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公開番号
2024131709
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-30
出願番号
2023042137
出願日
2023-03-16
発明の名称
車両用シート装置
出願人
日本発條株式会社
代理人
弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類
B60N
2/14 20060101AFI20240920BHJP(車両一般)
要約
【課題】車両フロアに前後方向に移動可能且つ回転可能に支持されたシートクッションが着座可能位置から不意に前方に移動するのを規制でき、且つ、シートクッションを意図的に跳ね上げ位置へ回転させられる車両用シート装置を得る。
【解決手段】移動体が車両フロア12に対して第1位置より前方の第2位置に位置するとき移動体に対して中間位置と跳ね上げ位置との間を回転可能であり、移動体が第1位置にあり且つ中間位置に位置するとき跳ね上げ位置側への回転が規制されるシートクッション42と、移動体が第1位置に位置し且つロック機構50によってシートクッションが着座可能位置に保持されているときに移動体が第2位置へ移動するのを規制し、移動体が第1位置に位置し且つシートクッションが中間位置に位置するときに移動体が第2位置へ移動するのを許容する移動制御機構と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
車両フロアに対して第1位置と前記第1位置よりシート前後方向の前方に位置する第2位置との間を移動可能な移動体と、
前記移動体が前記第2位置に位置するとき前記移動体に対して中間位置と前記中間位置より前方の跳ね上げ位置との間をシートバックとは独立して回転可能であり、前記移動体が前記第1位置にあり且つ前記中間位置に位置するとき、前記跳ね上げ位置側への回転が前記シートバックによって規制されるシートクッションと、
前記移動体が前記第1位置に位置するときに前記シートクッションを前記中間位置を挟んで前記跳ね上げ位置とは反対側の着座可能位置に保持可能なロック状態と、前記シートクッションが前記着座可能位置から前記中間位置へ回転するのを許容するアンロック状態と、に切り替わるロック機構と、
前記移動体が前記第1位置に位置し且つ前記ロック機構によって前記シートクッションが前記着座可能位置に保持されているときに前記移動体が前記第2位置へ移動するのを規制し、前記移動体が前記第1位置に位置し且つ前記シートクッションが前記中間位置に位置するときに前記移動体が前記第2位置へ移動するのを許容する移動制御機構と、
を備える車両用シート装置。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記移動制御機構が、
前記シートクッションの一部である接触可能部と、
前記移動体が前記第1位置にあり且つ前記ロック機構によって前記シートクッションが前記着座可能位置に保持されているときに前記接触可能部に対して前方から接触し、前記シートクッションが前記中間位置に位置するときに前記接触可能部から前方に離れ、前記車両フロアに対して相対移動不能な固定部材と、
を有する請求項1記載の車両用シート装置。
【請求項3】
前記固定部材が、前記移動体が前記第1位置にあり且つ前記ロック機構によって前記シートクッションが前記着座可能位置に保持されているときに前記接触可能部に対して前方から接触し、車両幅方向に見たときに後方に向かうほど下方に位置するように水平方向に対して傾斜するストッパ面を有し、
前記接触可能部が、前記着座可能位置に位置するときに前記ストッパ面に面接触する接触面である請求項2に記載の車両用シート装置。
【請求項4】
前記シートクッションのクッション部材が、互いに相対移動可能な前部構成部及び後部構成部を備え、
前記シートクッションが前記着座可能位置に位置するとき、前記後部構成部の上面の後部が、前記シートクッションが前記中間位置に位置するときと比べて下方に位置する請求項1に記載の車両用シート装置。
【請求項5】
前記移動体に回転可能に接続され且つ前記前部構成部を支持する第1アーム及び前記第1アームに回転可能に接続され且つ前記後部構成部を支持する第2アームを備え、
前記シートクッションが前記跳ね上げ位置と前記中間位置との間に位置するとき、前記第1アームと前記第2アームとが第1角度で傾斜し、前記シートクッションが前記着座可能位置に位置するとき、前記第1アームと前記第2アームとが第2角度で傾斜する請求項4に記載の車両用シート装置。
【請求項6】
前記シートクッションがストライカを備え、
前記ロック機構が、
前記ストライカと係合して前記シートクッションを前記着座可能位置に保持するラッチ位置と、前記ストライカを解放するアンラッチ位置、との間を回転可能なラッチと、
