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公開番号2024132483
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-01
出願番号2023043258
出願日2023-03-17
発明の名称ベルト式無段変速機の冷却構造
出願人本田技研工業株式会社
代理人個人,個人
主分類F16H 57/04 20100101AFI20240920BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】変速機室への流入効率を上げ、ベルト式無段変速機の冷却効率を向上させることができるベルト式無段変速機の冷却構造を供する。
【解決手段】ベルト式無段変速機の冷却構造において、変速機室50から車幅方向外側の導風ダクト室80を仕切る仕切りプレート72に形成される冷却風流入口73は、駆動プーリ軸41bを中心とする仮想真円口Cがその内周縁の一部を内側に展延して形成された開口閉塞壁73wにより部分的に塞がれた形状をしており、同開口閉塞壁73wは、導風リブ75に導かれた冷却風が仮想真円口Cに接する接点Pから下流方向に半周程に亘って形成されることを特徴とする。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
鞍乗型車両用パワーユニット(3)における内燃機関(4)のクランクケース(30)の車幅方向外側部から後方に後輪の側方まで延びる伝動ケース(37)と、同伝動ケース(37)の車幅方向外側を覆う伝動ケースカバー(38)とによって、内部に前側の駆動プーリ(54)と後側の従動プーリ(64)とにベルト(53)が架け渡されるベルト式無段変速機(5)を収容する変速機室(50)が形成され、
前記変速機室(50)から車幅方向外側の導風ダクト室(80)を仕切る仕切りプレート(72)が、前記駆動プーリ(54)に対向して配設され、
前記伝動ケースカバー(38)には、前記伝動ケースカバー(38)と前記仕切りプレート(72)との間の前記導風ダクト室(80)に外気を取り込む外気取込口(70)が形成され、
前記仕切りプレート(72)には、前記駆動プーリ(54)を軸支する駆動プーリ軸(41b)の軸端面が対向する部分に前記導風ダクト室(80)から前記変速機室(50)に冷却風を流入する冷却風流入口(73)が形成され、
前記導風ダクト室(80)には、前記外気取込口(70)から前記冷却風流入口(73)の内周縁に向けて延びて冷却風を導く導風リブ(75)が設けられるベルト式無段変速機の冷却構造において、
前記冷却風流入口(73)は、駆動プーリ軸(41b)を中心とする仮想真円口(C)がその内周縁の一部を内側に展延して形成された開口閉塞壁(73w)により部分的に塞がれた形状をしており、
前記開口閉塞壁(73w)は、前記導風リブ(75)に導かれた冷却風が前記仮想真円口(C)に接する接点(P)から下流方向に半周程に亘って形成されることを特徴とするベルト式無段変速機の冷却構造。
続きを表示(約 850 文字)【請求項2】
前記導風リブ(75)は、前記仕切りプレート(72)の前記導風ダクト室(80)側の壁面に立設され、
前記導風リブ(80)は、前記外気取込口(70)から前記仮想真円口(C)の内周縁に接する方向に延びる上流側リブ部(75a)と、同上流側リブ部(75a)の下流側にあって前記冷却風流入口(73)の内周縁に沿って湾曲する下流側リブ部(75b)とからなることを特徴とする請求項1に記載のベルト式無段変速機の冷却構造。
【請求項3】
前記下流側リブ部(75b)は、前記上流側リブ部(75a)に連続して形成されることを特徴とする請求項2に記載のベルト式無段変速機の冷却構造。
【請求項4】
前記下流側リブ部(75b)に対向して同下流側リブ部(75b)の湾曲形状の外周側にあって前記下流側リブ部(75b)との間に冷却風通路(76p)を形成する湾曲した第2導風リブ(76)が設けられ、
前記第2導風リブ(76)は、下流側に向かう程に前記下流側リブ部(75b)に近づき前記冷却風通路(76p)の通路幅を徐々に狭くすることを特徴とする請求項3に記載のベルト式無段変速機の冷却構造。
【請求項5】
前記開口閉塞壁(73w)の下流側端部よりも下流で上流側端部よりも上流の前記冷却風流入口(73)の内周縁に沿って湾曲した下流側リブ部(77b)と、同下流側リブ部(77b)に連続して前記仕切りプレート(72)の外周縁に向けて延びる上流側リブ部(77a)とからなる第3導風リブ(77)が設けられることを特徴とする請求項4に記載のベルト式無段変速機の冷却構造。
【請求項6】
前記開口閉塞壁(73w)の内周縁は、前記開口閉塞壁(73w)の周方向の中央から冷却風の旋回流の下流方向に向けて徐々に駆動プーリ軸(41b)の中心から離間していくことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のベルト式無段変速機の冷却構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ベルト式無段変速機の冷却構造に関し、特に鞍乗型車両に搭載されるパワーユニットに設けられるベルト式無段変速機の冷却構造に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
