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公開番号2024129744
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-27
出願番号2023039141
出願日2023-03-13
発明の名称固体電解質、二次電池及びキャパシタ
出願人国立大学法人静岡大学
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類H01B 1/06 20060101AFI20240919BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】イオン伝導性に優れる固体電解質を提供する。
【解決手段】下記一般式(1)で表される分子結晶を含む固体電解質。
[MgaXbYc]n・・・(1)
(一般式(1)中、aは、1以上の整数を表し、bは、1以上の整数を表し、cは、1以上の整数を表し、nは、1以上の整数を表す。但し、一般式(1)において、a=2bを満たす。Xは、それぞれで独立に1価のアニオンを表し、Yは、それぞれ独立に複素環を含有する複素環式化合物を表す。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記一般式(1)で表される分子結晶を含む固体電解質。
[Mg







・・・(1)
(一般式(1)中、aは、1以上の整数を表し、bは、1以上の整数を表し、cは、1以上の整数を表し、nは、1以上の整数を表す。但し、一般式(1)において、a=2bを満たす。Xは、それぞれで独立に1価のアニオンを表し、Yは、それぞれ独立に複素環を含有する複素環式化合物を表す。)
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
Xは、それぞれ独立に、N(SO

F)


、N(SO

CF




、SCN

、N(SO








、N(SO

CF



CF


、N(SO

CF




、N(CN)


、BF

-
、PF

-
、又はハロゲン化物イオンである請求項1に記載の固体電解質。
【請求項3】
前記複素環式化合物は、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子からなる群より選択される少なくとも1つの原子を複素環中に含む化合物である請求項1に記載の固体電解質。
【請求項4】
Xは、N(SO

CF




である請求項1に記載の固体電解質。
【請求項5】
前記複素環式化合物は、複素環中に窒素原子を含む含窒素複素環式化合物である請求項1に記載の固体電解質。
【請求項6】
前記含窒素複素環式化合物は、ピリジン化合物、キノリン化合物、イソキノリン化合物、カルバゾール化合物、イミダゾール化合物、ベンゾイミダゾール化合物、ピラゾール化合物、インダゾール化合物、ピラジン化合物、ピリミジン化合物、ピリダジン化合物、キノキサリン化合物、キナゾリン化合物、トリアゾール化合物、ベンゾトリアゾール化合物、テトラゾール化合物、プリン化合物、ベンゾチアゾール化合物及びベンゾオキサゾール化合物からなる群より選択される少なくとも1つの化合物を含む請求項5に記載の固体電解質。
【請求項7】
前記含窒素複素環式化合物が、イミダゾール化合物を含み、前記イミダゾール化合物は1位の窒素原子にハロゲン原子又は炭素原子数1~20の有機基が結合したイミダゾール誘導体である請求項5に記載の固体電解質。
【請求項8】
二次電池又はキャパシタの固体電解質として用いられる請求項1~請求項7のいずれか1項に記載の固体電解質。
【請求項9】
請求項1~請求項7のいずれか1項に記載の固体電解質を備える二次電池。
【請求項10】
請求項1~請求項7のいずれか1項に記載の固体電解質を備えるキャパシタ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、固体電解質、二次電池及びキャパシタに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
イオン伝導性を有する二次電池の開発ではリチウムイオンが先行するが、リチウム資源と比較してマグネシウム資源は地表近くに豊富に存在する点、及び二価のイオンであり、充放電容量が大きくできる点から、マグネシウムイオンも候補物質となりうる。
【0003】
例えば、特許文献1には、ポリマーゲル電解質を含むマグネシウムイオン二次電池が提案されている。特許文献1に記載のマグネシウムイオン二次電池では、電解液の液漏れ防止のために、ポリマーを電解液で膨潤させてゲル化した電解質であるポリマーゲル電解質が用いられている。
【0004】
電池の軽量化、電池構造の簡略化等の点から液体である電解液を使用せずに、固体電解質をマグネシウムイオン二次電池等に適用する試みも検討されている。固体電解質としては、セラミックス、ガラス、ポリマー等が有力候補である。例えば、特許文献2には、ポリエチレンカーボネートと電解質塩としてのマグネシウムの有機塩とをそれぞれ所定量含むポリエチレンカーボネート系固体電解質を備えるマグネシウムイオン二次電池が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-030959号公報
特開2016-126928号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献2にて提案されているように、マグネシウムイオン二次電池においても電解液を使用せずに、固体電解質を電池に適用することが望まれている。しかしながら、二価のマグネシウムイオンは、一価のリチウムイオンに比べて充放電容量を大きくできる一方で、固体電解質中のアニオンとの静電相互作用が大きく、固体電解質中で拡散しにくい。そのため、リチウムイオン伝導性の固体電解質に比べてマグネシウムイオン伝導性の固体電解質は、イオン伝導性が低いという問題がある。
【0007】
本開示は、上記に鑑みてなされたものであり、イオン伝導性に優れる固体電解質、並びにこれを含む二次電池及びキャパシタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための手段には、以下の態様が含まれる。
<1> 下記一般式(1)で表される分子結晶を含む固体電解質。
[Mg







・・・(1)
(一般式(1)中、aは、1以上の整数を表し、bは、1以上の整数を表し、cは、1以上の整数を表し、nは、1以上の整数を表す。但し、一般式(1)において、a=2bを満たす。Xは、それぞれで独立に1価のアニオンを表し、Yは、それぞれ独立に複素環を含有する複素環式化合物を表す。)
<2> Xは、それぞれ独立に、N(SO

F)


、N(SO

CF




、SCN

、N(SO








、N(SO

CF



CF


、N(SO

CF




、N(CN)


、BF

-
、PF

-
、又はハロゲン化物イオンである<1>に記載の固体電解質。
<3> 前記複素環式化合物は、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子からなる群より選択される少なくとも1つの原子を複素環中に含む化合物である<1>に記載の固体電解質。
<4> Xは、N(SO

CF




である<1>に記載の固体電解質。
<5> 前記複素環式化合物は、複素環中に窒素原子を含む含窒素複素環式化合物である<1>に記載の固体電解質。
<6> 前記含窒素複素環式化合物は、ピリジン化合物、キノリン化合物、イソキノリン化合物、カルバゾール化合物、イミダゾール化合物、ベンゾイミダゾール化合物、ピラゾール化合物、インダゾール化合物、ピラジン化合物、ピリミジン化合物、ピリダジン化合物、キノキサリン化合物、キナゾリン化合物、トリアゾール化合物、ベンゾトリアゾール化合物、テトラゾール化合物、プリン化合物、ベンゾチアゾール化合物及びベンゾオキサゾール化合物からなる群より選択される少なくとも1つの化合物を含む<5>に記載の固体電解質。
<7> 前記含窒素複素環式化合物が、イミダゾール化合物を含み、前記イミダゾール化合物は1位の窒素原子にハロゲン原子又は炭素原子数1~20の有機基が結合したイミダゾール誘導体である<5>に記載の固体電解質。
<8> 二次電池又はキャパシタの固体電解質として用いられる<1>~<7>のいずれか1つに記載の固体電解質。
<9> <1>~<7>のいずれか1つに記載の固体電解質を備える二次電池。
<10> <1>~<7>のいずれか1つに記載の固体電解質を備えるキャパシタ。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一形態によれば、イオン伝導性に優れる固体電解質、並びにこれを含む二次電池及びキャパシタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施例1の固体電解質におけるイオン伝導度の測定結果である。
実施例1の固体電解質におけるDSC測定の結果である。
実施例1の固体電解質(イオン伝導度測定前の固体電解質)におけるXRD測定の結果である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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