前記ラッチが前記ラッチ位置に位置するときに前記ストライカに対して下方から接触するラッチ許容位置に位置し、前記ラッチが前記アンラッチ位置に位置するときに、前記シートクッションを前記中間位置側へ押し上げる押上位置と前記ラッチ許容位置との間を回転可能な押上部材と、
前記押上部材を前記押上位置側へ回転付勢する付勢部材と、
を備える請求項1又は請求項2に記載の車両用シート装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用シート装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1に開示された車両用シート装置は、車両フロアに設けられた回転支持機構と、回転支持機構に接続されたシートクッションと、を備える。回転支持機構は、シートクッションが、車両フロアに対して、着座可能位置と、着座可能位置より前方の回転可能位置との間を移動することを許容する。さらに回転支持機構は、シートクッションを着座可能位置側へ移動付勢する付勢部材を備える。さらに回転支持機構は、シートクッションが回転可能位置に位置するときに、シートクッションが車両フロアに対して前方に回転する(跳ね上がる)ことを許容する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
実公平1-161828号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の車両用シート装置が搭載された車両に衝突が発生すると、着座可能位置にあるシートクッションが、付勢部材の付勢力に抗して、不意に回転可能位置側へ移動しようとする。そのためシートクッションが着座可能位置にあるときに、シートクッションの一部に対して前方から接触するストッパ部材を車両フロアに設けることが考えられる。この構成によれば、着座可能位置にあるシートクッションが不意に回転可能位置側へ移動することが防止される。
【0005】
しかしこの構成では、着座可能位置に位置する移動体を回転可能位置へ移動させられなくなってしまう。
【0006】
本発明は、上記事実を考慮して、車両フロアに前後方向に移動可能且つ回転可能に支持されたシートクッションが着座可能位置から不意に前方に移動するのを規制でき、且つ、シートクッションを意図的に跳ね上げ位置へ回転させられる車両用シート装置を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の車両用シート装置は、車両フロアに対して第1位置と前記第1位置よりシート前後方向の前方に位置する第2位置との間を移動可能な移動体と、前記移動体が前記第2位置に位置するとき前記移動体に対して中間位置と前記中間位置より前方の跳ね上げ位置との間をシートバックとは独立して回転可能であり、前記移動体が前記第1位置にあり且つ前記中間位置に位置するとき、前記跳ね上げ位置側への回転が前記シートバックによって規制されるシートクッションと、前記移動体が前記第1位置に位置するときに前記シートクッションを前記中間位置を挟んで前記跳ね上げ位置とは反対側の着座可能位置に保持可能なロック状態と、前記シートクッションが前記着座可能位置から前記中間位置へ回転するのを許容するアンロック状態と、に切り替わるロック機構と、前記移動体が前記第1位置に位置し且つ前記ロック機構によって前記シートクッションが前記着座可能位置に保持されているときに前記移動体が前記第2位置へ移動するのを規制し、前記移動体が前記第1位置に位置し且つ前記シートクッションが前記中間位置に位置するときに前記移動体が前記第2位置へ移動するのを許容する移動制御機構と、を備える。
【0008】
請求項1に記載の車両用シート装置では、移動体が第1位置に位置し且つロック機構によってシートクッションが着座可能位置に保持されているときに、移動制御機構が、移動体が第2位置へ移動するのを規制する。そのため、例えば車両用シート装置が搭載された車両の前部が障害物と衝突したことに起因して、着座可能位置にあるシートクッションが不意に前方に移動することを、移動制御機構によって規制できる。
【0009】
さらに請求項1に記載の車両用シート装置では、移動体が第1位置に位置し且つシートクッションが中間位置に位置するとき、移動体が第2位置へ移動することを移動制御機構が許容する。そのためシートクッションを意図的に跳ね上げ位置へ回転させられる。
【0010】
請求項2に記載の車両用シート装置は、請求項1記載の構成において、前記移動制御機構が、前記シートクッションの一部である接触可能部と、前記移動体が前記第1位置にあり且つ前記ロック機構によって前記シートクッションが前記着座可能位置に保持されているときに前記接触可能部に対して前方から接触し、前記シートクッションが前記中間位置に位置するときに前記接触可能部から前方に離れ、前記車両フロアに対して相対移動不能な固定部材と、を有する。
(【0011】以降は省略されています)
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