パワーユニットのベルト式無段変速機は、内燃機関のクランクケースの車幅方向外側部から後方に後輪の側方まで延びる伝動ケースと、同伝動ケースの車幅方向外側を覆う伝動ケースカバーとによって、内部に駆動プーリと従動プーリとにベルトが架け渡されるベルト式無段変速機が収容される変速機室が形成されている。
【0003】
そして、変速機室の車幅方向外側に導風ダクト室を備え、外気取入口から導風ダクト室に取り込まれた外気が導風ダクト室から変速機室に冷却風として流入されて、ベルト式無段変速機を冷却する構造(例えば、特許文献1参照)が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-158080号公報
【0005】
特許文献1では、外気取入口を有する導風ダクト室と変速機室とを仕切る仕切りプレート(内側ダクト部材)には、ベルト式無段変速機の駆動プーリの駆動プーリ軸の軸端面が対向する部分に冷却風流入口が形成されている。
導風ダクト室には冷却風流入口の周囲には弧状の導風リブが設けられて、外気取入口より導風ダクト室に取り込まれた冷却風を導風リブにより冷却風流入口に導いて、冷却風流入口より変速機室に流入させるようにしている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示された仕切りプレート(内側ダクト部材)の冷却風流入口は、真円形をしている。
導風ダクト室に取り込まれた冷却風は、導風リブに導かれて冷却風流入口の内周縁に沿って流れ、導風ダクト室より低圧の変速機室に通じる冷却風流入口に吸い込まれる力が作用することで、冷却風流入口の内周縁に沿った旋回流となり、旋回しながら冷却風流入口に流入する。
【0007】
ここで、発明者等による解析の結果、特許文献1のように冷却風流入口が真円形をしている場合でも、開口部全体から冷却風が流入しておらず、一部領域では変速機室からの逆流も生じていることが分かった。
よって、冷却風の変速機室への流入効率が悪く、そのため、ベルト式無段変速機の冷却効率を上げることができない。
燃費向上のためにもベルト式無段変速機の冷却効率をより上げることが求められている。
【0008】
本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、その目的とする処は、冷却風を変速機室に流入させる冷却風流入口を、冷却風の流入量が少なく変速機室からの逆流も考えられる旋回流の上流側を閉塞することで、変速機室への流入効率を上げ、ベルト式無段変速機の冷却効率を向上させることができるベルト式無段変速機の冷却構造を供する点にある。
そして、延いてはエネルギーの効率化に寄与するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は、
鞍乗型車両用パワーユニットにおける内燃機関のクランクケースの車幅方向外側部から後方に後輪の側方まで延びる伝動ケースと、同伝動ケースの車幅方向外側を覆う伝動ケースカバーとによって、内部に前側の駆動プーリと後側の従動プーリとにベルトが架け渡されるベルト式無段変速機を収容する変速機室が形成され、
前記変速機室から車幅方向外側の導風ダクト室を仕切る仕切りプレートが、前記駆動プーリに対向して配設され、
前記伝動ケースカバーには、前記伝動ケースカバーと前記仕切りプレートとの間の前記導風ダクト室に外気を取り込む外気取込口が形成され、
前記仕切りプレートには、前記駆動プーリを軸支する駆動プーリ軸の軸端面が対向する部分に前記導風ダクト室から前記変速機室に冷却風を流入する冷却風流入口が形成され、
前記導風ダクト室には、前記外気取込口から前記冷却風流入口の内周縁に向けて延びて冷却風を導く導風リブが設けられるベルト式無段変速機の冷却構造において、
前記冷却風流入口は、駆動プーリ軸を中心とする仮想真円口がその内周縁の一部を内側に展延して形成された開口閉塞壁により部分的に塞がれた形状をしており、
前記開口閉塞壁は、前記導風リブに導かれた冷却風が前記仮想真円口に接する接点から下流方向に半周程に亘って形成されるベルト式無段変速機の冷却構造を提供する。
【0010】
この構成によれば、変速機室から車幅方向外側の導風ダクト室を仕切る仕切りプレートに形成される冷却風流入口は、駆動プーリ軸を中心とする仮想真円口がその内周縁の一部を内側に展延して形成された開口閉塞壁により部分的に塞がれた形状をしており、同開口閉塞壁は、導風リブに導かれた冷却風が仮想真円口に接する接点から下流方向に半周程に亘って形成されるので、冷却風流入口の内周縁に沿って旋回しながら冷却風流入口に流入する際に、旋回流の接点から下流方向に半周程の上流側を、開口閉塞壁が塞ぎ、下流側を上流側より大きく開口することで、冷却風流入口から変速機室への冷却風の流入量が少ない領域を低減し、かつ変速機室からの逆流も低減できるので、変速機室への冷却風の流入効率を上げ、ベルト式無段変速機の冷却効率を向上させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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