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公開番号2025004682
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-15
出願番号2023104530
出願日2023-06-26
発明の名称箱桁防錆用部材、箱桁防錆構造
出願人センクシア株式会社
代理人個人
主分類E01D 19/08 20060101AFI20250107BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】 箱桁の強度を維持しつつ、内部への水の浸入を抑制することが可能な箱桁防錆用部材及びこれを用いた箱桁防錆構造を提供する。
【解決手段】 箱桁3の側面には、通気孔9が形成される。通気孔9によって、箱桁3の内部空間と外部とが連通する。通気孔9には、箱桁防錆用部材11が固定される。箱桁防錆用部材11の本体部19は、箱桁3の表面に溶接によって接合される。本体部9の開口部を覆うように遮水部材13が配置され、遮水部材13は固定部材21によって本体部19へ固定される。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
箱桁に固定される箱桁防錆用部材であって、
中央部が開口する略リング状の本体部と、
前記本体部の開口部を覆うように配置される遮水部材と、
前記遮水部材を前記本体部へ固定する固定構造と、
を具備し、
前記遮水部材は、通気性を有し、水の浸入を抑制可能であることを特徴とする箱桁防錆用部材。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記遮水部材は、撥水処理が施されていることを特徴とする請求項1記載の箱桁防錆用部材。
【請求項3】
前記遮水部材は不織布であることを特徴とする請求項1記載の箱桁防錆用部材。
【請求項4】
前記固定構造は、磁石で構成された固定部材であり、前記固定部材と前記本体部とで前記遮水部材を挟み込んで固定可能であることを特徴とする請求項1記載の箱桁防錆用部材。
【請求項5】
前記固定構造は、孔を有する板状部材の固定部材であり、前記固定部材と前記本体部とで前記遮水部材を挟み込んでボルトで固定可能であることを特徴とする請求項1記載の箱桁防錆用部材。
【請求項6】
前記固定構造は、複数の孔を有する板状部材の固定部材であり、前記孔は、大径部と前記大径部よりも幅の狭い幅狭部とからなり、前記本体部には、前記孔に対応する部位にボルト状突起が設けられ、前記大径部の径が、前記ボルト状突起の頭部の径よりも大きく、前記幅狭部の幅が、前記ボルト状突起の頭部の径よりも狭く、前記ボルト状突起の軸の径よりも広く、
前記ボルト状突起の頭部を前記大径部に挿通した後に前記固定部材を移動させて、前記ボルト状突起の頭部を前記幅狭部に相対移動させることで、前記固定部材と前記本体部とで前記遮水部材を挟み込んで固定可能であることを特徴とする請求項1記載の箱桁防錆用部材。
【請求項7】
前記固定構造は、固定部材と、前記固定部材を前記本体部へ取り付けるための複数の取り付け部であり、前記取り付け部は、前記本体部の一端側から突出して、先端側が前記本体部の中心方向に向けて屈曲した形態であり、複数の前記取り付け部と前記本体部との間に前記固定部材と前記遮水部材を挿入することで、前記固定部材と前記本体部とで前記遮水部材を挟み込んで固定可能であることを特徴とする請求項1記載の箱桁防錆用部材。
【請求項8】
前記本体部は、相対的に径の大きなフランジ部と、前記フランジ部の一方の側に突出し、相対的に径の小さい突部とを有することを特徴とする請求項1記載の箱桁防錆用部材。
【請求項9】
請求項1から請求項8のいずれかに記載の箱桁防錆用部材を用いた箱桁防錆構造であって、
箱桁の少なくとも一部に通気孔が設けられ、
前記通気孔の外周部に前記箱桁防錆用部材が固定され、前記遮水部材によって前記通気孔からの水の浸入が抑制されることを特徴とする箱桁防錆構造。
【請求項10】
前記本体部は、相対的に径の大きなフランジ部と、前記フランジ部の一方の側に突出し、相対的に径の小さい突部とを有し、
前記フランジ部は、前記通気孔よりも径が大きく、前記突部が箱桁の内側から前記通気孔に挿入されて固定されることを特徴とする請求項9記載の箱桁防錆構造。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、橋梁等の鋼製の箱桁に固定され、箱桁内部の防錆のために用いられる箱桁防錆用部材及びこれを用いた箱桁防錆構造に関するものである。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
箱桁は、温度変化によって内部に結露が生じ、腐食の要因となる。このため、箱桁内部の防錆が必要となる。鋼製箱桁内面の防錆方法としては、一般に塗装が行われている。しかし、揮発性有機化合物による人体の影響や環境への懸念から問題視されている。
【0003】
これに対し、他の解決方法として、箱桁の内部空間に除湿剤を設置し、湿度を制御する方法があるが、箱桁を構成する継ぎ手部のシーリング等により密閉性を確保する必要がある。また、箱桁内面の防錆に使用する除湿剤のシリカゲルは、吸湿と放出を半永久的に繰り返し、湿度を一定に保つとされているが、化学的な作用によるもので、効果は時間と共に低下する。
【0004】
また、除湿剤は、通常、各ダイヤフラム間に6~7kgが設置されるため、橋長50mでは、合計120kgが使用される(土木学会第63回年次学術講演会(平成20年9月)資料)。しかし、箱桁の内部は空間が狭く、多量の除湿剤の設置や撤去(取替え)を手作業で行わなければならないため、作業性が悪い。
【0005】
これに対し、箱桁に対して、構造上力学上欠陥とならない位置に通気孔を設ける方法が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2002-161513号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1では、通気孔を設けることによる強度低下の影響が出にくい部位に通気孔を設けるものであるため、位置の自由度が低い。また、通気孔から鳥などの侵入を防ぐために金網を配置することができるが、台風などのように強風を伴う雨の場合には、通気孔から水が浸入するおそれがある。また、特許文献1では、フードを設け、センサーとモーターとで蓋を閉じる構造も提案されているが、構造が複雑であり、その動作を保つためのメンテナンスがさらに必要となる。
【0008】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、箱桁の強度を維持しつつ、内部への水の浸入を抑制することが可能な箱桁防錆用部材及びこれを用いた箱桁防錆構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した目的を達成するため、第1の発明は、箱桁に固定される箱桁防錆用部材であって、中央部が開口する略リング状の本体部と、前記本体部の開口部を覆うように配置される遮水部材と、前記遮水部材を前記本体部へ固定する固定構造と、を具備し、前記遮水部材は、通気性を有し、水の浸入を抑制可能であることを特徴とする箱桁防錆用部材である。
【0010】
前記遮水部材は、撥水処理が施されていてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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