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公開番号
2024180627
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-26
出願番号
2024182029,2021023509
出願日
2024-10-17,2021-02-17
発明の名称
機械式時計
出願人
シチズン時計株式会社
代理人
弁理士法人はるか国際特許事務所
主分類
G04C
3/04 20060101AFI20241219BHJP(時計)
要約
【課題】電磁的な手段を用いて歩度調整を行う機械式時計1において、電力を効率良く取り出すことにある。
【解決手段】機械式時計1は、テン輪31と、ヒゲゼンマイ32と、永久磁石41と、軟磁性コア42と、テン輪31の正方向運動及び逆方向運動に伴う永久磁石41の運動によりコイルに43生じる逆起電圧と、基準信号源の基準振動数と、に基づいて歩度調整を行う制御回路44と、テン輪31の正方向運動及び逆方向運動に伴う永久磁石41の運動によりコイル43に生じる電流を整流する整流回路50と、整流回路50により整流された電流に基づいて制御回路44を駆動させる電源回路60と、を有し、永久磁石41は、ヒゲゼンマイ32がその弾性変形の中立位置にある状態において、着磁方向が第1端部421a又は第2端部422aの側を向くように配置されている。
【選択図】図13A
特許請求の範囲
【請求項1】
動力源と、
前記動力源からの動力により駆動するテン輪と、前記テン輪を正逆回転運動させるように弾性変形するヒゲゼンマイと、を含む調速機構と、
前記テン輪の正逆回転運動に伴い正逆回転運動する、二磁極化された永久磁石と、
コイルと、
前記永久磁石の外周に沿うように設けられる第1端部と、前記永久磁石の外周に沿うように設けられると共に前記永久磁石を介して前記第1端部に対向して配置される第2端部と、を含み、前記コイルと共に磁気回路を形成する軟磁性コアと、
前記テン輪の正方向運動及び逆方向運動に伴う前記永久磁石の運動により前記コイルに生じる検出電圧と、基準信号源の基準振動数と、に基づいて歩度調整を行う制御回路と、
前記テン輪の正方向運動及び逆方向運動に伴う前記永久磁石の運動により前記コイルに生じる電流を整流する整流回路と、
前記整流回路により整流された電流に基づいて前記制御回路を駆動させる電源回路と、
を有し、
前記永久磁石は、前記ヒゲゼンマイがその弾性変形の中立位置にある状態において、着磁方向が前記第1端部又は前記第2端部の側を向くように配置されている、
機械式時計。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、機械式時計に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、心棒(テン真)に取り付けられた磁石の運動に基づいて発電すると共にテンプの回転の周期を観測することで歩度調整を行う機能を備える機械式時計が開示されている(例えば、特許文献1の段落0072、0073、図27等)。また、特許文献2には、4つのダイオードを含む整流器を用いて全波整流して得た電力により発電を行う構成が開示されている(例えば、特許文献2の図13)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-38206号公報
特開2019-113548号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、テン真の運動に伴う磁石の運動により生じる電力は微小であることから、効率よく電力を取り出す工夫が必要となる。しかしながら、特許文献2のように、複数のダイオードを含む整流器により全波整流を行う場合、ダイオードの数に応じた電圧降下が生じ、電力損失が生じてしまう。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてされたものであって、その目的は、電磁的な手段を用いて歩度調整を行う機械式時計において、電力を効率良く取り出すことにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)動力源と、前記動力源からの動力により駆動するテン輪と、前記テン輪を正逆回転運動させるように弾性変形するヒゲゼンマイと、を含む調速機構と、前記テン輪の正逆回転運動に伴い正逆回転運動する、二磁極化された永久磁石と、コイルと、前記永久磁石の外周に沿うように設けられる第1端部と、前記永久磁石の外周に沿うように設けられると共に前記永久磁石を介して前記第1端部に対向して配置される第2端部と、を含み、前記コイルと共に磁気回路を形成する軟磁性コアと、前記テン輪の正方向運動及び逆方向運動に伴う前記永久磁石の運動により前記コイルに生じる検出電圧と、基準信号源の基準振動数と、に基づいて歩度調整を行う制御回路と、前記テン輪の正方向運動及び逆方向運動に伴う前記永久磁石の運動により前記コイルに生じる電流を整流する整流回路と、前記整流回路により整流された電流に基づいて前記制御回路を駆動させる電源回路と、を有し、前記永久磁石は、前記ヒゲゼンマイがその弾性変形の中立位置にある状態において、着磁方向が前記第1端部又は前記第2端部の側を向くように配置されている、機械式時計。
【0007】
(2)(1)において、前記永久磁石は、前記ヒゲゼンマイがその弾性変形の中立位置にある状態において、着磁方向が前記第1端部と前記第2端部との対向方向と同方向となるように配置されている、機械式時計。
【0008】
(3)(1)又は(2)において、前記軟磁性コアは、前記第1端部と前記第2端部との磁気的な結合を分離する第1分離部と、前記第1端部と前記第2端部との磁気的な結合を分離すると共に前記永久磁石を介して前記第1分離部と対向して配置される前記第2分離部とを含み、前記永久磁石は、前記ヒゲゼンマイが前記中立位置にある状態において、着磁方向が前記第1分離部と前記第2分離部との対向方向と直交するように配置されている、機械式時計。
【0009】
(4)(1)又は(2)において、前記軟磁性コアは、前記第1端部と前記第2端部との磁気的な結合を分離する第1分離部と、前記第1端部と前記第2端部との磁気的な結合を分離すると共に前記永久磁石を介して前記第1分離部と対向して配置される前記第2分離部とを含み、前記永久磁石は、N極部とS極部とを含み、前記ヒゲゼンマイが前記中立位置にある状態において、前記N極部と前記S極部の境界が前記第1分離部と前記第2分離部とを結ぶ仮想的な帯状領域と重なるように配置されている、機械式時計。
【0010】
(5)(1)~(4)のいずれかにおいて、前記テン輪は、前記ヒゲゼンマイが前記中立位置にある状態において、前記動力源からの動力が供給される動力供給位置にある、機械式時計。
(【0011】以降は省略されています)
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