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公開番号
2024171813
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-12
出願番号
2023089052
出願日
2023-05-30
発明の名称
目地材除去装置
出願人
株式会社ワイズテック
代理人
個人
主分類
E01C
23/09 20060101AFI20241205BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約
【課題】 所定の高圧水噴射装置を備えることにより、舗装継ぎ目の幅や古くなった既設の目地材の状態に応じて高圧水を効果的に噴射して、設置箇所である舗装継ぎ目から古くなった既設の目地材を確実に除去するとともに、所定の汚泥水回収手段を備えることにより、除去した目地材を含む汚泥水を効率的に回収する目地材除去装置を提供する。
【解決手段】 架台21と前輪22と後輪23を有する車両2と、既設の除去対象の目地材に向けて高圧水を噴射する高圧水噴射装置4と、除去した目地材を含む汚泥水を回収する汚泥水回収手段5とを備える。そのような目地材除去装置1により、舗装継ぎ目の幅や古くなった既設の目地材の状態に応じて高圧水を効果的に噴射して、設置箇所である舗装継ぎ目から古くなった既設の目地材を確実に除去することができるとともに、除去した目地材を含む汚泥水を効率的に回収することができる。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
架台と前輪と後輪を有する車両と、
既設の除去対象の目地材に向けて高圧水を噴射する高圧水噴射装置と、
除去した目地材を含む汚泥水を回収する汚泥水回収手段と
を備える目地材除去装置であって、
前記架台には、固定ケーシングが貫設されて、前記固定ケーシング内に沿って昇降が可能な可動ケーシングが設けられており、
前記高圧水噴射装置は、高圧水を供給する高圧ポンプと接続して前記高圧水を噴射する高圧ノズルと、前記高圧水を通水する高圧ホースとを備え、
前記高圧ノズルは、前記高圧ホースを介して前記高圧ポンプと接続し、
前記高圧ノズルの噴射孔は、前記可動ケーシングの底面に固着されて、前記高圧ポンプから供給された前記高圧水を噴射し、
前記汚泥水回収手段は、前記架台の地面側に設けられて、負圧を供給する負圧装置と接続して汚泥水を吸引する汚泥水吸引機構と、前記汚泥水を通水する通水ホースとを備え、
前記汚泥水吸引機構は、前記通水ホースを介して前記負圧装置と接続し、前記負圧装置から供給された負圧を利用して前記汚泥水を吸引する、前記装置。
続きを表示(約 570 文字)
【請求項2】
前記可動ケーシングの底面と、前記可動ケーシングの底面の下端における水平面とが、進行方向とは逆の方向に向かって鋭角を呈する、請求項1に記載の目地材除去装置。
【請求項3】
前記汚泥水吸引機構は、3つの吸引口と、前記固定ケーシングが貫設された架台の地面側と地面との間及び前記3つの吸引口を被覆するスカート部とを備え、
前記スカート部は、前記架台の地面側の固定ケーシングを囲むようにして設けられた外スカート及び内スカートと、進行方向前方に設けられた前方スカートからなり、
前記3つの吸引口のうちの2つの吸引口は、外スカートに囲まれており、それぞれ進行方向前後に並んで、内スカートを跨ぐようにして設けられ、
進行方向前方に設けられた他の1つの吸引口は、前記前方スカートに囲まれるように設けられた、請求項1に記載の目地材除去装置。
【請求項4】
前記高圧ノズルのノズルの本数が複数本である、請求項1に記載の目地材除去装置。
【請求項5】
前記高圧ポンプがウォータージェットポンプである、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の目地材除去装置。
【請求項6】
自走機構を備える、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の目地材除去装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、目地材除去装置に関し、具体的には、架台と前輪と後輪を有する車両と、既設の除去対象の目地材に向けて高圧水を噴射する高圧水噴射装置と、除去した目地材を含む汚泥水を回収する汚泥水回収手段とを備える目地材除去装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
