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公開番号2024129303
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-27
出願番号2023038415
出願日2023-03-13
発明の名称防護網及び防護網の施工方法
出願人東京製綱株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類E01F 7/04 20060101AFI20240919BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】金網自体の緩衝性能のより効率的な利用及び阻止面をシンプルな構造とすることを可能とし、これにより部品点数の削減若しくは設置作業の簡略化が図られた防護網の提供。
【解決手段】複数の支柱12と、支柱12の上部から斜面下方へ向かって吊持される金網であって、アンカーに接続された索体が阻止面において配置されていない金網11と、支柱12の上部に対する金網11の取り付けにおいて、落石などの衝突エネルギーが金網11に加わった際に、金網11が支柱12の上部から繰り出されるように構成されている上部金網繰出構造と、を備える、防護網1。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
傾斜地に設置される防護網であって、
複数の支柱と、
前記支柱の上部から斜面下方へ向かって吊持される金網であって、固定部材に接続された索体が阻止面において配置されていない金網と、
前記支柱の上部に対する前記金網の取り付けにおいて、落石などの衝突エネルギーが前記金網に加わった際に、前記金網が繰り出されるように構成されている上部金網繰出構造と、
を備える、防護網。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記上部金網繰出構造が、
前記支柱の上部に掛け渡され、前記金網の上部を摺動可能に保持する上部金網保持索体と、
前記金網の側部において上下方向に延びて、前記金網の側部と一端がアンカーに接続された側部連結索体とを連結する側部連結部材であって、前記支柱の上部に連結されており、前記支柱の上部から下方への所定の範囲においては前記金網と連結されていない、側部連結部材と、
によって構成されている、請求項1に記載の防護網。
【請求項3】
前記側部連結部材が複数の前記側部連結索体と連結されており、前記所定の範囲が、前記支柱の上部から、複数の前記側部連結索体のうちの最上部の側部連結索体までの間である、請求項2に記載の防護網。
【請求項4】
前記金網の下部側の取り付けにおいて、落石などの衝突エネルギーが前記金網に加わった際に、前記金網の下部側が繰り出されるように構成されている下部金網繰出構造を備える、請求項1に記載の防護網。
【請求項5】
前記下部金網繰出構造が、
前記金網の下部を摺動可能に保持する下部金網保持索体と、
前記金網の側部において上下方向に延びて、前記金網の側部と一端がアンカーに接続された側部連結索体とを連結する側部連結部材であって、前記下部金網保持索体に摺動可能に連結されており、前記下部金網保持索体に対する連結位置から上方への所定の範囲においては前記金網と連結されていない、側部連結部材と、
によって構成されている、請求項4に記載の防護網。
【請求項6】
前記側部連結部材が索体であり、当該索体の下端側でワイヤグリップによって前記下部金網保持索体との連結のためのアイ部が形成されており、前記所定の範囲が、前記下部金網保持索体に対する連結位置から、前記ワイヤグリップが配置されている範囲である、請求項5に記載の防護網。
【請求項7】
前記上部金網保持索体が、エネルギーを吸収しながら長さを伸長しつつ、ストッパー機構により連結が維持される第1の緩衝装置を有して、アンカーと連結され、
前記側部連結索体が、エネルギーを吸収しながら長さを伸長しつつ、連結を維持するためのストッパー機構を備えない第2の緩衝装置を有する、請求項2に記載の防護網。
【請求項8】
前記下部金網保持索体が、エネルギーを吸収しながら長さを伸長しつつ、ストッパー機構により連結が維持される第1の緩衝装置を有して、アンカーと連結され、
前記側部連結索体が、エネルギーを吸収しながら長さを伸長しつつ、連結を維持するためのストッパー機構を備えない第2の緩衝装置を有する、請求項5に記載の防護網。
【請求項9】
前記第2の緩衝装置が、複数素線を束ねた帯状体によって形成され、前記帯状体の中央部が屈曲されて形成されたアイ部と、前記アイ部から伸びる2本の螺旋状部と、を備え、前記側部連結索体が余長を有して前記2本の螺旋状部によって巻き付けられ、落石などの衝突エネルギーが加わった際には、当該巻き付け部分が摩擦力をもって摺動するように構成されている、請求項7又は8に記載の防護網。
【請求項10】
