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公開番号2024132051
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023042686
出願日2023-03-17
発明の名称電子制御式機械時計
出願人セイコーエプソン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G04C 10/00 20060101AFI20240920BHJP(時計)
要約【課題】持続時間を維持でき、かつ、発電能力を向上できる電子制御式機械時計の提供する。
【解決手段】電子制御式機械時計は、ゼンマイと、ゼンマイの機械エネルギーを伝達する輪列と、輪列と連動するローターと、輪列によって駆動されて時刻を表示する指針と、ゼンマイの機械エネルギーから電気エネルギーを生成し、且つ、ローターに与える磁界を発生して輪列の回転速度を制御する第1発電コイルと、ゼンマイの機械エネルギーから電気エネルギーを生成する第2発電コイルと、第1発電コイルおよび第2発電コイルで生成さ
れた電気エネルギーを蓄電する蓄電装置と、第1制御信号に基づいて第1発電コイルで生成された電気エネルギーを蓄電装置に充電し、且つ、第1発電コイルを介して輪列の回転速度を制御する第1充電回路と、第2発電コイルで生成された電気エネルギーを蓄電装置に充電する第2充電回路と、を備える。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
ゼンマイと、
前記ゼンマイの機械エネルギーを伝達する輪列と、
前記輪列と連動するローターと、
前記輪列によって駆動されて時刻を表示する指針と、
前記ゼンマイの前記機械エネルギーから電気エネルギーを生成し、且つ、前記ローター
に与える磁界を発生して前記輪列の回転速度を制御する第1発電コイルと、
前記ゼンマイの前記機械エネルギーから電気エネルギーを生成する第2発電コイルと、
前記第1発電コイルおよび前記第2発電コイルで生成された前記電気エネルギーを蓄電
する蓄電装置と、
第1制御信号に基づいて前記第1発電コイルで生成された前記電気エネルギーを前記蓄
電装置に充電し、且つ、前記第1発電コイルを介して前記輪列の回転速度を制御する第1
充電回路と、
前記第2発電コイルで生成された前記電気エネルギーを前記蓄電装置に充電する第2充
電回路と、
を備えることを特徴とする電子制御式機械時計。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
請求項1に記載の電子制御式機械時計において、
前記第1充電回路は、前記第1制御信号に基づいて前記第1発電コイルの端子を短絡す
る第1チョッピング制御によって、前記第1発電コイルで生成された前記電気エネルギー
を昇圧して前記蓄電装置に充電し、且つ、前記輪列の回転速度の制御を行い、
前記第2充電回路は、前記第1制御信号とは異なる第2制御信号に基づいて前記第2発
電コイルの端子を短絡する第2チョッピング制御によって、前記第2発電コイルで生成さ
れた前記電気エネルギーを昇圧して前記蓄電装置に充電する
ことを特徴とする電子制御式機械時計。
【請求項3】
請求項2に記載の電子制御式機械時計において、
発振信号を出力する振動子を備え、
前記第1制御信号は、前記第1発電コイルの起電圧波形に基づく回転検出信号と、前記
発振信号に基づく基準信号とを比較した比較結果に基づいて生成され、パルス幅が可変制
御された第1チョッパ信号であり、
前記第2制御信号は、パルス幅が固定された第2チョッパ信号である
ことを特徴とする電子制御式機械時計。
【請求項4】
請求項3に記載の電子制御式機械時計において、
前記第2制御信号の周期に対するブレーキ期間の割合を示すデューティー比は、60%
以上、90%以下である
ことを特徴とする電子制御式機械時計。
【請求項5】
請求項2に記載の電子制御式機械時計において、
前記第1充電回路は、前記第1発電コイルと電源ラインとの間に接続された第1のダイ
オードと、前記第1発電コイルの端子を短絡する第1のトランジスターとを備え、
前記第2充電回路は、前記第2発電コイルと前記電源ラインとの間に接続された第2の
ダイオードと、前記第2発電コイルの端子を短絡する第2のトランジスターとを備え、
前記第1充電回路と前記第2充電回路とは、直列に接続される
ことを特徴とする電子制御式機械時計。
【請求項6】
請求項1に記載の電子制御式機械時計において、
前記第2発電コイルは、前記ローターによって前記電気エネルギーを生成する
ことを特徴とする電子制御式機械時計。
【請求項7】
請求項1に記載の電子制御式機械時計において、
前記輪列と連動する第2ローターをさらに備え、
前記第2発電コイルは、前記第2ローターによって前記電気エネルギーを生成する
ことを特徴とする電子制御式機械時計。
【請求項8】
請求項7に記載の電子制御式機械時計において、
前記輪列は、
前記ローターのカナと噛み合う第1歯車と、
前記第2ローターのカナに噛み合い、且つ、前記第1歯車の回転を増速して伝達する増
速歯車と、
を備えることを特徴とする電子制御式機械時計。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電子制御式機械時計に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
ゼンマイによって輪列を介して駆動されて誘起電力を発生する発電機と、輪列に結合さ
れた指針と、発電機の回転周期を制御して輪列に結合された指針の運針速度を調速する電
子制御式機械時計が知られている(例えば特許文献1参照)。
前記特許文献1の電子制御式機械時計では、発電機のコイル両端をショートさせるスイ
ッチを設け、このスイッチをオン、オフさせるチョッピング制御を行っている。これによ
り、スイッチをオンしたときは、ショートブレーキによる調速制御に加えて発電機のコイ
ルにエネルギーをためることができ、スイッチをオフしたときにはコイルにたまっていた
エネルギーが含まれるため起電圧を高めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2000-201483号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の電子制御式機械時計において、発電能力を向上させるために、動力となるゼンマ