舗装道路では、道路表面の舗装の継ぎ目(ジョイント部)や舗装端部から舗装体の下へ雨水等が浸入することにより、路盤が軟弱化し、道路の耐久性が低下してしまう。これを防止するため、従来の舗装道路では、ゴムアスファルト系やエラストマー系、エマルジョンタイプ、ウレタン系、ポリサルファイド系等の目地材を舗装継ぎ目に設置し、防水することが行われている。
【0003】
一方、設置された目地材は、温度変化や紫外線、雨水等の影響により経年劣化するため、古くなった既設の目地材を除去して新たな目地材を設置するという、目地材の交換が定期的に行われている。そのような目地材の定期的な交換においては、古くなった既設の目地材を除去するために、従来、除去対象の目地材の側面に除去刃(回転刃・切刃)を接触させて切断する目地材除去装置(特許文献1)や、除去対象の目地材の側面や底面に除去刃(回転刃・切刃)を接触させながら移動させて剥離させる目地材除去工具(特許文献2)等が用いられているが、除去刃(回転刃・切刃)を利用した目地材除去装置や目地材除去工具では、切断または剥離された目地材の断片や破片が、設置箇所に残ってしまうため、さらなる洗浄や清掃工程が必要となってしまい(特許文献1の図16参照)、切り出しや剥離の工程のみによって除去対象の目地材を完全に除去することは困難であった。
【0004】
他方、コンクリートの斫り作業においては、従来、ウォータージェットが発生する高圧水を利用したコンクリート斫り装置が用いられている。当該コンクリート斫り装置によれば、コンクリートの斫りを行うことができるとともに、生じる排水を作業区画外へ漏れ出さないようにしつつ回収することができる(特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-020187
特開2006-348520
特開2022-070082
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
コンクリートの斫り作業のように、高圧水を利用することは、既設の目地材の除去作業においても有効な手段となり得るが、コンクリートの斫り作業とは異なり、既設の目地材の除去作業の場合は目地材の設置箇所が舗装継ぎ目であるため、舗装継ぎ目の幅や古くなった既設の目地材の状態に応じた対応が必要となる。
【0007】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、所定の高圧水噴射装置を備えることにより、舗装継ぎ目の幅や古くなった既設の目地材の状態に応じて高圧水を効果的に噴射して、設置箇所である舗装継ぎ目から古くなった既設の目地材を確実に除去するとともに、所定の汚泥水回収手段を備えることにより、除去した目地材を含む汚泥水を効率的に回収する目地材除去装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、鋭意研究の結果、架台と前輪と後輪を有する車両と、所定の高圧水噴射装置と、所定の汚泥水回収手段とを備える目地材除去装置により、舗装継ぎ目の幅や古くなった既設の目地材の状態に応じて高圧水を効果的に噴射して、設置箇所である舗装継ぎ目から古くなった既設の目地材を確実に除去することができるとともに、除去した目地材を含む汚泥水を効率的に回収することができることを見出し、下記の各発明を完成した。
【0009】
(1)架台と前輪と後輪を有する車両と、既設の除去対象の目地材に向けて高圧水を噴射する高圧水噴射装置と、除去した目地材を含む汚泥水を回収する汚泥水回収手段とを備える目地材除去装置であって、前記架台には、固定ケーシングが貫設されて、前記固定ケーシング内に沿って昇降が可能な可動ケーシングが設けられており、前記高圧水噴射装置は、高圧水を供給する高圧ポンプと接続して前記高圧水を噴射する高圧ノズルと、前記高圧水を通水する高圧ホースとを備え、前記高圧ノズルは、前記高圧ホースを介して前記高圧ポンプと接続し、前記高圧ノズルの噴射孔は、前記可動ケーシングの底面に固着されて、前記高圧ポンプから供給された前記高圧水を噴射し、前記汚泥水回収手段は、前記架台の地面側に設けられて、負圧を供給する負圧装置と接続して汚泥水を吸引する汚泥水吸引機構と、前記汚泥水を通水する通水ホースとを備え、前記汚泥水吸引機構は、前記通水ホースを介して前記負圧装置と接続し、前記負圧装置から供給された負圧を利用して前記汚泥水を吸引する、前記装置。
【0010】
(2)前記可動ケーシングの底面と、前記可動ケーシングの底面の下端における水平面とが、進行方向とは逆の方向に向かって鋭角を呈する、(1)に記載の目地材除去装置。
(【0011】以降は省略されています)
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