前記支柱の上部に、前記上部金網保持索体を摺動可能に通す索体配置路を2つ備える、請求項2、3、7の何れかに記載の防護網。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、傾斜地に設置される防護網及びその施工方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
傾斜地等において対象物を所定領域に留め置くための防護施設の一つに、支柱から斜面下方へ向かって吊持される網体を備える防護網があり、ワイヤロープ等の索体及び金網によって構成された網体を備える防護網が利用されている。
このような防護網に関する従来技術が、特許文献1~4によって開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平11-148113号公報
特許第3825218号公報
特許第5007957号公報
特許第6343706号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1~3は、阻止面として、縦横に組み合わせたロープ材で編成された網体をベースとし、これに金網が設けられた防護網が開示されている。各横ロープの両端がアンカーに締結され、また、各縦ロープが横ロープと格子状に連結されて両サイドの縦ロープの上部が支柱上部に締結されており、縦横ロープ材で形成された網体に、金網が設けられているものである。
一方、特許文献4には縦ロープが無く、両端がアンカーに締結された複数の横ロープに対して、金網が設けられているものが開示されている。
特許文献1~3の防護網では、縦横に組み合わせたロープ材によって網体を構成する作業が必要であり、また、これらのロープ材と金網を締結する作業も必要であるため、施工に非常に手間がかかる(コストを要する)ものであった。また、各部材の締結のための部材を要する等、部品点数が多く、この点でもコストを要するものであった。
特許文献4の防護網では、縦ロープが無い分、特許文献1~3よりは上記問題が低減され得るものであるが、阻止面全体にわたって各横ロープに金網を締結することを要し、また、各横ロープに阻止面の両端付近でワイヤグリップを取り付ける必要があり、依然として、施工コストや部品点数の増加によるコストを要するものである。
また、特許文献1~4によって開示されている防護網は、その基本的な思想として、阻止面においてロープ材(及びロープ材に設けられる緩衝装置)で落石を受け止めているものということができる。金網はロープ材に締結されているため、その部分で金網の動きが制限され、金網自体の緩衝性能を最大限発揮できるものではなかった。
【0005】
本発明は、上記の点に鑑み、金網自体の緩衝性能のより効率的な利用及び阻止面をシンプルな構造とすることを可能とし、これにより部品点数の削減若しくは設置作業の簡略化が図られた防護網を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(構成1)
傾斜地に設置される防護網であって、複数の支柱と、前記支柱の上部から斜面下方へ向かって吊持される金網であって、固定部材に接続された索体が阻止面において配置されていない金網と、前記支柱の上部に対する前記金網の取り付けにおいて、落石などの衝突エネルギーが前記金網に加わった際に、前記金網が繰り出されるように構成されている上部金網繰出構造と、を備える、防護網。
【0007】
(構成2)
前記上部金網繰出構造が、前記支柱の上部に掛け渡され、前記金網の上部を摺動可能に保持する上部金網保持索体と、前記金網の側部において上下方向に延びて、前記金網の側部と一端がアンカーに接続された側部連結索体とを連結する側部連結部材であって、前記支柱の上部に連結されており、前記支柱の上部から下方への所定の範囲においては前記金網と連結されていない、側部連結部材と、によって構成されている、構成1に記載の防護網。
【0008】
(構成3)
前記側部連結部材が複数の前記側部連結索体と連結されており、前記所定の範囲が、前記支柱の上部から、複数の前記側部連結索体のうちの最上部の側部連結索体までの間である、構成2に記載の防護網。
【0009】
(構成4)
前記金網の下部側の取り付けにおいて、落石などの衝突エネルギーが前記金網に加わった際に、前記金網の下部側が繰り出されるように構成されている下部金網繰出構造を備える、構成1から3の何れかに記載の防護網。
【0010】
(構成5)
前記下部金網繰出構造が、前記金網の下部を摺動可能に保持する下部金網保持索体と、前記金網の側部において上下方向に延びて、前記金網の側部と一端がアンカーに接続された側部連結索体とを連結する側部連結部材であって、前記下部金網保持索体に摺動可能に連結されており、前記下部金網保持索体に対する連結位置から上方への所定の範囲においては前記金網と連結されていない、側部連結部材と、によって構成されている、構成4に記載の防護網。
(【0011】以降は省略されています)

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