イの巻き解きトルクを増やすとゼンマイが巻き解けるまでの持続時間が短くなるという課
題がある。また、インダクタンス値を増やすためにコイルを大きくすると発電機自体が大
きくなるという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の電子制御式機械時計は、ゼンマイと、前記ゼンマイの機械エネルギーを伝達す
る輪列と、前記輪列と連動するローターと、前記輪列によって駆動されて時刻を表示する
指針と、前記ゼンマイの前記機械エネルギーから電気エネルギーを生成し、且つ、前記ロ
ーターに与える磁界を発生して前記輪列の回転速度を制御する第1発電コイルと、前記ゼ
ンマイの前記機械エネルギーから電気エネルギーを生成する第2発電コイルと、前記第1
発電コイルおよび前記第2発電コイルで生成された前記電気エネルギーを蓄電する蓄電装
置と、第1制御信号に基づいて前記第1発電コイルで生成された前記電気エネルギーを前
記蓄電装置に充電し、且つ、前記第1発電コイルを介して前記輪列の回転速度を制御する
第1充電回路と、前記第2発電コイルで生成された前記電気エネルギーを前記蓄電装置に
充電する第2充電回路と、を備えることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
第1実施形態の電子制御式機械時計を示す正面図である。
電子制御式機械時計の構成を示すブロック図である。
電子制御式機械時計のムーブメントの要部を示す概略平面図である。
ムーブメントの回路構成を示す図である。
ムーブメントの第1充電回路および第2充電回路を示す回路図である。
第1充電回路用の第1チョッパ信号を示す波形図である。
ブレーキデューティーと発電電圧との関係を示すグラフである。
調速制御方法を示すフローチャートである。
第2実施形態のムーブメントの要部を示す概略平面図である。
第3実施形態のムーブメントの要部を示す概略平面図である。
変形例の第1充電回路を示す回路図である。
変形例の第2充電回路を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
[第1実施形態]
以下、第1実施形態の電子制御式機械時計1を図面に基づいて説明する。
電子制御式機械時計1は、図1に示すように、ケース2と、文字板3と、指針である時
針4、分針5、秒針6と、りゅうず7と、日車8とを備える。
電子制御式機械時計1は、図2に示すように、ムーブメント10を備える。ムーブメン
ト10は、ゼンマイ11と、輪列20と、調速機を兼用する第1発電機30と、発電専用
の第2発電機40と、第1発電機30で発電された交流電力を整流して充電する第1充電
回路50と、第2発電機40で発電された交流電力を整流して充電する第2充電回路60
と、第1充電回路50および第2充電回路60によって充電される蓄電装置80と、水晶
振動子100と、制御部70とを備える。
【0008】
図3は、ムーブメント10の要部を示す平面図である。
ムーブメント10は、香箱車12と、輪列20と、第1発電機30および第2発電機4
0と、を備えている。
香箱車12は、図示略のゼンマイ11と、香箱歯車13と、香箱真14とを備える。ゼ
ンマイ11は、外端が香箱歯車13、内端が香箱真14に固定される。香箱真14は、地
板に設けられた支持部材に挿通されて角穴ネジによって固定され、角穴車15と一体で回
転する。角穴車15は、りゅうず7を回転することで、巻真16、つづみ車17、きち車
18、丸穴車19、角穴中間車151等を備えた巻き上げ機構によって回転する。角穴車
15が回転することで、香箱真14が回転するため、ゼンマイ11が巻き上げられる。
【0009】
ゼンマイ11が巻き解けることで回転駆動する香箱歯車13の回転は、二番車21、二
番車21と噛み合う三番車22、二番車21と重なり、三番車22と噛み合う四番車23
、四番車23と噛み合う五番車24、五番車24と噛み合う六番車25により構成された
増速輪列である輪列20を介して増速される。六番車25には、第1発電機30および第
2発電機40で兼用するローター35に設けられたカナ36が噛み合う。
二番車21と一体の図示略の筒カナには、分針5が取り付けられ、筒カナから日の裏車
を介して回転が伝達される筒車には、時針4が取り付けられる。四番車23の軸部先端に
は、秒針6が取り付けられる。さらに、最も高速となる六番車25の回転は、カナ36を
介して第1発電機30および第2発電機40のローター35に伝達される。
【0010】
第1発電機30は、第1磁心31と、第1磁心31に巻かれた第1発電コイル32と、
第1磁心31の両端に連結される第1ステーター33と、第1発電コイル32の端部がそ
れぞれ接続された端子を有する第1回路基板34と、第1ステーター33の開口に配置さ
れ、2極に着磁されたローター35とを備える。
第2発電機40は、第2磁心41と、第2磁心41に巻かれた第2発電コイル42と、
第2磁心41の両端に連結される第2ステーター43と、第2発電コイル42の端部がそ
れぞれ接続された端子を有する第2回路基板44と、第2ステーター43の開口に配置さ
れたローター35とを備える。
本実施形態では、第1磁心31および第2磁心41は、連結部311を介して一体に製
造されている。具体的には、第1磁心31および第2磁心41は、連結部311から互い
に90~100°程度の角度で交差する方向に延長されている。
第1ステーター33および第2ステーター43も、一体に製造されている。すなわち、
第1ステーター33および第2ステーター43は、ローター35が配置された開口部から
3方向に延出された延出部331、332、333を有する。延出部331は、第1磁心
31の端部に連結され、延出部332は第2磁心41の端部に連結され、延出部333は
連結部311に連結されている。
したがって、第1ステーター33は、主に延出部331および延出部333で構成され
、第2ステーター43は、主に延出部332および延出部333で構成される。
(【0011】以降は省略されています)

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