第3光は、前記第4透過光学素子に入射する、請求項6に記載の光源装置。
【請求項10】
前記第2回転軸、前記第3回転軸、および前記第4回転軸は、同一の軸上に位置する、請求項9に記載の光源装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光源装置およびプロジェクターに関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
プロジェクターに用いる光源装置として、発光素子から射出された光を液晶パネル等の光変調装置上で時間的に走査することにより、光変調装置を照明する光源装置が提案されている。
【0003】
下記の特許文献1には、光源ランプを含む光源装置と、液晶ライトバルブと、光源装置と液晶ライトバルブとの間に設けられたポリゴンミラーと、投写レンズと、を備えるプロジェクターが開示されている。このプロジェクターにおいて、光源装置は、楕円形の光束断面を有する光を射出する。ポリゴンミラーは、光源装置から射出される光を反射して、液晶ライトバルブの画像形成領域上で楕円形の光束断面の短軸方向に走査する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2007-225956号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、特許文献1のプロジェクターのように、光の走査にポリゴンミラーを用いた場合、完全な平行光をポリゴンミラーに入射させたとしても、ポリゴンミラーによって光の平行度が損なわれる。すなわち、ポリゴンミラーが回転しつつ光を反射するため、ポリゴンミラーの反射面に対する光の入射角が時間的に変化し、ポリゴンミラーに入射した平行光が所定の発散角を有する光となって液晶ライトバルブを照明する。その結果、液晶ライトバルブにおける明るさやコントラストの低下、色むらの発生、投写レンズでの光の損失等、プロジェクターの画像品質に関係する様々な不具合が生じるおそれがある。したがって、平行度が高い光を安定して射出可能な光源装置が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の一つの態様の光源装置は、第1波長帯の第1光を射出する第1発光素子と、回転可能に支持された透光性部材から構成され、前記第1発光素子から射出される前記第1光が入射する第1入射面と、前記第1入射面から入射する前記第1光を射出させる第1射出面と、を有する第1透過光学素子と、回転可能に支持された透光性部材から構成され、前記第1透過光学素子から射出される前記第1光が入射する第2入射面と、前記第2入射面から入射する前記第1光を射出させる第2射出面と、を有する第2透過光学素子と、を備える。前記第1透過光学素子は、前記第1透過光学素子に対する前記第1光の入射方向である第1方向に交差する第2方向に沿って延びる第1回転軸を中心として回転可能とされる。前記第2透過光学素子は、前記第1方向および前記第2方向のそれぞれに交差する第3方向に沿って延びる第2回転軸を中心として回転可能とされる。前記第1入射面と前記第1射出面とは互いに平行であり、前記第2入射面と前記第2射出面とは互いに平行である。
【0007】
本発明の一つの態様のプロジェクターは、本発明の一つの態様の光源装置と、前記光源装置から射出される光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、前記光変調装置により変調された光を投写する投写光学装置と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
第1実施形態の光源装置の斜視図である。
透過光学素子が回転する際の光の挙動を説明するための模式図である。
図2Aの続きを示す模式図である。
図2Bの続きを示す模式図である。
図2Cの続きを示す模式図である。
図2Dの続きを示す模式図である。
図2Eの続きを示す模式図である。
シミュレーションのモデルである透過光学素子を示す模式図である。
透過光学素子の屈折率が1.5の場合の回転角度と変位量との関係を示すグラフである。
透過光学素子の屈折率が1.75の場合の回転角度と変位量との関係を示すグラフである。
透過光学素子の屈折率が2.0の場合の回転角度と変位量との関係を示すグラフである。
透過光学素子の屈折率が2.5の場合の回転角度と変位量との関係を示すグラフである。
透過光学素子の屈折率が3.0の場合の回転角度と変位量との関係を示すグラフである。
透過光学素子と光の屈折角との関係を示す模式図である。
透過光学素子への光線の入射角θ

と、光軸と光線とのなす角度θ

´との関係を示すグラフである。
発光素子から射出される光の照度分布を示す図である。
第2透過光学素子から射出される光線の軌跡を示す図であって、軌跡の間隔が広い場合を示す。
発光素子から射出される光の照度分布を示す図である。
第2透過光学素子から射出される光線の軌跡を示す図であって、軌跡の間隔が狭い場合を示す。
被照明面における光の照度分布を示す図であって、走査線の間隔が狭い場合を示す。
2つの透過光学素子の屈折率が相対的に低い場合の光の照度分布を示す図である。
2つの透過光学素子の屈折率が相対的に高い場合の光の照度分布を示す図である。
6角柱状の透過光学素子と光の変位量との関係を示す模式図である。
透過光学素子の形状と最大入射角との関係を示す模式図である。
光線の軌跡を示す図であり、透過光学素子の屈折率が1.492、透過光学素子の形状が正4角柱の場合を示す。
光線の軌跡を示す図であり、透過光学素子の屈折率が2.5、透過光学素子の形状が正4角柱の場合を示す。
光線の軌跡を示す図であり、透過光学素子の屈折率が1.492、透過光学素子の形状が正6角柱の場合を示す。
光線の軌跡を示す図であり、透過光学素子の屈折率が1.492、透過光学素子の形状が正8角柱の場合を示す。
光の照度分布と伝播距離との関係を示す図である。
第2実施形態のプロジェクターの概略構成図である。
光変調装置の正面図である。
第3実施形態のプロジェクターの概略構成図である。
第4実施形態のプロジェクターの概略構成図である。
第5実施形態のプロジェクターの概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図面を用いて説明する。
本実施形態の光源装置は、発光素子としてレーザーダイオードを用いた光源装置の一例である。
以下の各図面においては各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがある。
【0010】
図1は、本実施形態の光源装置10の概略構成を示す斜視図である。
図1に示すように、本実施形態の光源装置10は、第1発光素子11と、第1透過光学素子13と、第2透過光学素子14と、第1回転駆動装置15と、第2回転駆動装置16と、を備える。
(【0011】以降は省略されています)

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